「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6908号

【主な記事】

地域貢献が営業成績を伸ばす
兵庫県姫路連絡会
中川真城統括局長
網干宮内郵便局長

 平成27年に就任した姫路地区連絡会の中川真城統括局長は「会社と地域から認められて我々の立つ位置がある」とし、「人は宝」と強調する。地域では全局長が防災士で、「認知症の方に優しい事業所」としても認定され、地域の役に立つために積極的な活動を展開している。「一人ひとりが自覚し責任を持った全体化の営業」によって、本年度も顕著な実績向上に結び付いている。

 中川統括局長は平成11年、網干宮内郵便局長に就任し、すぐに名刺を持って局周活動を行った。自宅と局が離れていることもあって、約500枚の名刺を持って1軒1軒、あいさつに回った。ほとんどのお客さまが笑顔で「郵便局長からあいさつしてもらったのは初めて」と好意的で、「本当に回って良かった」と思ったそうだ。
 地域の人から「何かを相談され、信頼されてから郵便局を利用してもらえるものだ」という。「信頼は一朝一夕にできることではなく、植物的な行動の果てに花開く」とも強調する。
 平成27年、姫路地区連絡会統括局長に就任した。「人は宝であり、連絡会もまさに人材のリレーで成り立っている」との方針で、「同一認識・同一行動によって、同じ方向に歩んでいく」ことを呼びかけている。
 機マネが導入され、中川統括局長は単マネ局の朝礼には積極的に参加、同じ連絡会の一員として接するように努めている。おかげで社員の名前はほとんど覚えた。社員から親しく声をかけてもらえるのを楽しみにしているそうだ。
 現在、ことある毎に「全体化」を強調している。一人ひとりの責任ある行動によって築かれるのが「全体化」。「全体化」を呼びかけるのは、連絡会が姫路市の1行政を担っていることもあって、お客さまの反応が早いという。それはメリット、デメリットの両面がある。
メリットの面では9月26日現在、みまもりサービスではみまもりでんわ獲得件数が全国トップとなり、全国をけん引している。デメリットの面では1局のコンプライアンス違反が全体に及ぼす影響は図り知れないと注意している。
 社員には「会社の仕事で給料を貰うが、地域からもらっていることを忘れないでほしい」と訴える。「地域と会社に認められてこそ、我々の立つ位置がある」とも。
 先頃、近畿地方会で地方創生発表会が開催され、姫路地区会はおそろいの防災士のユニフォームを着て登場した。全局長が防災士の資格を持ち、身近に起こりうる災害に備え、いざというときに地域の役に立ちたいと活動している。昨年の姫路城マラソンでは、姫路市からADE班としての活動依頼があった。
 また、姫路市も高齢化が進み、全国に先駆けて取り組んでいるのが「認知症サポーター養成講座」である。局長から社員にもサポーターの輪が広がり、「認知症の方に優しい事業所」として認定され、窓口に来る利用者の相談にも対応し、地域に所在する包括支援センターとも連携を図っている。
 2015年には経済効果を目的に発行されたプレミアム商品券の引換事務を行ったことが注目された。市内に張り巡らされた郵便局ネットワークによって、便利に利用できる点が事務委託の大きな決め手になった。
 なお、ネットワークを活用した「郵便局固寧倉化計画」を発表した。固寧倉とは江戸時代後期に、姫路藩の家老が整備に尽力した災害時用備蓄倉庫で、地域住民が飢饉や自然災害等の非常時に備え、自分たちで穀物を出し合って備蓄しているもので、これを全国の郵便局で展開すべきだという。「民はこれ邦の本、もと固ければ邦寧し」の気持を持ち続けることが大切で、防災の面から郵便局が地域をみまもることにつながると。
 中川統括局長によると「営業では嗅覚が必要で、植物性というよりも動物性が強く要求され、いち早く行動することが大事」だとしている。「全体化」という点では「保険営業で200万円の実績を上げる社員が一人いるよりも、50万円が全員である方が大切」だとも言う。
 本年度のスローガンは「全力前進、チャレンジ姫路」。全員の力を結集(全体化)してから全力前進。そういう意味では全員で取り組んだかもめ~る販売推進が8月23日現在、管内トップだった。「振込詐欺防止啓発」協賛型かもめタウンの営業活動にも全員参画で取り組み、受賞の栄に浴したことが特筆される。
 中川統括局長は「ゆうちょは生命線だ」として、集中満期については、最預入率85%以上の獲得を呼びかけている。
 一井史敏副統括局長は「人は宝」の方針が着実に社員に浸透してきており、一人ひとりが自覚と責任感を発揮して、それぞれが工夫して営業に取り組んでいるのが連絡会の特徴だと話す。本年度、全員が一丸となって「全体化」の営業活動を推し進め、大きな成果が期待されている。

