「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6982号

【主な記事】

全員営業で全種目達成を目指す
地域に根付く郵便局
北沢又郵便局(福島県)
菅野崇裕局長

 平成31年も間もなくピリオドが打たれる時期を迎えているが、各郵便局では目標の達成に向け、局長と社員全員が一丸となって汗を流している。そのような中、福島県北部地区連絡会(髙島貞邦統括局長/大玉)の北沢又郵便局(菅野崇裕局長)を取材した。同局がある福島市は福島県中通の北部に位置する県庁所在地。中核都市に指定されており、人口は28万9000人である。桃や梨など果樹の栽培が盛んで、「果樹王国」の異名を持つ。主な見どころは「磐梯朝日国立公園」をはじめ、「花見山公園」「一切経山」「福島城跡」などがある。

 東北新幹線福島駅で下車し、福島交通飯坂線に乗り換え、上松川駅へ。駅舎を出て右手の踏切を渡り、東へ150メートルほど進み三叉路を左折、北へ約300メートル直進する。交差点を左折して約700メートル西へ進み、2つ目の信号を左折すると、右手に北沢又局が見えてきた。
 菅野局長は福島市の出身で、平成12年4月1日付で福島本内局に採用となった。数局を転勤後、東北支社の貯金インストラクターを経て、29年4月1日付で北沢又局長に就任、2年目を迎えている。
 スタッフは局長、課長代理、主任、一般の4人で、利用世帯は約2500、利用人口は約6000人。エリア内には地銀が2行、信金が1店、JAが1か所あり、最寄りの笹谷東局までは約1キロの距離である。
 局周の環境は、住宅地(昔からの住宅地と新興住宅地が混在)、県営と市営の集合住宅、田畑が混在しており、小学校と中学校が1校ずつある。
 29年度の表彰は、支社営業表彰特別営業目標全種目達成賞、かんぽ営業窓口管内優績局、業務品質優良局推賞でV2を目指している。

 地域に何ができるか
 少子高齢化や過疎化を迎えているが、福島市のベッドタウン的要素もあり、若い世代の来客も相応にある。地域、お客さまあっての郵便局であり、お客さま対応に当たっては、笑顔とさわやかなあいさつで迎え、地域との関わりも積極的に持つように努めている。
 菅野局長は2年目だが、局舎のオーナーも地域を大切にしていたようで、日ごろの取組みが実り、お客さまが気軽に声を掛けてくれるなど、業績向上にも役立っている。今後も地域やお客さまのために何ができるか、社員を巻き込み、共に考えながら行動していきたいと言う。

 月次計画を確保
 営業推進に当たっては、商品ごとの達成時期を決め、時期ごとに自局取組強化商品を決めて取り組んでいる。
 例えば、保険は1月末に目標を達成し、その後は上積みに努める。年金自動受取りは10月末に目標を達成する。そのためには、8月末までに今年度振込予定の予約票を獲得する。自動受取を早めに終わらせ、第3四半期は保険の推進に力を入れるという具合である。また、物販は頒布会と特産品(桃とあんぽ柿)の推進に力を入れている。
 月次計画の確保にこだわり、日別に残額(残件数)管理を徹底し、当月の遅れは翌月に挽回することにしている。
 このほか、見込み客を絶やさないことにしている。特に保険は納得して契約してもらうため、見込み度合いや販売プロセスに応じた案件管理を社員ごとに行うよう、局長が定期的に確認している。

 心を込めた人材育成
 局長2年目で、現場を約8年ほど離れていたので、業務内容に関しては社員と確認しながら一緒に取り組むようにしている。営業面では、社員とコミュニケーションを図り、得意分野と不得意分野を把握し、得意分野はさらに伸ばし、不得意分野は少しずつ改善できるようにアドバイスしている。
 また、事業別に役割分担をし、責任を持って仕事をするようにし、局として「今やるべきことは何か」を考えて行動するように取り組んでいる。
 このほか、どのような目標でも「達成すること」にこだわりを持って取り組み、「やり切る力」をつけるように考え指導している。大切なことは「できるかできないか」ではなく、「やるかやらないか」であると言う。

 会議やミーティング
 朝礼は原則として毎日10分程度行っており、司会は輪番制としている。まず局長が周知事項を伝え、営業面の確認を行うとともに、全員から当日のやるべきことを一言ずつ話すようにしている。
 また、毎月業務終了後、営業推進対策会議を開催し、部会で決まったことの周知と、月次達成に向けてどのように取り組んでいくかの意見を出し合い、具体的な内容を決めている。推進計画は局長が決め、具体的な内容は全員で考えることにしている。

 地域活動の実施
 前任局長のときから地域との関わりが太くなっており、町内会や敬老会にも参加するなど、地域の人たちとの連携が図られている。変わったところでは、小学生の下校を見守る「小学生みまもり隊」の人たちが集まる場所が郵便局で、地域の人たちの触れ合いの場ともなっている。
 局長として2年目を迎えているうえ、地域との関わりは郵便局にとってとても大事で、できるだけ幅広く顔を出すように心掛けている。


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