「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6866号

【主な記事】

全国トップクラスへ飛翔
和歌山県紀央連絡会 
橋本雅己統括局長(近畿地方副主幹)
湯浅栖原郵便局長

 和歌山県紀央地区連絡会の統括局長に、橋本雅己局長(湯浅栖原)は平成21年に就任した。地域に深く溶け込み、営業、業務の両面で理想とする連絡会になりつつあるとする。特に営業では近畿管内のトップクラスで、本年度は全国のトップクラスへ飛翔する勢いだ。注目されるのは機マネが本格的に導入され、エリマネ局の営業意欲にあおられて、単マネ局が顕著な実績アップを図っていることである。

 橋本統括局長が湯浅栖原局長に就任したのは昭和60年。地域に親しまれ、人望も厚かった父の後姿を見て育ってきた。長く米国に住んで帰国した人が、米国の年金をもらうために、生存していることを証明する書類を依頼され、父がポストマスターとして米国に書類を提出して感謝されたことがあった。長く地域になじみ、様々な相談を受ける要としての役割を果たしていたからこそできたもので、郵便局長としての働きに感銘した。
 そうした父の後姿を教訓に、就任当初から地域との関わりを深めることに取り組んできた。和歌山県紀央地区連絡会の統括局長に就任し8年目を迎え、ようやく営業、業務の両面で、目指してきた連絡会になりつつある。特に営業では全国の上位を目指すまでになった。

  時勢に応じて自分を変革
 何年か前、高知市にある坂本龍馬館を見学したが、そこで感動したのが「時勢に応じて自分を変革しろ」という言葉。多くの知識や素早く計算できる能力よりも、状況に応じて変化できる柔軟性が大切だということで、紀央会の経営に大きく役立ったと指摘する。
 紀央地区は急速に高齢化している。お金を集めるだけではなく、地域を活性化させるために、日頃から各局長が取り組んでいる地域力を原動力に、営業でも総合では管内トップを走っている。
 連絡会には5つの部会があり、副統括局長、部会長らが中心となって統括局長の方向性を社員に浸透させている。社員一人ひとりが目標を持ち、局長がそのサポートに当たり、全員が一丸となって取り組んだ結果、近畿支社が4半期毎に実施している最高優績旗争奪戦では33回中17回の優勝を果たし、まさに近畿管内ではトップクラスの連絡会となっている。

  大きな成果の月次目標推進体制
 本年度、月次目標を推進する体制で取り組んでいる。例えばこの月は10%やろうとして、達成しても翌月はまた10%に取り組む。もし、達成できないで8%で終わった場合は、翌月は不足分をプラスした目標に取り組む。このように毎月、目標設定をして取り組んでいる。これは連絡会、部会、各局も同様の体制だ。
 本年度から本格的に機マネがスタートしたが、昨年度から準備段階として取り組んできた。そのため、エリマネ局と単マネ局との連携がスムーズに実施されている。特に単マネ局社員との合同の局周活動では、単マネ局が前年度に比べ顕著な実績アップを果たしているのが注目される。
 エリマネ局にあおられ、単マネ局の営業意欲が向上したことが要因で注目される。本年度は近畿管内にとどまらず全国トップクラスへと飛翔する勢いである。

  社員一人ひとりが目標を掲げて
■総務担当―平松正彦副統括局長(吉備)
▽環境的には2、3人局が多く、過疎地の局と忙しい局が混在している▽統括局長の強いリーダーシップによって全員がまとまり、仲が良く、社員が目標を掲げて取り組む連絡会である。

■郵便・物販―森秀材副統括局長(崎ノ原)〈みかんゆうパックについて〉
▽統括局長を中心に当初から力を入れてきたのが「みかんゆうパック」。11~12月がピーク。引受個数は平成14年度が2万4000個、15年度が4万3000個。23年度にみかんプロジェクト委員会を立ち上げてから、和歌山県下全域での取組みとなり急激に伸びてきた。25年度は50万個を達成し、26年度61万個、27年度69万個と増加し、本年度は70万個を目指し、単価アップに取り組んでいる。単価アップは業者毎に各エリマネ局長と単マネ局とが一体営業で取り組んでいる。
▽ぽんかん、はっさく、夏ミカン、また、梅、ミニトマト、メロン、巨峰の獲得にも取り組んでいる▽ゆうパックでは配達のオペレーションと品質確保に重点を置く。この時期は多数の集積所を設けて、丁寧な取り扱いと迅速、確実な配達に心がけている。
▽年賀販売では昨年、推進率では近畿管内トップ。本年は6年連続の全局全完を目指している。早期の取組み、予約してからの早期の現金化に力を入れているのが成果に結び付いた大きな要因▽かもめ~るは5年連続全局全完を達成▽物販は中元、歳暮がメインで、実績向上に挑む▽一体営業は盛んに行われ、獲得件数は27年度が25件、本年度は35件と増加している。

