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通信6735号

【主な記事】

郵政新時代への道(58)
企業価値、早期に上げることが必要
郵活連 山口俊一幹事長

 郵便局の利活用を推進する議員連盟(郵活連=野田毅会長)は、柘植芳文参院議員が当選した昨年参院選直後から約130人増えて、現在208人。郵政事業を理解しようとする輪は、自民党の中で着実に広がっている。新しい議員を中心とする勉強会もスタートした。郵活連として郵政グループの様々な施策について再度、決議を行うことを提案した山口俊一幹事長は「力ずくで進めるだけでなく、シンジケートローン(協調融資)などの実績を積み重ねていくことも重要だ。収益をしっかりと出していける企業体にしなければ、復興予算もねん出できない」と強調する。
(園田万里子)




■郵活連総会で8月にも再び、決議文を出すことを提案された。
 「昨年12月の決議では、メインは改定学資保険だったが、同時に他の施策も盛り込んだ。学資保険は無事にスタートできたため、あとは新規事業と限度額などだ。上場に向けて会社としての企業価値を高める観点からも早急に行う必要があると決議し、関係大臣に提出したい」

■山口衆院議員は郵政国会以降、自民党内の郵政事業に対する考え方の変遷を見てこられた。郵活連に所属する国会議員は現在、208人まで増えたということだが、金融業界の反対の中で新規事業に風穴を開けることができるのだろうか。
 「確かに一筋縄ではいかない。しかし、政府は復興財源としての4兆円を既に予算措置として議決している。これは何としてでも確保しなければならないものだ。生やさしい方法で4兆円は生み出せない。下手をすると株式を半分程度処分しても厳しいかもしれない」

■株価を上げるためにも新規事業を進めなければ厳しい。
 「収益をしっかりと出していける企業体にしなければ、復興予算もねん出できない。そのことは一つの政治的判断としてある。4兆円が流れてしまうとなったら大変だ」
 「その辺りの状況を踏まえ、来年に上場準備が完成したといえる段階までには、新規事業が認可されるのが望ましい。いつ上場するかは財務省理財局の判断。市場の関係者と打ち合わせをしたりして決めるが、そうした様々な相談やリサーチを行う中では、もっと郵政グループの企業価値を上げなければならないという話は必ず出てくる。そのタイミングもチャンスだ」
 「金融庁は地銀の数が多過ぎると以前から問題意識を持ち、本腰入れようとしてきている。地域金融機関の再編の流れを把握しながら判断することになってくると思う」

■しかし、地銀も含めて銀行の預金残高の伸び率は好調だ。
 「確かにそうで、再編といってもなかなか難しい部分もあり得る」

■そうした状況を打開するには。
 「力ずくで進めようとしても結局押したり、引いたりして前に進めない。様々考えられると思うが、例えば、他金融機関とシンジケートローンをやっているが、付き合いやノウハウを広げてみてはどうか。今は枠組みの中に入っている存在だが、そのうちゆうちょ銀行が中心になって、シンジケートローンを行うのも一案だ」

■今の法律の枠組みで中心になることはできるのだろうか。
 「残念ながらできない。枠組みに入るにも認可という手続きが必要になる」

■認可が必要だとややこしいことになりそうな気もするが。
 「しかし、保証するのが大変な大口の物件について、ゆうちょ銀行から『うちが責任を持ちます』となれば地銀も乗りやすい。よく言われるのは『国が株式を持っているのだから、対等な競争にならない』ということと、もう一つは『ノウハウがない』ということ。そう言わせないように実績を積み重ねればよい」
 「また65歳以上の高齢者が平均して2000万円以上を持っている中で、限度額1000万円では実態にそぐわない。年金が入るたびにオーバーフローで四苦八苦だ。正当な理由があるのだから考えていく必要がある。政令改正を決議に盛り込みたい」
 「会社間窓口委託手数料に係る消費税の減免措置も、党税調の税制大綱にも入った。消費税が2%上がると年間約1000億円にもなる。この問題に、どのような理屈で風穴を開けられるかを検討しなければならない」

■郵活連総会で8月にも再び、決議文を出すことを提案された。
 「昨年12月の決議では、メインは改定学資保険だったが、同時に他の施策も盛り込んだ。学資保険は無事にスタートできたため、あとは新規事業と限度額などだ。上場に向けて会社としての企業価値を高める観点からも早急に行う必要があると決議し、関係大臣に提出したい」

