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2025年08月11日 第7313・7314合併号

【主な記事】

NFT活用、地域活性化
日本郵政 日本郵便 観光プロジェクト第2弾
宮城県東松島市で実証実験

 日本郵政、日本郵便、宮城県東松島市(渥美巖市長)および株式会社東松島観光物産公社(宮城県東松島市/小山修代表取締役)は7月24日、東松島市で、NFT(非代替性トークン)を活用した観光体験の向上や来訪誘致、地域と関わり続けられる仕組みの構築に向けた実証実験を行うと発表した。
 フレーム切手「Blue Impulse 2025」の発行に合わせ、東松島市制施行20周年を記念した東松島市との新たな観光体験プロジェクトを8月1日から9月30日まで実施する。NFTを活用した催しについては、2025年1月から島根県石見銀山エリアで体験価値の向上等に係る実証実験を実施しており、東松島市で行う本施策は実証実験の第2弾となる。
 東松島市内の観光スポット、道の駅東松島などの商業施設および市内に設置されているブルーインパルスのデザインにラッピングした6つの郵便ポストを周遊するクエスト型のデジタルスタンプラリー「地上のブルーインパルス ~NFTクエストin東松島~」を開催する。スタンプラリーの参加者やフレーム切手を購入した顧客向けに東松島市にちなんだNFTを配布し、NFTを通じて東松島市内で使える特典の付与や、東松島市に関わる情報配信を行う。これにより、東松島市の観光をより一層楽しめる体験の提供および新たな観光体験の提案を目指す。
 NFT配付スポットに設置された二次元コードを読み取ることでNFTを獲得できるほか、クエスト内に設定されたミッションのクリア数に応じて、限定NFTや地域内施設割引などの特典を提供する予定だ。フレーム切手を購入した人に対して、限定NFTを配付する。NFT取得者には、今後実施される東松島市に関するイベント情報を提供する計画。
 日本郵政グループは、社会課題に取り組む企業や地方自治体などに社員を派遣し、共同で新規事業創出に取り組む「ローカル共創イニシアティブ」施策の一環として、NFTを活用した実証実験(地域共創NFTプロジェクト)に取り組んでいる。
 一方、日本郵便は、例年、東松島市で開催され、県内外から多くの方が集まる「東松島夏まつり」および「松島基地航空祭」で、地域の魅力発信とブルーインパルスのまち・東松島市の認知度向上を目的に、ブルーインパルスを題材にしたフレーム切手を2017年以来毎年発行している。2024年度には、東松島市内に設置している郵便ポスト6基をブルーインパルスの柄にラッピングするなど、地域の盛り上げに貢献してきた。今回は、両社の取り組みを掛け合わせた実証実験となった。
 同プロジェクトのNFTはSUSHI TOPMARKETING株式会社(徳永大輔代表取締役)が提供するトークングラフマーケターを使用して発行し、アカウントレスで受け取ることが可能。実証実験ではデジタルデータに唯一性を付与するNFTの特徴に着目し、地域との関わりを証明できるツールとしての活用を進めている。


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