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2024年05月06日 第7247・7248合併号

【主な記事】

第91回郵政記念日中央式典
日本郵政増田社長 100年先の礎を共に築く
総務大臣表彰は8人
勤続30年4113人

 第91回郵政記念日中央式典。関係者約300人が出席した


 第91回郵政記念日中央式典が4月22日に東京・千代田区の帝国ホテルで開催され、ユニバーサルサービスの維持に顕著な功績を果たした社員を称える総務大臣表彰や永年勤続表彰が執り行われ、長年にわたる郵政事業への功績が讃えられた。登壇者はいずれも、元旦に発生した能登半島地震の犠牲者に哀悼の意、被災者に見舞いのことばを述べ、早期の復旧を祈念したうえで、郵政事業の盛隆・発展を誓った。関係者約300人が出席。日本郵政グループの永年勤続表彰は、20年が2644人、30年が4113人。各支社では、地方式典および所属事業所式典が行われた。


 日本郵政グループを代表して、日本郵政の増田寛也社長が「表彰を受けた皆さまには、豊富な経験と知識を持って長年にわたり郵政事業をけん引していただいた。お客さまにいつも、いつまでも選ばれる企業の社員として、お客さまのため、地域のため、後に続く社員のために引き続き力を発揮していただきたい。郵政事業のさらなる成長を目指し、50年、100年先の礎を共に築いてまいりたい」と式辞を述べた。
 来賓の渡辺孝一総務副大臣は「総務省において本年3月、郵便局を活用した地方活性化先進事例パッケージを取りまとめ、情報通信審議会に諮問し、自治体と郵便局との連携のあり方について検討を進めている。郵便局は身近で公共的な存在であり、これからも地域住民の信頼と期待に応えていくようご活躍を期待している」と祝辞を述べた。
 古屋範子衆議院総務委員長は「日本郵政グループの各社が、約2万4千局の郵便局ネットワークや地域において信頼される局長・社員がいるという強みを活かして、地方公共団体、地域金融機関等との連携拡大、郵便局窓口と駅窓口の一体運営など、地域住民のニーズに応えた、郵便局らしい多種多様な商品・サービスの展開に取り組んでいただくことを願っている」と語った。
 新妻秀規参議院総務委員長は「過疎化が進む地域では、自治体の出張所廃止をはじめ、生活に必要な各種サービスの撤退が始まっている。今後、全国津々浦々にある郵便局には、地域のコミュニティ・ハブとして行政の補完や地域住民の生活支援などの役割がますます期待される。引き続き郵便局の持つ強みを活かし、国民ひとりひとりのニーズに応えるサービスを提供することにより、郵政事業のさらなる発展に繋げていただきたい」と述べた。
 郵政民営化委員会の山内弘隆委員長は「郵便局が担う郵便・貯金・保険のユニバーサルサービスの責務は、人々の生活を支えるものである。郵便局ネットワークは郵政グループの最大の強み。住民に寄り添いながらサービスを提供するリアルの拠点としての役割が大きい。こうした点は委員会における共通認識であった。次世代においても伝統が引き継がれ、一層発展するよう皆さまの多年の努力そして功績を引き継いでいただきたい」と語った。
 西田昭二総務大臣政務官も来賓として招かれた。
 来賓の祝辞に続いて、多年にわたるユニバーサルサービスの維持に顕著な功績を果たした社員を称える「総務大臣表彰」の8人の氏名が読み上げられた。仙台北郵便局の佐々木保博局長が代表で、渡辺総務副大臣から表彰状を授与された。
 永年勤続表彰では、グループ各社の30年表彰者から選ばれた282人が式典に出席、名前を呼ばれて代表者が壇上へ。増田社長から日本郵政の吉澤礼未さん(東京逓信病院)、日本郵便の千田哲也社長から庄島久貴さん(唐津坊主町局長)、ゆうちょ銀行の笠間貴之社長から本間由治さん(武蔵野店店長)、かんぽ生命の谷垣邦夫社長から八反田敦さん(松本支店支店長)に表彰状が贈られた。
 受賞者を代表して、日本郵便の庄司奨さん(加古川郵便局第一集配営業部課長)が答辞を述べた。阪神淡路大震災で被災した体験を基に、「一致団結して業務運行に励み、お客さまから『大変な時にありがとう』と感謝された時には目頭が熱くなると同時に郵政事業の社会的な使命を改めて感じた。現在は課長として責任者業務を担っているが、大震災で経験した苦難を忘れることはない。残りの郵政人生は、この経験を糧として、誇りに思う郵政事業の使命を社員に受け継ぎ、事業発展に寄与したい」と述べた。
 郵政記念日は、1871年4月20日に官営による新式郵便業務が開始された日を「逓信記念日」と定め、1934年4月20日に第1回逓信記念日式典が挙行されたのが始まり。1934年は通信事業特別会計制度が実施された年。
 これを記念して前身となる「逓信記念日」が制定された。
 【総務大臣表彰(敬称略)】▽東北支社=佐々木保博(仙台北局長)▽東海支社=堀内康良(静岡局長)▽東北支社=沼芳則(柴田局長)▽東京支社=須田孝之(新大久保駅前局長)▽四国支社=川東博一(土庄局総務部課長)▽九州支社=吉長哲也(西彼杵局集配営業部〈式見局〉課長)▽関東支社=黒川忠史(七浦局郵便局長代理)▽中国支社=田中静恵(福山新涯局課長)


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