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　九州支社は、２０２３年度下期のスタートに当たり「九州郵政パーパス」を策定した。「九州郵政パーパス」は、経営理念、ＪＰ行動宣言の考え方を踏まえたものであり、九州郵政の目的（存在意義）、社員の働く目的等、普遍的なものとなっている。九州支社経営計画の上位に位置付けられ、経営全般に浸透している「九州郵政パーパス」について、久田雅嗣支社長に話を聞いた。(依田裕司)

■２０２３年度下期のスタートに当たり「九州郵政パーパス」を策定されました。策定の経緯とその意図・目的についてご説明ください。
　全国的には、日本郵政グループとして経営理念やＪＰ行動宣言を掲げていますが、九州で暮らす、働く社員の皆さんに、私たちが日々の業務を通じて地元九州のお客さまや地域へ貢献していることを直に感じていただきたいと思い、それらを九州に根ざした形で社員の皆さんにお伝えできないか、と考えました。
　また、２０２３年度がちょうど九州・沖縄の地方郵政が一つとしてスタートした九州逓信局（旧郵政局）設置から１１０周年であったこともあり、九州逓信局が設置された際の原点に戻り、「郵便局を通してお客さま・地域社会に貢献し、信用・信頼を獲得することで、企業として継続的に発展し、『お客さま・地域社会、そして社員とその家族を幸せにする』」という九州郵政の目的・存在意義を示すことにしました。
　そこで、まずは、九州の存在意義を表せる言葉（キャッチコピー）やどのような内容を盛り込んだ方がよいか意見を社員から募り、繰り返し意見交換しながら、九州郵政パーパスと「想い」等の８つの価値等を設定していきました。
　そして、改めて『お客さまと社員を幸せにする』という目的は絶対にブレることなく、気持ち新たに全員が同じベクトル、同じゴールを目指すことを共有していくため、社員の想いを込めるとともに、経営理念等を日々の業務や活動と結び付けて表現した「九州郵政パーパス」を策定しました。
　これを着実に実践し、積極的に取り組んでいくことを、九州郵政管内の全社員が誓うものです。
■「九州郵政パーパス」の概要をご説明ください。
　「九州郵政パーパス」は、経営理念、ＪＰ行動宣言の考え方を踏まえたものであり、九州郵政の目的（存在意義）、社員の働く目的等、普遍的なものとなっています。そのため、九州支社経営計画の上位に位置付けており、「九州郵政パーパス」から年度ごとの九州支社経営計画、そして、各部施策の取り組み方針に繋がる構成にしています。
　また、この「九州郵政パーパス」は、経営理念、ＪＰ行動宣言における「お客さまのために」、「社会のために」をテーマにしたお客さまに向けたものと「社員のために」をテーマにした社員の皆さんに向けたものの２種類を策定しました。
　はじめに、①お客さまに向けた「九州で暮らす皆さまに寄り添い　笑顔あふれる九州にします」は、「想い」「安心」「安全」「元気」「持続」の５つの価値で構成しており、郵便局を通して、その５つの価値を提供し、九州で暮らす皆さまに寄り添うことで、お客さま・地域社会を幸せにし、笑顔あふれる九州にしていくことを宣言し、郵便局をご利用いただいているお客さまをはじめ、地域の皆さまにもご覧いただけるよう郵便局の窓口ロビー等に掲示しています。
　次に、②社員に向けた「私たちの幸せのために笑顔あふれる職場にします」は、「働きやすさ」「働きがい」「成長」の３つの価値で構成しており、お客さま・地域社会を幸せにし、笑顔あふれる九州にしていくためにも、何より一番重要なものは「社員」であると考え、その社員が働くことに充実感を感じていなければ、「お客さまを幸せにする」ことなどできません。
　そのため、社員に向けたものでは、私たち自身が郵便局・支社で働く意義・目的の本質を理解し、納得感を得て、『働きやすさ』『働きがい』『成長』を志して、幸せを感じ安心して働くことができる笑顔あふれる職場にしていくことを宣言し、郵便局社員の皆さんに見ていただけるよう事務室に掲示しています。(２面につづく)