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2019年 10月28日 第7011号

【主な記事】

金沢市と包括連携協定
[市内郵便局]地域活性化に貢献


 石川県金沢市内の郵便局は、金沢市(山野之義市長)と地域振興、地域活性化および経済活性化を目的とした包括連携協定を10月7日に締結した。郵便局ネットワークの活用を通じた金沢市の地域振興、地域活性化、経済活性化に寄与することを目的とし、以下の5点の項目について連携し協力する。①安心・安全な暮らしの実現に関すること②地域経済活性化に関すること③未来を担う子どもの育成に関すること④女性の活躍推進に関すること⑤その他地方創生に関することとなっている。

 金沢市は、行政課題の多様化・複雑化が進む中で、市内全域に独自のネットワークを有する郵便局と連携し、様々な情報を受け取るとともに、市政情報の発信に役立てることで、市民の安心・安全の確保や地域社会の発展につなげる考えだ。
 これまでにも、道路損傷や不法投棄等の報告において郵便局と個別の協定を締結しており、今回の包括連携協定締結を機に、相互の姿勢を明確にすることによって、今後生じる様々な分野での行政課題に対して郵便局との間でスムーズな協力体制を構築していく。
 同日、金沢市役所で締結式が行われ、金沢市から山野市長、太田敏明総務局長、日本郵便からは、北陸支社の山根鉄郎支社長、山本利郎地区統括局長(金沢扇町)、山口貢由局長(金沢中央)ほかが出席した。
 協定の締結に先立ち、金沢市の観光地、伝統工芸品等を題材としたフレーム切手等の贈呈式が行われた。
 司会は金沢市総務局の紙谷勉担当部長兼総務課長が務め、山根支社長は「包括連携協定を締結する記念として、フレーム切手2種類を発行した。兼六園と金沢城公園をテーマにして、どの季節にも魅力があることをデザインコンセプトとし、四季折々の美しい写真を配している。今回の切手発行を通じて、金沢市を大いにPRしていきたい。協定締結を契機に、これまで以上に様々な分野で連携を深めていきたいと考えている」とあいさつした。
 続いて、山根支社長、山口局長、山本地区統括局長から、山野市長にフレーム切手が贈呈された。贈呈はフレーム切手セット2種類「金沢旅情partⅧ(兼六園)」「金沢旅情partⅨ(金沢城公園)」と、金沢の旅をテーマとした特殊切手「My 旅切手シリーズ 第5集」の3点。
 山野市長は「包括連携協定を結ぶことができ嬉しく思う。これまでにも、不法投棄発見報告等の様々な協定を個々に結んできた。包括連携協定を締結することによって、いろいろな可能性が広がってくると考えている。皆さまの仕事では、日中、配達に出かける方々もたくさんいる。そうした目があるところでこそ、防犯・犯罪抑止にもつながってくる。具体的に想定できないような事象についても連携を取り合う可能性があると思う。協定締結により現場でも連携を取りやすくなり、我々にとっても重要な情報をいただくことができる。より一層の強固な関係を築くことができれば幸いだ」と述べた。
 山口局長、山本地区統括局長と山野市長の間で協定書が取り交わされた。山本地区統括局長は「郵便局は日本の社会インフラだと考えている。少子高齢化が進む中で、地域に最後まで残るのは郵便局だという自負を持っている。右肩上がりの躍進めざましい金沢市においても、社会インフラとしての郵便局を活用いただければ幸い。協定締結によって、これからいろいろなことを提案することができる。金沢市が発展することは我々にとっての喜びでもある」とあいさつした。
 山野市長は「日本の社会インフラは様々あるが、何よりも郵便制度と新聞の配達制度だと考えている。人間がまさに郵便物を持って配達をする。『郵便受けに郵便物が溜まっている』『この時間に高齢者が一人で歩くのは危険』など機械では感知できないことを、タイムリーに対応できるのは人が中心になっているからだ。その社会的ネットワーク=インフラを持つ皆さんには、日々の仕事の中で気になることを連絡いただければありがたい」と応じた。
 山口局長は「郵便の配達は365日、毎日継続している。町のすみずみまでおうかがいするので、常に状況は把握できる環境にある。気付いたことがあれば報告したい」と語った。
 山根支社長は「地域に寄り添い、地域と共に発展していくのが日本郵便の社会的使命。その使命に基づき、しっかり取り組んでまいりたいと思う」と述べた。


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