  みまもりでんわ
  獲得が全国トップ
■総務担当―一井史敏副統括局長(姫路西蒲田)
▽市場的には一つの行政地域で事業をしているのでメリットがある。半面、お客さまの反応、批判が非常に早く出てくる可能性がある▽みまもりサービスのみまもりでんわ獲得件数は9月26日現在、推奨件数は85件で、シェアでは12.9%を占め、全国トップ。
▽統括局長は単マネ局への朝礼に出席しており、一体になろうと自ら動いている▽社員は宝であり、一人ひとりを大事にする連絡会で、社員の事故や苦情があればすぐに上がってくるシステムになっている▽地域の役に立とうと防災士の資格を全局長が有しているのも大きく、地域とのつながりが強いのが特徴。

  振込詐欺防止啓発の
  かもめタウンが成果
■郵便・物販―三木秀人副統括局長(林田)
▽8月23日現在、かもめ~る販売推進状況では同連絡会が管内トップに輝き受賞した。「オレオレ詐欺」等の振り込め詐欺の被害防止啓発を図るため、姫路警察署、西播営業統括本部そして姫路地区連絡会の協賛企画「振込詐欺防止啓発」協賛型かもめタウンの営業活動に、全員参画で取り組み成果を上げた。
▽幹事局の姫路局長等がよく動いて協力してくれたこと、地域のお客さま、防犯協会の会長が協力的だったことなど、肝心のスポンサーについてこちらで探したことが効果的。各局長が精力的に訪問活動を行ったことが原動力で成果につながり、53社の4万6800枚を獲得した。
▽6月から「夏のお便りDMコンクール」をして、DMの葉書約100枚を各郵便局のお客さまルームに飾り付けPRを行い、入選作品を決めた。かもめ~る利用のPRには好評で、販売に大きく影響した。
▽昨年度、郵便収入は目標達成した。姫路市が協力していることと、姫路城のフレーム切手を毎年、作っていることが大きいと思っている。姫路市に対する感謝の念が強い。

  集中満期は再預入を徹底
■ゆうちょ担当―岡本愼輔副統括局長(姫路白浜)
▽昨年は年金が順調。12月の感謝デー実施を視野に入れ予約活動に力を入れたことが大きかった。日頃から年金獲得が重要だと強調している。年金相談会は部会を中心に開催しており、各局1人以上の集客を呼びかけている▽集中満期では再預入は85%達成に向けて「あとなんぼ」と明示して達成の徹底を図り、効果を上げている。
▽投資信託では本年度8月末現在、トスアップ件数38件(成約27件、1571万円)、内訳は東部会が3件、中部会が2件、西部会8件、南部会1件、南中部会4件、南西部会1件、北部会2件成約した。いずれも折衝中があり、各部会の紹介による成約は2件以上となっている▽成約件数、各部会2件以上を目指す▽12月に感謝デーを実施。定新への意識を復活していくことにしている。

  効果を上げた課長代理研修
■保険担当―大野秀樹副統括局長(溝口)
▽昨年は人材教育に力を入れた。新人社員研修と課長代理マネジメント研修及びプレミアム研修を実施した。課長代理になって5年未満の社員を対象に行ったマネジメント研修では、自身の成績向上と自局の社員育成に効果が出た。実績ではプレミアム(29人)研修が成果を上げた。29人で連絡会実績の約3割に当たる成果だった。
▽3月の単月だけで塩江真美課長代理(姫路御立)は29.7件の約62万円の実績を上げた。累計では104.3件の約218万円の実績を上げ、最高優績者に認定された。田中久子課長代理(網干駅前)は3月だけで15件の約26万円の実績、累計で98件、約184万円の実績を上げ、管内優績者に認定された。まさに連絡会の牽引者となっている。研修で自分の販売スタイルを確立したことが実績向上につながったのではないのかとみている。
▽本年度は厳しい推進状況。保障話法の転換ができていないのが大きい。ただ、来局誘致のための、振込先口座登録件数推進状況(7月31日現在)では3874件上げ、61.60%の推進で管内2位になっており、今後の実績向上が期待されている。
▽ライフプラン相談会をやったところが顕著な実績の向上を図っている。部会を中心に、事前準備に力を入れることがコツと呼びかけている▽リーダーの活動として小椋盛弘リーダー(姫路二本松局課長代理)は部会を回って社員により添った話法のいろいろなアドバイスをして、社員のモチベーションを上げる活動が目立っている。
▽「かんぽ LOVE・LOVE・LOVE・LOVE」は部会を超えてリーダーが社員とチームを組んで争うもので、高い実績を上げた。

  みまもりサービスは
  「いい話だね」と好評
■連携担当―有馬康弘副統括局長(姫路南局窓口営業部長)
▽姫路は祭りが盛んで、生活の中に入っていると感じる▽多少、言葉が荒いが気持ちは優しく、すぐに仲間として受け入れてくれる▽みまもりサービスは「いい話だね」とすぐに受け入れてもらえて、非常に感動した。


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