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第6962・6963合併号

【主な記事】

女性管理者の自主研「萌黄の会」
介護予防などを学ぶ


 北海道支社管内の女性管理者で作る「萌黄の会」(高橋恵会長/札幌西八条局長)は、日本郵政グループ札幌ビル2階の第1会議室で15回目となる自主研を10月20日に開催した。会員、賛助会員など30人が参加、介護予防などについて学んだ。

 総合司会を佃真樹子さん(札幌西局)が行い、最初に高橋会長が「おじゃべりを通じて会員相互の理解と連携を深めよう。今日は札幌市内の郵便局で開催してたいへん評判が良く、希望が多かった介護の勉強をしたい。講義と介護予防体操・脳トレの実技の2部構成で行う」とあいさつした。
 講義は札幌市中央区第1地区包括支援センターの松本美子センター長が「なるほど実になる介護保険」と題して行った。「介護保険は市民がいつまでも安心して暮らしていくための仕組みで、40歳以上が加入する。被保険者は65歳以上の第1被保険者、40歳から64歳までの第2号被保険者に分けられる」と紹介。
 「65歳以上は介護が必要な状態になったらサービスが受けられる。第2号被保険者は65歳にならなくても初老期認知症、脳血管疾患などの老化が原因とする病気、介護が必要な状態と認定された場合はサービスを受けられる。被保険者証は65歳の誕生日の前に送られてくる」と、被保険者証の使用方法や介護保険の財源、保険料の決め方、納付方法、減免となる場合などについて説明した。
 また、介護が必要になった場合のサービス利用の手続方法、利用者の負担で1割から3割の判定、要介護にならないために一定期間の生活援助によって住み慣れた地域で自立して生活できる支援サービスに「訪問型サービス」「通所型サービス」があるなど介護サービスの内容や料金について紹介した。
 さらに「要介護1~5の人が利用できる施設サービスとして、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療型医療施設、介護医療院の4種類があり、介護中心か治療が中心か、どの程度の医療上のケアが必要かなどにより利用施設を選ぶことができる」とした。
 このほか、住み慣れた地域で安心して自立した生活を送るために地域支援事業があり、主なものは「配給サービス」「おむつサービス」「徘徊認知症高齢者SOSネットワーク」「高齢者あんしんコール」「生活支援型ショートステイ」「理美容サービス」「訪問指導」などのサービスが受けられると専門的な説明を聞き、参加者にとって、郵便局窓口などでの会話に役立つ講義となった。
 介護予防体操・脳トレでは、札幌市中央区介護予防センター大通公園センターの生出典子センター長が講義と実技を指導。脳トレでは「手で耳を摑む、鼻を摑む。手の交差が絡む運動では耳、鼻は分かっているが脳がこんがらかっているのでなかなか出来ない」と紹介。
 また「ロコモ(ロコモティブシンドローム)」について「骨や関節、筋肉などの運動器の衰えが原因で、立つ、座る、歩くといった機能が低下している状態。進行すると要介護や寝たきりになるリスクがある。そのような状態にならないために40代から意識することが重要。日々の生活に体を動かす習慣を取り入れて欲しい」と要望、体を動かすことで「肩こり」をほぐす体操やデスクワークでのストレッチを実践した。
 さらに「認知症を予防するためにもワーキングメモリ(作業記憶)を保っておくとかかりにくいと言われる」として、ワーキングメモリテストに挑戦。5つの提示された言葉を覚え、続いて2分間で野菜の名を10個書く。そして提示された言葉を思い出して書いてもらうが、4つまでは何とか覚えているものの残りの1つがなかなか出てこない人も多かった。
 「かな拾いテスト」も行われた。ひらがなで書かれた約410字数の文書の中に「あ、い、う、え、お」の文字がいくつ使われているかを2分間で見つけ出すもの。年齢別平均で30代は43個、40代39個、50代34個、60代24個だという。
 そして「介護保険サービスの世話にはなりたくないのが本音だろうが、出来ないところを手伝ってもらうサービス。自分のことは自分でするのが基本だと思うが、20年、30年、40年経ったときの自分を想像して、今から体を動かして介護予防していただきたい」と要望した。
 続いて、日本郵便人事部人材研修育成室の一木美穂室長が「介護の話を聞き予防の必要性を強く感じた。生き生きと働き幸せになれるか、そのために何が出来るかを日々考えながら仕事をしている」とあいさつし、グループディスカッションに入った。
 高木雅代さん(千歳郵便局)が進行、仕事のあり方の疑問や悩み、楽しいことなど活発に意見を交換した。


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