  集中満期は事前預かりの予約で大きな成果
■貯金―野村英雄副統括局長(御坊塩屋)、野尻吉伸ゆうちょインストラクター(金屋局駐在)、川瀬律子・営業推進リーダー(金屋局)
▽昨年度、近畿管内で定定新規、満期再預入率、年金口座獲得件数、総合で管内トップ▽本年度9月末現在、定定新規、集満再預入率は管内トップ、年金口座獲得件数は2位▽本年度は3本柱で取り組み、成果を上げている。
▽月次推進体制の構築。統括局長のリーダーシップによって、月次推進に徹底的に取り組んでいる。月次目標を達成できなかったら、その不足分を翌月に積んで取り組む。地区、部会、各局も同様に行っている。
▽①局周活動の計画的実施。昨年度からルーチン化して取り組んでいるのが、エリマネ局と単マネと合同の局周活動。これが機マネの導入された初年度として成果を上げている要因。特に単マネ社員と一緒に活動することによって、投資信託等の資産運用商品が加わり、幅広いコンサルティングセールスとなっている。
▽②集中満期では集満カレンダーを活用して、事前預かりの予約で50%確保、担保定額は満期月の3営業日までに処理完了、上乗せ率110%を基本に効果を上げている▽事前預かりが順調にいったことが成果を上げた大きな要因。
▽③人材育成。単マネ社員はエリマネ社員に比べて、意識や責任感があまり高くなかった。これを改善するため研修に力を入れ、単マネ局の社員の営業意欲の向上で実績アップにつながった。

  局周活動で効果
〈川瀬推進リーダーが語る販売話法の秘訣〉
▽集中満期では事前預かりが1か月前からできるようになったことが大きく、効果を上げている。満期の事前預かりは電話でアポを取って訪問している▽「10年間預けていただき、ありがとうございます。お客さまの貯金が満期を迎えます。ご継続をお願いできませんでしょうか」と話す▽訪問して留守の時はまた訪問する期日のメッセージを残して置く。

  単マネ局と共同
〈野尻インストラクターの語る販売の秘訣〉
▽昨年から行っている単マネ社員との共同の局周活動が、本年度の成果に結びついている▽集中満期では訪問して、どれだけお客さまとコミを図ることができるかがポイント▽集満カレンダーを活用して毎月、取り組んでいることが効果を上げている▽ダメなときはその情報を必ず、オレンジファイルに残してほしいと呼びかけている。

  全局全完達成7年連続を目指す
■保険―高尾裕司副統括局長(中津)、日裏(ひうら)沙季・営業推進リーダー(有田福島局)
▽昨年度は近畿管内最速で目標突破、全国では4番目の目標突破だった。窓口局は全局全完達成で6年連続達成となった。最終的には近畿管内トップの推進率▽本年度は7月1日に全国最速で赤道突破、11月28日には地区目標突破、小規模渉外は11月10日に全国トップで目標達成▽実績向上の要因は早期の遅延対策にある。遅れをすぐに取り戻す。その月中で挽回することにある▽根底にあるのは窓口局の全局全完のため。7年連続全局全完に挑んでいる。
▽例えば6月で20%未満の局には15日に訪問して、副部会長は局長、営業推進リーダーは社員に対してヒアリングを実施、ステップアップレポートを20日までに副統括局長に提出し、挽回施策を確実に実施させた▽部会で毎月1回、ライフプラン相談会を開催したのも実績向上につながった▽社員営業研修は2か月に1回程度実施し、話法や今やるべきことを中心に全局参加で行っている。自主研七夕会はリーダーが中心となって毎年行っている。本年度で20年目。
▽年4回の営業推進会議ではリーダーが中心となって施策を考え、実施していることが効果を上げている。

  社員へ激励の手紙
〈日裏リーダーが語る実績向上の秘訣〉
▽毎月リーダーだよりを出し、成約のあった局に成約リポートを書いてもらい、成功事例の横展開を図っている▽窓口では振込先口座指定のお知らせから入っている▽具体的には加入している保険のメリットを説明し、例えばデータを基に、3000円の入院保険金を4500円にすると安心であると話し、満期型であれば、終身保険を提案して成功している。振込先口座指定の登録をしていないところをシステムで検索して局周活動で成果を上げている▽各社員を励ますための自筆の手紙を出しているのが非常に好評。

  単マネ局の実績アップ目立つ
■江澤圭一連携担当副統括局長(御坊)
▽紀央連絡会は近畿ではトップクラス、これにあおられ単マネ社員の営業意欲が向上し、実績を上げた。かんぽでは箕島局は昨年度11月末現在、73・02%だったが本年度は131・30%と伸び、湯浅局も28・40%が103・39%に、御坊局は16・84%と厳しかったのが70・86%を上げ、南部局は16・64%が72・63%と顕著な伸びを示している。


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