「通信文化新報」特集記事詳細
2026年5月25日 第7354号
【主な記事】
フルーツトマト「さやまる」
売上げ2500万円のヒット商品に
フルーツトマト「さやまる」の販売が開始されて以来6年を経た。昨年度から、取り組みを日本郵便本社から信越支社に移管し、関係者の努力もあって日本郵便の価値魅力向上に貢献し続けている。当初は郵便局のネットショップのみだった販路も、およそ2300局の窓口での受注販売が行われるようになり、顧客層は北海道から沖縄までに拡大した。昨年の夏に累計売上1億円を突破し、現在では年間売上高約2500万円を誇るヒット商品にまで成長した。生産現場を管理する、信越支社郵便局支援・未来創造部地域共創担当の鈴木雄輔課長に話を聞いた。
2300局に販路
■フルーツトマト「さやまる」は、2020年2月1日に販売を開始したロングセラー商品ですが、これまでの道のりを聞かせてください。
2018年10月に信越郵政研修センターの運動場跡地にビニールハウス2棟での栽培からスタートしました。それから1年余りは、お客さまに販売できるような商品をいかに作るかという生産面での実証実験を行いました。ある程度自信を持ってお客さまにお届けできる態勢が整ったことから、販売を開始したのが2020年2月1日でした。
当初はビニールハウス2棟での栽培で、供給量も限られていたところがあったため、郵便局のネットショップでの限定販売からスタートしました。1年ほど栽培・販売を続けた結果、この取り組みが本社に認められ、「もう少し生産規模を拡大しましょう」という話になり、生産規模を拡大したのが2021年の8月でした。その時に、ビニールハウス4棟を増設して、現在の6棟体制が確立しました。
供給量がある程度確保できるようになったので、ネット限定ではなく、郵便局の窓口でも申込みを受け付けられるようになりました。最初は信越支社が位置する北信地域から始めて、徐々に長野県全局、信越全局と取扱い局を増やしていきました。現在では、信越支社管内と東京支社管内の約2300局にふるさと小包のチラシを置き、窓口での受注販売を行っています。エリアに関わらず、北海道から沖縄までの、希望をいただいた郵便局にはチラシを送り、「さやまる」の受注販売を取り扱えるようになっています。
糖度8以上を厳選
■あらためて、「さやまる」の魅力について聞かせてください。
フルーツトマトという商品であることから、糖度8以上に拘って厳選しています。一つひとつ糖度計で計って、糖度8を超えているものだけを「さやまる」として出荷しています。普通のトマトでは味わえないような、フルーツのような甘みと濃厚なうま味が魅力だと思います。
もうひとつの魅力は、日本郵便が生産からお届けまで手掛けるということをコンセプトにしていることです。その点を「魅力だ」「いいね」「おもしろいね」と評価してくださるお客さまも多くいらっしゃいます。私たちは、生産する立場で関わっていますが、郵便局で「さやまる」をお客さまにおすすめする社員の皆さんや、北海道から沖縄まで配達を担っている社員の皆さんがおり、そうした生産・販売・配達というコンセプトをストーリーとして魅力に感じてくださるお客さまがたくさんいらっしゃいます。
日本郵便の価値向上
■本社の取り組みから信越支社の取り組みになったとお聞きしています。
2025年度に生産拠点の拡大を目指していましたが、建設費の高騰により、プロジェクトの展開方針を見直すことになりました。方針の見直しに当たって、これまでの単純な生産・販売だけではなく、現状の規模の中で運営を継続しながら、日本郵便の価値や魅力の向上に繋がるような取り組みを増やしていくことを新しい目標に掲げることになりました。
そうした経緯によって、これまでの本社の運営から、地域の企業や自治体、郵便局により近い信越支社に所管を移して取り組むという構想が持ち上がりました。そして、2025年度から信越支社に所管が移されることになり、先日ちょうど一年経ったところです。(2面につづく)
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