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2026年10月26日 第7376・7377合併号

【主な記事】

AI・デジタル活用、リアルチャネル充実
かんぽ生命保険 大西徹社長
 


 かんぽ生命保険は2025年度の純利益が1687億円、修正利益は1715億円となり、過去最高益を達成した。国内金利の上昇や収益追求資産からの利益が増大したことが大きな要因となった。また2026年度からの3年を期間とする中期経営計画では、これまでの信頼回復フェーズから「成長・挑戦」のフェーズに転換し、「かんぽ価値提供モデル」の確立を目指す。さらに急激に進化しているAIやデジタル技術を活用することで、郵便局などリアルチャネルでのお客さま対応の一層の充実を目指す。こうした経営環境の中、6月の定時株主総会を経て新たに代表執行役社長に就任した大西徹社長に、今後の方針と経営戦略について伺った。
 
■6月の定時株主総会を経て、新たにかんぽ生命の社長に就任されました。これまでの感想とこれからの抱負をお願いします。
 着任にあたっての経営方針などを社員の皆さんにお示ししたり、海外の投資家へのあいさつなどを通して、社長という職務の重要性や役割の重さを実感しました。これからかんぽ生命をしっかりと支えるべく頑張っていかなければならないと考えています。
■新中期経営計画では、「再生から成長・挑戦のフェーズに向けて取り組む」とあります。具体的にはどのような取り組みを予定しているのでしょうか。
 新中期経営計画では「成長・挑戦のフェーズ」と位置づけ、郵便局ネットワークを生かし、「わかりやすい商品」と「便利で手厚いサービス」を提供することで、2040年には新たな価値を生み出し続け、安心を全国に届けるエッセンシャル・カンパニーとなることを目指しています。前中計では信頼回復や事業基盤の強化に取り組んできた一方、これを土台にして、新中計では郵便局とともに日本全国のお客さまとのつながりをさらに深化・拡大させていきたいと考えます。
 そのための重要戦略が3つあり、一つ目は「かんぽ価値提供モデルの確立」です。これはAIやデジタルを活用しながら、お客さま接点の中核である郵便局窓口やコンサルタントの価値をリモートとデジタルチャネルとの連携によって高め、お客さま一人ひとりに合った「わかりやすい商品」と「便利で手厚いサービス」を提供します。
 二つ目は「運用環境の変化を捉えた資産運用と社会課題の解決」です。金利のある世界に移行したので、これを好機と捉え、運用収益の向上に取り組むとともに、インパクト投資や産学連携を通じた社会課題の解決にも貢献したい。
 三つ目は「みらいへの挑戦」で、提携・出資による収益の多様化、AIとデジタルを活用した事業変革を進めて、サービスの提供価値を高めていきたい。こうした取り組みを通じてお客さまとのつながりを深め、高い契約継続率を維持しながら保有契約の底打ち反転を目指していきます。これからもお客さまに安心・安全をお届けする存在であり続けたいと考えています。
■安定的な経営の確保には資産運用の収益性を高めることが不可欠ですが、具体的な方針を聞かせてください。
 当社は約60兆円の総資産を有しており、収益性の向上と財務健全性の確保を両立する必要があります。これまでも国内外の株式や外国債券、オルタナティブ資産などに分散投資して収益追求資産の積み上げに取り組んできました。その成果もあって2025年度は運用関係損益が過去最高水準を達成しました。
 その一方、現在は金利のある世界に移行したので、今後は単に資産を積み上げるだけでなく、運用ポートフォリオ全体を見直しながらリスクとリターンのバランスを高め、運用益をさらに拡大したいと思っています。具体的には円債の運用を積極化し、収益追求資産のリバランスを行って効率的な運用を目指します。こうしたことにより生命保険会社としての健全性をしっかりと確保しながら、長期安定的な収益の獲得を目指して、お客さまからお預かりしている大切な資産を着実に運用してまいります。(2面につづく)


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