「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6892・6893合併号

【主な記事】

地域密着の積極営業、盤石な連絡会へ
埼玉県南部連絡会
前田健造統括局長
川口仲町郵便局

 埼玉県南部地区連絡会の前田健造統括局長(川口仲町)は、地域とのつながりを深めるため、5、6年前から年2回ほど郵便局と地元の企業のPRを兼ねた大規模な「楽しめ~る祭り」を開催している。3000~4000人の来場者で賑わうそうだ。平成27年に統括局長に就任して力を入れているのが、積極的な営業。全社員を対象とした研修によってスキルアップを図り、将来を見据えた盤石な連絡会づくりへまい進している。本年度営業でも大いなる飛躍が期待される。

 前田統括局長は平成9年に民間企業から川口仲町郵便局長に就任した。地域に貢献したいとの強い思いで転職した。その通りに地域貢献が実現でき満足しているそうだ。5、6年前から地域とのつながりを深めるため続けているのが、「楽しめ~る祭り」の開催。年金相談会開催をきっかけに、今では郵便、ゆうちょ、保険の全ての商品のPRとともに、近隣の企業にも参加要請をして、企業のPRも兼ねて行っている。
 年2回ぐらい土・日曜日の2日間、浦和コルソコミュニティプラザで開催し、来場者は3000~4000人と多く、前田統括局長の永年の地域貢献が功を奏して、もう13回も続けている大評判の催し物となっている。
 内容も年金相談会、物産展、保険相談会、さいたま市立常盤中学校吹奏楽部の演奏やフラダンスなどの豪華なものとなっている。祭りには全局長をはじめ、1~3年生の社員が参加して物販の販売などに当たるなど、郵便局にとっても楽しめ~る祭りとなっているという。
 平成27年に埼玉県南部連絡会の統括局長に就任して力を入れたのは積極的な営業である。民営化され自分たちの給料は自分たちで稼ぐことを基本に、前向きな発想で施策を実行すれば失敗を責めないと、積極的な営業を呼びかけた。毎月の地区連絡会会議には全局長が出席して営業施策などの浸透を図り、部会会議では施策の営業戦略を練る討議の場となっている。
 前田統括局長が以前、埼玉西部連絡会を見学した際に、これを導入して浸透・定着させたことが部会の活性化に結び付いたようだ。「年度末の事業別の各部会表彰では7部会が最後まで競って最上位を争い、部会のために頑張っている社員も多い。部会の活性化を物語る一コマ」と、7部会会議のそれぞれに参加している小沼賢人・地区連絡会スタッフは話す。
 現在、前田統括局長は将来を見据えた社員研修に力を入れている。繁忙局の多い連絡会だが、社員間にはやる気の格差がみられ、営業中心の会社となると、社員もどうしても淘汰される。生き残るためには、研修によってスキルアップを図ることが重要になってくる。
 金丸貴邦副統括局長(川口柳崎)によると「将来を見据えて盤石な連絡会にするために、部会を中心に盛んに社員研修を行っている。将来の自分のために是非営業力を伸ばしてほしい」と訴えている。
 月1度は川口市長らと昼食を共にするという前田統括局長は「地域とのつながりを深化させるため、更に郵便局は積極的に地域貢献を果たす必要がある」と言う。
 本年度は積極的な営業によって、管内総合8位を目指そうと呼びかけている。

  単マネ局での研修が大成功
■総務担当―横田秀一副統括局長(浦和上木崎)
▽3月の最後の土曜日に前年度成績の表彰式を兼ねた出発式を行っている。そこで、エリア局の全社員、単マネ5局(各局5人)が出席して翌年度の方針を決め、意識統一を図っている▽表彰は7部会を中心に行っており、部会のために頑張る多くの社員がいるなど、部会活動が活性化しているのが連絡会の特徴だろう。
▽防犯意識を高めるため「あなたへ(自分へ)のメッセージ集」を作成しており、非常に好評である。
▽社員から局長になる社員が多く、トータル的な人造りの社員研修に力を入れている。
▽国立の研修を終えた新入社員は単マネ局で貯金の端末機の操作を習得してからエリア局に配属される。連絡会のこうした社員研修がエリア局の窓口業務の即戦力になると好評である。

