「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6898号

【主な記事】

郵便局に五輪支援自販機
メダリストゆかりの地にメモリアル機

 日本郵便と日本コカ・コーラ、日本オリンピック委員会(JOC)は、2020年の東京五輪に向けて、選手支援の寄付ができる自動販売機を8月下旬から選手ゆかりの地の郵便局に設置する。JOC公認のメダリストメモリアル機で、郵便局向けに特別にデザインしたもの。色は選手が獲得したメダルに合わせて金・銀・銅の3色を用意した。1本につき数円がコカ・コーラ社を通じてJOCに寄付され、選手の育成やオリンピック・ムーブメント推進事業に役立てられる。
 JOCは日本コカ・コーラと協力し、「JOCオリンピック選手強化支援プログラム with コカ・コーラ」を昨年1月から実施している。その一環として、ドリンクを買うことで寄付ができる「JOCオリンピック支援自販機」を自治体や学校、オリンピックパートナー企業、空港など約800台(6月末。五輪のマークと「あなたの1本がアスリートを応援する」のキャッチコピーが付いたもの)を展開しているが、新たな企画として郵便局向けにメダリストメモリアル機を設置することにした。
 昨年のリオデジャネイロ五輪でメダルを獲得した58人の選手の出身地や出身校、練習地など、ゆかりの地にある全国60の郵便局に設置済の70台のコカ・コーラ社自販機をメダリストメモリアル仕様にしていく。五輪種目をモチーフにしたデザインで、背景色を金・銀・銅のメダルの色にした。
 JOCオリンピック支援自販機を通じて、6月末現在で871万8615円の寄付が集まり、一部は昨年のリオ五輪・競技団体に分配された。JOCと日本コカ・コーラでは2020年までにJOCオリンピック支援自販機を3000台設置する計画で、累積の寄付金額・1億5000万円を目指す。寄付金は四半期ごとにJOCに送金される。
 8月18日には、メモリアル機の序幕セレモニーが東京都港区の麻布郵便局で行われた。レスリングの吉田沙保里選手(銀)や登坂絵莉選手(金)らリオ五輪メダリストも出席し、メモリアル機がお披露目された。
 セレモニーでは、まずJOCの平岡英介副会長が「日本で4回目の五輪を開催することになるが、選手強化に協力いただき、若い選手も順調に伸びている。スポーツの力で夢や勇気、感動を与えながら、子どもたちにスポーツの素晴らしさを体験してもらい、日本の発展や世界の平和に寄与したい。皆さまの協力、支援に感謝申し上げたい」とあいさつ。
 日本郵便の大澤誠専務執行役員は「メモリアル機の郵便局への配置は、2020年に向けて五輪の機運を高め、またアスリートの皆さまの強化育成、オリンピック・ムーブメントに役立つことと思う」と強調した。
 日本コカ・コーラの髙橋オリバー・東京五輪ゼネラルマネージャーは「この自販機を使った寄付は選手を直接支援できるユニークなプログラム。メダリストの功績をたたえるツールにもなる。選手の育成に役立ててもらいたい。郵便局を訪れる多くのお客さまに支援への参加を」とあいさつした。
 この日は元水泳選手で日本コカ・コーラ・チーフオリンピック担当オフィサーの北島康介さんやレスリングの吉田選手、登坂選手が出席。トークショーが行われ、東京五輪に向けての意気込みを語った。
 北島さんは「チームジャパンは一丸となり、またサポートする人と一緒になって、五輪を盛り上げていきたい。世界中の人たちに良かったなと思われる大会にしたい。自販機が日本を盛り上げるきっかけになればと思う」、吉田選手は「選手として出られるのが一番だが、金メダルを獲らせる指導者にもなりたい。自販機での寄付はありがたい」、登坂選手は「五輪への関わり方は選手だけでなく、コーチやトレーナー、ボランティア、寄付での支援など、いろいろな関わり方で日本が盛り上がっていって欲しい」と述べた。



>戻る

ページTOPへ