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第6734号

【主な記事】

「レターパックで現金送れ」は詐欺
[日本郵便]X線検査など対策強化

 日本郵便は7月3日、レターパックを利用する特殊詐欺事件が急増していることから対策を強化すると発表した。集荷や仕分けの際の荷物の感触などで、不審に思った場合は、X線検査装置を使って調べる。現金の封入が確認されれば差出人に連絡し、警察に通報する。
 また、不審なレターパックが見つかった際は、以前に特殊詐欺が発生した住所のリストと照合する。また、予防対策として、郵便局窓口でのレターパック差出時で注意喚起の呼びかけや、レターパック購入者へのチラシを配布する。
 X線検査装置は、飛行機に積む荷物の中に花火や爆発物などの混入を調べる航空保安対策として、日本郵便が各都道府県に一台設置している。X線検査装置でレターパックに現金が入っている疑いが出てくる場合、差出人に連絡し、郵便局に来てもらって現金が含まれていないかどうかを確認。現金を確認できない場合は配達を止め、差出人に返却する。
 同社は対策強化と同時に、これまでレターパックを使った特殊詐欺で使われた住所63か所も公表。そのうち61件が東京都内のもので、渋谷区や新宿区の中小ビルが比較的多かった。
 日本郵便の鶴田信夫執行役員は「郵便局窓口にはお客さまから見える液晶画面があり、そこで詐欺対策の表示を行う。また、窓口で渡すレシートの下部に『「レターパックで現金送れ」はすべて詐欺です』との文言を入れる。悪質な被害を事前に防ぎ、お客さまを守っていく」と話している。
 郵便法第17条では、現金を郵便物として差し出す際には、書留にしなければならないことが定められている。差出人が現金を内容品としているにもかかわらず、書留郵便料金を免れるなどの意図を持ち、不正に利用した疑いがあると判断した場合は警察に通報する。
 被害者が直接犯人と会わずに電話やパンフレットなどを使って現金やキャッシュカードを使い現金などをだまし取る詐欺は総称して特殊詐欺と呼ばれる。特殊詐欺の被害は、確認されたものだけで平成25年に1万件を超え、特に高齢者が狙われるケースが目立っていた。レターパックは郵便局窓口を通さずにポストに投函できるため、犯罪者にとっては監視の網を抜けるのに好都合な部分があった。 手口の一例を上げると、A社から「金を買う権利が当たったというパンフレットが郵送され、間もなく「当社に代わり金を購入してほしい。後で買い取る」などの電話がかかり、指定の住所へ現金100万円をレターパックで郵送したなどのケースがある。
 警察庁は特殊詐欺に関する情報提供を随時受け付けている。特殊詐欺に関わる人を知っていたり、賃貸マンションや賃貸オフィスの一室から「もしもし、お金が必要なのだけど」との話し声が聞こえたり、賃貸マンションなどの契約期間が残っているにもかかわらず、夜逃げ同然で退去するなどのケースを知っていた場合の情報提供を求めている。(警察庁情報受付メールアドレスはfurikomeyoho@npa.go.jp)


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