「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6894号

【主な記事】

全員営業で全種目達成を目指す
浜松新都田郵便局(静岡県)
副部会長 関原 司局長
お客さまと信頼関係を構築しV4へ

 中期経営計画も最終年度を迎え、業績向上が強く望まれる一方、各局では目標達成へ向けて弾みをつけている。こうした中、局長と社員が一丸となってV4を目指している東海支社管内の郵便局を取材した。そこは静岡県浜松地区連絡会(後藤文彦統括局長/増楽)の浜松新都田郵便局(関原司局長)である。同局のある浜松市は東京と大阪のほぼ中間にあり、静岡県西部の政令指定都市である。また、遠州地方の中心都市でもあり、人口は約31万人と静岡県で最も多い。浜松城の城下町として、また江戸時代には東海道の宿場町として栄えた。主な見どころは、浜松城、浜名湖、中田島砂丘、浜松楽器博物館などがある。


 東海道新幹線の掛川駅で天竜浜名湖線に乗り換え、都田駅で下車。駅前の国道362号線を1キロほど東に進み、ぶどう畑のビニールハウスを右折する。そのまま直進し、都田テクノポリスと呼ばれる研究所や工場群に出て、道なりに進み、住宅地に入り約700メートル行くと、右手前方に浜松新都田局が見えてきた。
 関原局長は、平成22年4月1日付で伊平局長に就任、26年3月24日付で浜松新都田局長に異動し4年目を迎えている。スタッフは、局長、課長代理、一般人、期間雇用社員2人の5人。利用世帯は約1700、利用者は3000人ぐらいで、1日当たりの来局数は100人前後となっている。

 人材育成に力を注ぐ
 関原局長は局長としては通算8年目で、「郵便局の仕事は人と人との関わりによって左右されることが多々あるので、お客さまとの信頼関係を構築することが基本。お客さま本位のスタンスを通じて、郵便局の商品をできるだけ利用してもらえるよう社員の育成に努めている」と語り、事業のためにも、社員のためにも人づくりに力を入れている様子が感じられた。
 具体的には、指示待ちのスタンスでなく、成長が遅くとも焦らないで歩みを止めないように促したり、1人ひとりがキーパーソンであり、自分の価値を分かってもらえるよう折に触れて話をしている。また、自分を磨くためには時間やお金を惜しまず、どこの局に異動しても新都田局にいたことを誇りに思えるよう指導している。

 活気あふれる局内
 局長歴8年目だが、おおむね全種目達成をしており、営業推進には積極性と工夫が見受けられる。来客は高齢者のほか子育て中の女性や会社の事務員なども相応に見受けられ、全体的に活気が感じられる。
 局長は与えられた目標は絶対に達成させるんだという強い思いで、社員を巻き込みバランスの良い営業推進に当たり、目標達成後も気を抜くことなく最後までやり抜くことを信条としている。
 具体的には、貯金は「貯金推進やり切りシート」を印刷し、掲示することにより自局として遅れているものや坦定の満期日等の共有化を図っている。物販は毎日「フィードバックシート」を回覧し掲示している。保険は「かんぽ推進状況」を掲示している。
 目標達成にこだわりを持って取り組んでもらっているが、お客さま本位の利便性の向上を図ることを忘れないよう、折に触れて指導している。

 顧客重視の取り扱い
 お客さまあっての郵便局であり、郵便局の持ち味を生かしつつ、使い勝手の良い郵便局づくりを目指しており、アイデアを活かしてお客さまルームや窓口事務室の整理整頓のほかCSにも配慮している。
 取材日は7月6日だったが、局長以外の社員全員が浴衣姿でお客さま対応していた。局長によると、七夕祭りの週であり支社の了解を取っての取組みとのことで、お客さまも笑顔が随所に見受けられた。この浴衣姿は社員の発案で、おもてなしの心を持ち、常に笑顔で親切に対応する姿がすがすがしく感じられた。
 情報共有化に努める

 幅広い仕事を限られたスタッフで取り組むため、毎朝短時間のミーティングを行い、局長からの周知、連絡のほか、課長代理が各目標の推進状況の説明を行う一方、社員から質問や意見などを出してもらい、情報の共有化などに努めている。
 また、カウンターセールスや電話対応などで、お客さまとのやり取りに関し、良かったことや改善すべきことは全員のこととして考えることにしているようだ。

 地域と連携を大切に
 郵便局を経営していくためには、営業推進や業務だけでなく、常に地域との連携を密にしていくことが不可欠であり、局周にある4つの自治会と関わりを持っている。4、8、9月(2か所)にそれぞれまつりがあり、局長が顔を出し、情報交換をしている。
 また、局長の子どもが通っている小学校を対象に、10月に郵便局見学を行い、児童10数人と付添いの父兄2~3人が来局、「郵便物の流れ」などを説明している。


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