「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

2026年1月19日 第7336号

【主な記事】

中国地方郵便局長会小倉雄二会長 
民営化法改正 国民生活守るために不可欠
地域貢献が地方創生に
頼りにできるのは郵便局
 


   中国地方郵便局長会の小倉雄二会長(山口県長門南部地区会長/下関中土居)は、地域貢献の積み重ねが地方創生につながると述べ、地方公共団体と緊密に情報交換をしながら、地域によって異なるニーズをきちんと把握することが重要だと強調する。地域から頼られる郵便局長になるためには、局長席にずっと座っているのではなく、積極的に地域に出ていかなければいけないと語る。そして、郵政民営化法の改正は国民生活を守るために不可欠だと強調する。
 
■中国地方郵便局長会会長としての抱負を改めて聞かせてください。
 末武晃全特会長の後任として中国地方郵便局長会の会長に就任させていただきました。中国地方会を、全国をリードしていけるような地方会にしていきたいと思っています。
 また、山口県長門南部地区郵便局長会の会長に就任して11年が経ちますが、与えられた役割をしっかり果たす地区会を目指すことを会員に浸透させるよう取り組んできました。今後とも「有言実行」を心がけていきます。
■郵便局が地方創生において果たすべき役割について聞かせてください。
 地域貢献をしっかりと積み重ねていくことが地方創生につながっていくと思います。少子高齢化が進む中で、郵便局は「最後の砦」と言われるようになっています。これまで地域の住民にサービスを提供してきた銀行やJAなどの統廃合が進み、地域が頼りにできるのは郵便局だけという状況になっています。
 このような中で、地方公共団体とも協力し、地域の人たちが郵便局に来れば、あらゆるサービスを受けられるようにしていくことが重要であると思います。
 ただし、地域によって困りごとやニーズは異なります。そこで、地方公共団体と緊密に情報交換をしながら、きちんとニーズを把握し、郵便局としてできることに取り組んでいきたいと考えています。
 現在、全特では毎月、各地方会が持ち回りで地域貢献事例を発表し、その模様を会員用のウェブサイトに掲載して、全会員が見られるようにしています。そこで紹介される事例の中には、視聴した会員自身の地域でもできることが少なくありません。他の地域の事例も参考にしながら、地域貢献にしっかり取り組めば、それが地方創生につながっていくと思います。
 特に近年、地方公共団体も郵便局の利活用に非常に積極的になっています。山口県選出の林芳正総務大臣は地方創生における郵便局の活用について大変理解のある方ですので、郵便局の利活用がさらに促進される環境が整っていくと思っています。
 会社は、地方創生の取り組みでも収益を求めていますが、すぐに収益が上がるものではないと思います。郵便局の取り組みが地域に貢献し、地域住民に非常に喜ばれているわけですから、この取り組みを長い目で見ていただきたいと思っています。
■中国地方ではオンライン診療の実証実験が各地で行われてきました。2024年には山口県柳井市平郡島の平郡郵便局や広島県山県郡安芸太田町の安野郵便局で行われました。
 オンライン診療は山口県を中心に広がっていきましたが、オンライン診療を始めるためにはクリアしなければならない課題があります。僻地医療は住民の方からのニーズがあっても、地域の医師会、薬剤師会、地方公共団体の協力がなければできません。山口県でも、局長が交渉を重ね、医師会、薬剤師会、地方公共団体の協力を得てスタートを切ったという経緯があります。次第にノウハウも蓄積されてきましたので、これから全国に広がっていくことを期待しています。
 現在は、オンライン診療の受診者数は1日10人弱ですから、郵便局の収益が上がるという状況ではありません。一方、薬の配送も大きな課題です。薬を患者さんに至急配送しなければならないようなケースもあります。そこで、日本郵便が実証実験を進めてきたドローンを活用すれば、山の中の僻地であっても瞬時に配送することが可能になると思います。
■2025年9月には山口県美祢市の豊田前局、赤郷局、嘉万局の3局を拠点にオンライン診療と買い物支援サービスの実証実験がスタートしました。
 住民の生活に必要な医療機関、公共交通機関、店舗などがないような過疎地では、高齢者を中心に住民の方は様々なお困りごとを抱えています。郵便局がライドシェアなどの様々なサービスと連携すれば、地域の様々なニーズに応えることができるでしょう。一つのサービスを単独で提供するのではなく、地域の住民のニーズに応じて、複合的にサービスを提供することは非常に大事だと思っています。
■広島県江田島市や広島県安芸高田市では、タブレットを使ったオンライン行政相談などの実証実験が開始されました。
 これは、住民からの要望を受けてスタートした実証実験で、秋月、高田、深江の3郵便局で、証明書交付などの地方公共団体の窓口機能を代替するだけではなく、タブレットを活用したオンライン相談の支援も行っています。
 また、市役所と郵便局をオンラインでつなぎ、市役所で郵便局が提供するサービスの手続きをできるようにしてほしいという要望もあります。そうした要望にも応えていければよいと思います。(2面につづく)


>戻る

ページTOPへ