「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

2020年 6月1日 第7042号

【主な記事】

マスクを自治体に寄贈

 政府は新型コロナウイルス感染症対策本部を5月25日に開き、北海道、埼玉、千葉、東京、神奈川の5都道府県の緊急事態宣言を解除することを決定した。これによって4月7日に7都道府県に出され、その後、全国に出された宣言が47都道府県のすべてで解除されたが、まだ予断は許されない。新型コロナウイルス感染では、全国の郵便局が業務に苦労しながらも、様々な取組みで地域に貢献している。全国的なマスク不足も解消へ向かっているが、マスクポストを設置し寄付を呼びかけ、医療従事者や福祉施設に届けたり、手作りのものを自治体に寄贈したりと多くの活動が注目された。地域の郵便局としての信頼が深まっている。




「うながっぱ」をデザイン



岐阜県東美濃連絡会 手づくりで地域貢献




 新型コロナウイルス感染症拡大による全国的なマスク不足が叫ばれている中、岐阜県東美濃地区連絡会(春田宣康統括局長/多治見市之倉)多治見部会(岩崎洋司部会長/多治見高田)では、社員の発案により、有志たちが手づくりのマスクを作成し、多治見市へ寄贈した。
 緊急事態宣言の発令に伴い、不要不急の外出自粛が呼びかけられる中、ゴールデンウィーク等を利用して、自宅で手縫いや、ミシンを使用して手作りマスクを作成した。
 多治見市のマスコットキャラクター「うながっぱ」がデザインされた手ぬぐいを使用して作成するなど、多治見市ならではのオリジナル感あふれる仕上がりとなった。
 5月14日、東美濃地区連絡会から春田統括局長、岩崎多治見部会長と有志の社員代表3人が多治見市役所を訪問。多治見市の古川雅典市長と加藤法夫多治見市社会福祉協議会事務局長に完成した手作りのマスク250枚を贈呈した。
 マスクは今後、市内の児童福祉施設や介護施設などで活用されることとなった。
 同連絡会では「郵便局として、今後も地域との結びつきを強めるとともに、地元の活性化に貢献するため、積極的に地域を応援する活動をしていく」と意欲を見せている。
 また、今回の手づくりマスクの贈呈にあたり、春田統括局長が自らミニマスクを作成し、JR多治見駅前に設置されているご当地ポスト「うながっぱポスト」の上の「うながっぱ」にマスクを装着した。
 JR岐阜駅前の「黄金の織田信長公像」にマスクが着けられたのに、「うながっぱ」がマスクを着けていないのはかわいそう、という思いから着けたという。心温まる優しさとともに、市民へのマスク着用の啓発にもなり、メディアでも紹介されるなど話題となっている。





医療や福祉施設で活用



新潟県上越地区会 6000枚を寄贈




 新潟県上越地区郵便局長会(西條英夫会長/稲田)は新型コロナウイルス感染予防に役立ててもらおうと、地区内の3つの自治体に不織布マスク合計6000枚を寄付した。5月11日は上越市、13日は糸魚川市、14日は妙高市に贈った。
 不織布マスクの寄付は、以前に日本郵便本社に勤めていた沖見郵便局の古川健一局長が中心となり、本社勤務時代のつてを頼りに、「地域のためにできること」として取組みを進めてきた。
 11日は西條会長、本山司副会長(浦川原)、杉田昌宏副会長(牧村)、古澤隆一部会長(高田南本町)が上越市役所を訪問し、村山秀幸市長に不織布マスクを手渡した。市は市内の福祉施設などへの配付を今後検討する。
 13日に市役所を訪問して西條会長、本山副会長、杉田副会長、白澤宏部会長(能生)が、糸魚川市の米田徹市長に、14日は西條会長、本山副会長、杉田副会長、利根川康夫部会長(新井学校町)が、妙高市の入村明市長に、それぞれマスクを手渡した。
 上越市の村山市長は、「デイサービスや医療、福祉は地域にとって欠かせない。そういった方々のために活用させていただく」と感謝の意を表した。
 糸魚川市の米山市長は「皆さんも(郵便配達で)必要な時に協力いただきありがたい。マスクは何よりも予防に使える手段」と高く評価した。
 妙高市の入村市長は「持病のある人が重症化する傾向にあり、そういった人たちが利用する個人病院などを含めた医療現場などに配布したい。マスクは数が少ない中、非常にありがたい」と謝意を述べた。
 西條会長は「郵便局と地域は切っても切れない関係。大切な地域のために、お礼の気持ちを込めて還元できたらと思う」と語っている。


>戻る

ページTOPへ