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2026年5月4日 第7351号

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第93回郵政記念日中央式典
日本郵政 根岸社長 地域に寄り添う取り組みを

 第93回郵政記念日中央式典(帝国ホテル富士の間)


 第93回郵政記念日中央式典が4月20日に東京・千代田区の帝国ホテルで開催され、郵政事業に多大な功績を果たした社員への永年勤続表彰が執り行われ、長年にわたる郵政事業への功績が讃えられた。式典には関係者含め約300人が出席。各支社では、地方式典および所属事業所式典が行われた。
 
 中央式典には日本郵政の根岸一行社長、日本郵便の小池信也社長、ゆうちょ銀行の笠間貴之社長、かんぽ生命の谷垣邦夫社長が出席。来賓として、林芳正総務大臣、古川康衆議院総務委員長、吉川さおり参議院総務委員長、堀内詔子総務副大臣、山内弘隆郵政民営化委員会委員長、山口明夫経済同友会代表幹事が出席した。
 日本郵政グループを代表して、根岸社長があいさつ。「郵政記念日は先人たちの偉業を思い起こし、私たちがどのような使命を持って仕事に取り組むべきかを再認識するとともに、長年職務に貢献してきた社員の功績を称える日。本日は全国で5545人の社員が30年永年勤続功労表彰を受賞した。この30年の間には郵政民営化、大規模な自然災害、急速なデジタル化など大きな変化があり、平坦な道ではなかった。その中で社員の皆さんはそれぞれの職場で、お客さまや地域のために職務に真摯に向き合い、長年事業に貢献された」と述べた。
 また「急激な人口減少や地方の過疎化などが進んでいる中、私たちは全国のネットワークを通じてユニバーサルサービスを確実に提供し、地域の暮らしを支えている。新たな中期経営計画では、総合物流企業への転換や不動産事業など新たな事業領域に取り組んでいくとともに、地域の課題に寄り添い、生活をサポートする取り組みを一層進めていく。私たち郵政グループは前例に捕らわれることなく挑戦し、未来を開いていく。皆さまには引き続き組織を牽引し、グループの未来を切り開く光になっていただきたい」と述べた。
 来賓の林総務大臣は、「郵政事業は長年我が国の発展を支えてきた。人口減少や自治体の統廃合が進む中、ユニバーサルサービスを提供するとともに、地域のニーズに応じた取り組みをしている郵便局への期待はますます高まっている。総務省では郵便局の取り組みを後押しするため、郵便局をコミュニティハブとして活用する実証事業の支援をしてきた。郵便事業の安定的な提供を将来にわたって確保するために、郵便法等の改正案を今国会に提出した。総務省としても、三事業のユニバーサルサービスの安定的な確保に向けて取り組んでいく」と祝辞を述べた。
 古川衆議院総務委員長は「郵政事業は150年以上にわたり、国民生活に必要不可欠なサービスを提供するとともに、我が国の社会経済の発展に重要な役割を果たしてきた。今後も地域課題の解決や社会の発展に貢献していただきたい。今国会では郵便法改正案が提出されている。衆議院総務委員会は、国民生活に必要不可欠な郵政事業がさらなる発展を遂げられるよう、引き続き制度の在り方について誠実に議論を重ねていく」と語った。
 吉川参議院総務委員長は「昨今、郵政事業を取り巻く環境は大きく変化しているが、その中でも郵便局は自治体窓口業務の取り扱いや高齢者の見守りサービスなど、生活基盤を支える存在として、住民に寄り添う取り組みを進めている。郵便局のこうした役割は一層重要になっており、全国約2万4000の郵便局ネットワークを支えている皆さんには改めて感謝申し上げる。参議院総務委員会では、郵政事業をめぐる諸課題の解決に向けた取り組みが着実に進むようこれからも尽力していく」と述べた。
 山内郵政民営化員会委員長は「郵政事業は創業以来、今年で155年を迎えた。その間、全国の郵便局ネットワークを通じて郵便・貯金・保険のサービスを提供するとともに、地方公共団体業務の受託や買い物支援など地域住民を支えるサービスを提供し、我が国の国民生活の維持向上に貢献してきた。郵便局の役割は、今後ますます期待が高まっていく。郵政民営化委員会としては、日本郵政グループが事業をどう発展させていくべきかを今後も調査し、審議を重ねていく。皆さんの努力の成果を次の世代に受け継いでいただきたい」と期待を込めた。
 山口経済同友会代表幹事は「学生の時に下宿先に両親から荷物が配達されると、田舎の匂いを感じ、安堵感を覚えていた。時代とともにテクノロジーは進化しているが、人のぬくもりはデジタルでは置き換えられない。社員の皆さんが大切にしている人と人とのつながりや、地域に寄り添う温かさに深い敬意を表します」と祝辞を述べた。
 続いて行われた永年勤続表彰では、出席した30年勤続功労者が一人ずつ名前を呼ばれ、その場で起立。ステージ横に据えられたスクリーンに映像が映された。会社別の代表受領では、日本郵政は根岸社長から東京逓信病院の境由紀副看護部長へ、日本郵便は小池社長から松山南吉田郵便局の横山陽彦局長へ、ゆうちょ銀行は笠間社長から大宮店の松元愛子店長へ、かんぽ生命は谷垣社長から藤沢支店の熊倉健司支店長にそれぞれ表彰状が手渡された。
 受賞者代表として、かんぽ生命姫路支店の今井秀典支店長が答辞。「私たちはかんぽ問題やコロナ禍など激動の時期を経験してきた。かんぽ問題の時でも、多くのお客さまに郵便局やかんぽ生命を信頼していただき、今でも多数の契約を継続していただいている。これは各事業を扱う郵便局の社員が長年を費やして培ってきた信頼の賜物であると思う。日本郵政グループの一員として全力で精進していくとともに、諸先輩が築いてきた伝統と功績を受け継ぎ、さらに後世に伝え、さらなる事業の発展のために邁進することを固く誓います」と述べた。
 郵政記念日は明治4年3月1日(新暦4月20日)、官営による新式郵便業務が東京―大阪間で開始された日を「逓信記念日(現・郵政記念日)」と定め、昭和9年4月20日に第1回逓信記念日式典が挙行された。
 今回の第93回永年勤続表彰者数の会社別内訳は、日本郵政が20年表彰23人、30年表彰57人。日本郵便は20年表彰5262人、30年表彰4985人。ゆうちょ銀行は20年表彰135人、30年表彰282人。かんぽ生命は20年表彰351人、30年表彰221人。グループ全体では20年表彰5771人、30年表彰5545人となった。


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