「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6902号

【主な記事】

かんぽ新商品を販売
「医療特約」「長寿支援」「低解約払戻金プラン」

 かんぽ生命は10月2日から3つの新商品の販売を開始する。新規業務として6月に認可されたもので、解約返戻金を低くすることにより保険料の負担を抑えているのが特長。同社では「今後は、これまで保険料が高額であることを理由に加入いただけなかったお客さまにも新商品をお勧めし、売上を回復させたい」と新商品投入で巻き返しを図る。
 新商品は、「医療特約・その日からプラス」と「終身保険・新ながいきくん低解約返戻金プラン」「長寿支援保険・長寿のしあわせ」。医療技術の進歩や長寿化、低金利などの社会環境の変化に対応したもの。
 医療特約・その日からプラスは、医療技術の進歩により、入院日数が短期化していることや手術についても最近では約半数が入院を伴わないことを考慮し、外来手術も保障対象に追加した他、1日目の入院に5日分の入院保険金を上乗せする保障の充実を図った。保障内容の変更に伴い、名称も入院特約から医療特約に変えた。
 終身保険に付加する特約は、解約返戻金のある解約返戻金低減型と解約返戻金はないが保険料が安く抑えられる無解約返戻金型の2種類から選べる。
 終身保険・新ながいきくん低解約返戻金プランは、保障内容はそのままに、解約返戻金を低くすることで保険料を抑えたプラン。低解約返戻金型定額型終身保険の基本契約に無解約返戻金型の特約を付加した場合、従来の商品に比べて、例えば40歳加入で60歳払込済の場合は、月額保険料が2割ほど安くなる。
 長寿支援保険・長寿のしあわせは、長生きすればするほど受け取る年金額が多くなるという「トンチン性」(早く亡くなった人の持ち分を長く生きた人に配分する仕組み)を高めた保険。
 例えば、加入年齢が50歳の男性で年金支払開始日が65歳の場合、最大受け取り期間30年の94歳まで満額の年金を受け取った場合、払込保険料の総額は245万7000円(年額10万円)だが、受取額は300万円となる。
 長寿のしあわせは、年金支払い期間30年のタイプの場合、「保証期間(早期に亡くなられた場合でも、年金の受給が保証される期間)」は20年を設定している。
 日本生命や第一生命、太陽生命も類似の商品を出しているが、保証期間は5年から10年。かんぽ生命の長寿のしあわせは、20年と安全性を重視するお客さまに配慮した設計になっているのが特長。
 かんぽ生命では「予定利率の引下げにより保険料が引上げとなり、上半期の営業推進は苦戦することが想定されていた。上期は保障性商品の販売強化に取り組みつつ、下半期には新商品を投入することで売り上げを回復させたい」と新商品の販売に意欲を燃やす。


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