「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6981号

【主な記事】

“春よ恋い”婚活列車を運行
四国支社・JR四国・四国電力


 四国のにぎわい創出、3社のサービス維持・向上に各社の経営資源を生かして連携・協力をしていこうと、昨年3月に「四国地域における協力に関する協定」を締結し、様々な取組みを行っているJR四国(半井真司社長)、日本郵便四国支社(篠原勝則支社長)、四国電力(佐伯勇人社長)は3月21日、「春よ恋い♡ひと結びよどせん桜」と題した3社連携事業による記念列車を利用したツアーを実施した。

 列車の出発を前に、宇和島駅ホームで「予土線観光開き」記念式典が行われ、日本郵便から篠原支社長、高知県西部地区連絡会の夕部弘補統括局長(中村八束)、JR四国の半井社長、西田昭広宇和島駅長、小原守生窪川駅長、四国電力から佐伯社長、谷口忠愛媛支店宇和島営業所長、大原隆司高知支店長、地元を代表して愛媛県予土線利用促進対策協議会会長の坂本浩松野町長、副会長の岡原文彰宇和島市長、監事の兵頭誠亀鬼北町長、高知県予土線利用促進対策協議会会長の中平正宏四万十市長、副会長の中尾博憲四万十町長らが出席し、多くの関係者が見守った。
 JR四国では4年前から予土線観光開きを開催しており、昨年からは四国支社、四国電力が連携の一環として協力している。半井社長は「愛媛県と高知県を結ぶ予土線沿線には桜の名所がたくさんある。
 出会いを求める人たちの良いきっかけになってほしいとの思いで、貸切記念列車を運行することとした。参加者には記念する日となり、予土線が良い思い出の路線となることを期待している。今年も様々な企画を展開し、予土線に大勢の人を呼びたい」とあいさつ。
 坂本松野町長は「住民と一体となって、予土線の存在価値・意義を高めていきたい。車窓から眺める風景は日本一。美しいだけでなく日本の原風景。これを維持することが沿線に住む者の使命だと思っている。次の世代に予土線を含めて景観、環境を残していくことが大事。これからの観光シーズン、みんなで盛り上げていこう」と呼びかけた。
 中平四万十市長は「予土線は人々の生活の鉄道として、大きな役目を果たしている、無くてはならない路線。3つの大きな企業体の下、地域活性化を一緒になって進めていきたい。少子化が大きな課題の中、ツアー開催はうれしい。3社と一緒になって、地域の課題を克服していきたい」と語った。
 平成30年7月豪雨の復興支援の一環として、予土線沿線の魅力を発掘し、情報発信することを目的に、魅力的な風景を版画作品および絵はがきにしてイベントなどで配布し、駅で掲示することによって話題・賑わいを創出しようと開催された「ひと結び予土線お便りコンテスト第3弾」の表彰式も行われた。優秀作品に選ばれた大本浩之さんへ、愛媛県予土線利用促進対策協議会副会長の岡原宇和島市長から表彰状が贈られた。
 記念のくす玉開花が行われ、宇和島市伊吹龍心太鼓の演奏が花を添える中、列車が出発した。今回のツアーは、愛媛県と高知県を「結び」、人と人とを「結ぶ」予土線で、初代新幹線0系をイメージした鉄道ホビートレインと185系2両で編成される貸切特別列車に乗り、春の風を感じながら小さな恋の芽を探すというコンセプト。
 20歳~45歳未満で独身の男性18人と女性17人が参加。えひめ結婚支援センター、愛媛県予土線利用促進対策協議会、高知県予土線利用促進対策協議会、四万十町婚活連絡協議会、一般社団法人四万十町観光協会らが協力した。
 車内ではまず参加者たちの自己紹介が行われ、家地川駅に到着。地元のお母さんたちが作る四万十の恵みをたっぷりと受けたお弁当と、あったかいジビエ猪鍋に舌鼓を打ち、家地川公園に移動。グループに分かれ、桜の植樹と世界に1つだけの記念プレート作りを行った。
 素敵なメッセージの書き方ミニ講座が行われ、いよいよ気になる相手にドキドキのメッセージ投函タイムへ。その後、豪華賞品付きのひと結びビンゴ大会、よどせんクイズなどが行われ、列車は再び宇和島駅に到着した。


>戻る

ページTOPへ