  「ふれあい・かもめーる運動」
■郵便・物販担当―吉田桂副統括局長(浦和太田窪二)
▽関東管内で郵便は4番目に高い目標であり、ゆうパックの販売目標も含めて達成した。単マネ局の力が大きい。年賀はがきも単マネ局と合わせると目標達成した。販売は厳しく、市場的には事業所開拓をしないと達成は難しい▽かもめ~るはスポンサーを探して、学校を訪問して小学校3年生に使ってもらうふれあい・かもめ~る運動を行っている。30社ぐらいの協賛企業から昨年度は4000枚ぐらいを買ってもらった。本年度は5000枚ぐらいの予定。1社平均では1万円ぐらいを協賛同してもらっている。当初は数社ぐらいで考えていたが、なかなか金額が集まらなかった。これは手紙を書く行為を通じて、手紙文化への理解、自分の感情、思考を表現する力、相手への気遣い、社会への関心を養い、周囲の人々(学校、家族、地域社会)との結びつきを強め、児童の環境、教育支援をするのが趣旨で、企業に協賛の形で児童が実際に使うかもめ~るの購入代金の一部を負担してもらい、主に小学校3年生を対象に配布している。
▽年賀はがきについては臨時出張所の活用が効果的で、三が日も販売して売り上げを伸ばした。対前年度比では102%と成功だったが、目標は未達成だった▽事業所が多く管理者以外の社員にもマイスターの資格を取ってもらい、一体営業に取り組みたい。本年度は月間目標達成に力を入れるように呼びかけている。

  大きな成果「楽しめ~る祭り」
■ゆうちょ担当―白鳥清隆副統括局長(浦和太田窪)
▽集中満期、年金、投信(成約の紹介)の3本柱で取り組む▽昨年度、集中満期は80%を目指して取り組み、77%の実績を上げた▽本年度、週目標を目指し週単位で取り組むよう呼びかけている。週、連続で目標達成した局には報労を行っている▽部会活動が活発で、部会対抗戦が人気。最上位率の部会を表彰している▽第1週目に50%以上の予約活動をやるように呼びかけている。
▽昨年度、特に顕著だったのは年金の目標を達成したこと。これは全社員を対象に年金の研修を行った効果が大きく、全社員が年金の基礎的な知識を持った成果だとみている。基礎的な知識では年金受給に必要な加入期間は25年(300か月)であることなど▽これまで白鳥副統括局長の所属する部会が年金に力を入れ、連絡会全体をけん引してきた経緯がある▽年金に力を入れるとニューマネーが入ってきて、総貯金純増につながる。昨年度は年金に力を入れた4部会が結局、目標達成した。
▽大規模な年金相談会によって、受給年金の増加を図っている。川口市、さいたま市、戸田市など8会場を使って統一日に「協働年金裁定請求書の書き方相談会」として開催している。昨年は2月に1回、本年度は3回開催して360人の集客をもくろんでいる。お客さまの年金の手続きをお手伝いすることによって、メイン口座としてゆうちょを使ってもらうのが趣旨。
▽満期金が100万円以上で年齢が70歳以下の人に、「持ち方を変えてみませんか」と声をかけて効果を上げ、投信を取り扱っている局やゆうちょ銀行を紹介している。
▽「楽しめ~る祭り」を浦和コルソコミュニティプラザで盛大に開催している。当初は年金相談会として行っていたが、郵便、ゆうちょ、保険と全商品のPRを行っており、年2回、4月と11月の下旬に、近隣の企業にも呼びかけ、企業のPRも兼ねている。3000~4000人が来場している。
▽これは5、6年前から前田統括局長が開催してきたもので、今年で13回目。「やればやった分、売り上げも上がっている。こうした催しはやり続けることに大きな意義がある」と前田統括局長は語る。祭りには全局長と入社1~3年目の社員が参加して物販の販売に当たっている。

  全社員対象に研修
  保障重視の話法
■保険担当―金丸貴邦副統括局長(川口柳崎)
▽昨年度は単マネ局も含め3月31日に2年連続全局全完を達成した▽本年度の販売は4月の料金改定に伴い、厳しい状況▽特約の付加率が厳しく、永年、貯蓄話法により展開してきたことが要因で、今、保障重視セールスの転換を図っている。
▽保障重視の話法の研修は全社員を対象に行っているので、確実に実績は上がるとみている▽保障重視の話法を習得させることによって、今後の保険セールスの土台作りと保険営業に携わる全社員のスキルアップにつなげたいとロープレ大会を開催した▽今、がん保険の販売話法について、アフラックの社員がロープレ指導を行っている。今後、徐々に実績が上がっていくとみている。
▽関東支社の優績者認定のハードルは高い。連絡会では少しでも低くして、一人でも多くの社員を表彰したいとしている。ほめる文化を大事に、受賞を目指して頑張っている社員も多く、モチベーションを上げるのに効果的である。

  独特な発想
  失敗を恐れない
■小沼賢人地区連絡会スタッフ
▽社員の発想が独特であるのが特徴。例えば国立で研修した後、新入社員を単マネ局で研修してからエリア局に配属するという発想が成功している▽連絡会は前向きな施策に対しては、失敗を責めないので、いろいろな施策を生み出す土壌があると思う。


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