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2026年6月29日 第7359号

【主な記事】

改正郵政民営化法成立
郵便局ネット活用 地域を支援

   改正郵政民営化法が6月19日、参議院本会議で可決、成立した。本格的な改正は2012年以来、14年ぶり。郵政民営化から19年が経つが、想定を超えるペースで少子高齢化、過疎化が進行し、地域住民の生活を守ることが喫緊の課題となっている。こうした状況に対応し、郵政三事業のユニバーサルサービスを確保するため、日本郵政に、当分の間、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の株式の3分の1超の保有を義務づけ、公共サービスなどの提供を日本郵便の本来業務とする。
 
 2005年に成立した郵政民営化法は、2017年9月までに金融2社の株式を完全に売却することを義務づけていたが、2012年の法改正で「できる限り早期に」に修正されていた。与野党の調整の結果、「できる限り早期に」の文言は維持しつつ、「当分の間」、3分の1超の保有を義務づける。
 日本郵便が関連銀行、関連保険会社とそれぞれ締結する銀行窓口業務契約、保険窓口業務契約について、届出制から認可制に改める。また、日本郵政は、日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命に対し、必要な協議を求めることができるようにする。
 少子高齢化や過疎化によって地域が疲弊する中で、郵便局ネットワークを活用して地域住民の生活を支援するため、基盤的サービス(公共サービスその他の地域住民が日常生活、社会生活を営む基盤となるサービス)を日本郵便の本来業務とする。これにより「郵政四事業」の時代を迎えることになる。
 日本郵便に対して常に経営を適正かつ効率的に行うことを義務づけ、日本郵便に対する新たな交付金制度を2027年度から始める。政府が保有する日本郵政株の配当金と権利消滅した旧郵便貯金の一部を財源とする。
 政府は、3年ごとの郵政民営化委員会の検証の際に、金融2社の株式の保有義務を見直すとともに、金融2社の業務に関する規制のあり方を検討する。法律の公布後2年を目途として、政府は日本郵政と日本郵便の合併について積極的に検討すること、郵便事業を取り巻く社会経済情勢の変化等を勘案し、郵便事業の安定的かつ持続的な運営を確保するための方策について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずる。
 法案は自民党の「郵便局の新たな利活用を推進する議員連盟」(郵活連、山口俊一会長)が中心となってまとめた。自民党は昨年6月17日に民営化法改正案を公明党、国民民主党とともに議員立法として提出したが、審議に入れず継続審議となった。昨年10月召集の臨時国会でも審議に入れず、今年1月の衆議院解散に伴い廃案となった。自民党は連立を組む日本維新の会との調整を進めるとともに、野党の合意をとりつけ、6月11日の衆議院総務委員会で委員長提案として法案を提出した。
 法案の趣旨について古川康委員長は「少子高齢化や過疎化、デジタル化の進展をはじめとして、郵政事業を取り巻く社会経済情勢は大きく変化している。このような変化に対応して郵政三事業のユニバーサルサービスの確保を確実にするとともに、少子高齢化や過疎化によって地方が厳しい状況に直面する中で、郵便局ネットワークの活用により地域住民の生活を支援するほか、日本郵便の経営の適正かつ効率的な実施を図るため、郵政民営化法等の改正を行うものである」と述べている。
 法案が可決された6月18日の参議院本会議では、立憲民主・無所属の岸真紀子議員が質問に立ち、「私は地方の出身なので、過疎地域における郵便局がいかに大事かを理解している。人口減少、少子高齢社会の中、郵便局しかない地域も多くある。雨の日も雪の日も暑い日も含めて、郵便が安全に届けられるという信頼をしっかりと守っていくための法案だと感じている」と述べた。(2面につづく)


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