■山口衆院議員は郵政国会以降、自民党内の郵政事業に対する考え方の変遷を見てこられた。郵活連に所属する国会議員は現在、208人まで増えたということだが、金融業界の反対の中で新規事業に風穴を開けることができるのだろうか。
 「確かに一筋縄ではいかない。しかし、政府は復興財源としての4兆円を既に予算措置として議決している。これは何としてでも確保しなければならないものだ。生やさしい方法で4兆円は生み出せない。下手をすると株式を半分程度処分しても厳しいかもしれない」

■株価を上げるためにも新規事業を進めなければ厳しい。
 「収益をしっかりと出していける企業体にしなければ、復興予算もねん出できない。そのことは一つの政治的判断としてある。4兆円が流れてしまうとなったら大変だ」
 「その辺りの状況を踏まえ、来年に上場準備が完成したといえる段階までには、新規事業が認可されるのが望ましい。いつ上場するかは財務省理財局の判断。市場の関係者と打ち合わせをしたりして決めるが、そうした様々な相談やリサーチを行う中では、もっと郵政グループの企業価値を上げなければならないという話は必ず出てくる。そのタイミングもチャンスだ」
 「金融庁は地銀の数が多過ぎると以前から問題意識を持ち、本腰入れようとしてきている。地域金融機関の再編の流れを把握しながら判断することになってくると思う」

■しかし、地銀も含めて銀行の預金残高の伸び率は好調だ。
 「確かにそうで、再編といってもなかなか難しい部分もあり得る」

■そうした状況を打開するには。
 「力ずくで進めようとしても結局押したり、引いたりして前に進めない。様々考えられると思うが、例えば、他金融機関とシンジケートローンをやっているが、付き合いやノウハウを広げてみてはどうか。今は枠組みの中に入っている存在だが、そのうちゆうちょ銀行が中心になって、シンジケートローンを行うのも一案だ」

■今の法律の枠組みで中心になることはできるのだろうか。
 「残念ながらできない。枠組みに入るにも認可という手続きが必要になる」

■認可が必要だとややこしいことになりそうな気もするが。
 「しかし、保証するのが大変な大口の物件について、ゆうちょ銀行から『うちが責任を持ちます』となれば地銀も乗りやすい。よく言われるのは『国が株式を持っているのだから、対等な競争にならない』ということと、もう一つは『ノウハウがない』ということ。そう言わせないように実績を積み重ねればよい」
 「また65歳以上の高齢者が平均して2000万円以上を持っている中で、限度額1000万円では実態にそぐわない。年金が入るたびにオーバーフローで四苦八苦だ。正当な理由があるのだから考えていく必要がある。政令改正を決議に盛り込みたい」
 「会社間窓口委託手数料に係る消費税の減免措置も、党税調の税制大綱にも入った。消費税が2%上がると年間約1000億円にもなる。この問題に、どのような理屈で風穴を開けられるかを検討しなければならない」

■山口議員は財務副大臣も経験されたが、財務省が厳しいのでは。
 「財務省の中でも理財局あたりは、日本郵政の企業価値を上げることに非常に熱心だ。そこは金融庁とは温度差がある」

■大臣が共通しているから根本的には似たようなスタンスでは。
 「そこは違う。学資保険のケースをとっても財務省は進めるべきと言っていた。金融庁が最後まで粘っていたため、麻生太郎財務・金融担当大臣にお願いをした」

■麻生大臣は金融業界とのつながりも深そうだが。
 「麻生大臣は郵政事業にも理解がある。だからこそ今のうちに極力一歩も二歩も進めるべきだ」

■財政審の答申をどう評価されているか。
 「NTTなどとほぼ同じ。異なる部分があるとすれば、地方に的確な視点を持つ証券会社も含めて幹事社に入れるとした点だ。これは良いことだ」

■地場証券が入った意味とは。
 「やはり、郵便局が地方政策、地方の金融政策に限りなく絡むとの観点だと思う。改正郵政民営化法では、郵便局が地域性を発揮することに期待がかけられている。地方重視というゆうちょ銀行の特性を、答申に反映させたのではないか」
 「三事業一体のユニバーサルサービスが義務付けられているため、簡単に郵便局ネットワークを崩すわけにはいかない。その中で、ユニバーサルサービスコストをどう賄うかは最大の課題で、決議に盛り込む内容を早期に実現できるようにしたい」


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