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第6956号

【主な記事】

「バラ色ポスト」
愛知県西尾市に誕生


 愛知県西尾市(中村健市長)に「バラ色ポスト」が9月23日に誕生した。ピンク色の丸型ポストに、赤や黄、青のバラが散りばめられている。抹茶の有数な産地として知られる西尾市には、2008年に抹茶色の「おもてなし♡まごころ」ポストが設置されており、新たなシンボルが加わった。
 西尾市の花はバラ、バラの苗の出荷が日本一でもある。バラ色ポストを発案したのは抹茶色ポストにも携わった画家の斎藤吾朗氏。西尾市をバラ色のごとく明るい街にと10年間にわたって構想を温めてきた。母校の西尾高校が創立100周年を迎えたこともあって、西尾市に呼びかけて実現した。
 ポストにバラを描いたのは西尾高校の美術部の生徒(野口楓華部長)。抹茶色ポストの設置にも貢献した丸型ポスト写真家の庄司巧さんとともに、バラ色ポストの制作に当たった。
使用された丸型ポストは昭和25年に製造され、平成24年まで西尾市桜町の写真館前に設置されていた。また、西尾市ではかつて丸型ポストが造られていた歴史がある。抹茶色ポスト、バラ色ポストを活用、西尾市は「ふみの街 西尾」としてアピールしていくことにしている。
 23日には「ふみの街西尾」実行委員会(岡田裕明委員長)が主催、中村市長や尾崎智教育長、愛知県議会の山田たかお議員、渡辺靖議員、西尾市議会の石川伸一議員、青山繁議員、西尾郵便局の山田秀幸局長、斎藤氏、野口さんらが出席して除幕式が行われた。
 岡田委員長が「待望のバラ色ポストが誕生した。世界に唯一のポストで、新たな観光資源として期待している。多くの人が西尾を訪れ笑顔になって欲しい」とあいさつした。
 中村市長も「抹茶色ポストも多くの人が写真を撮っており、西尾のPRに力を発揮している。それに加えて新たな名所ができた。遊び心も大事にした街づくりで、市民がワクワクできる西尾が実現できると思う」と期待を込めた。
 山田局長は「引退していた丸型ポストに新たな息吹を吹き込んでもらった。丸型ポストはピーク時には約5万5000本があったが、現在では約5000本。西尾市には13本がある。多くの人が郵便を利用、ご愛顧いただき、人生がバラ色になることを祈念」と述べた。
 斎藤氏が設置までの経緯を紹介「インパクトのあるポストになった。今後も西尾市をアピールしていきたい」と話した。
 西尾高校美術部長の野口さんは「絵を描くことが好き。8月の暑い日にバラを描いたが、素晴らしい作品にできた。抹茶色ポストとともに、利用する人がバラのように明るくなったら嬉しい」と笑顔であいさつした。
 バラ色ポストの設置に貢献した庄司さんら3人に感謝状を贈呈。バラ色ポストは西尾市役所南側の駐車場入口に設置され、岡田実行委員長、中村市長、山田局長、野口さんが除幕した。
 「手紙やはがきを投函されたみなさんの人生が、明るくバラ色になることを願っています。地元高校の美術部生徒がバラの花を描きました」との文と、庄司さん撮影の製作風景写真の説明板が立てられている。さっそく美術部の高校生が初投函した。


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