「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6846号

【主な記事】

全員営業で全種目達成を目指す
笑顔、気配りでニーズに応える
藤井郵便局(和歌山県)
副部会長 鳥居倫明局長

 平成28年度も第2四半期に入り、7月28日には前年度の実績に基づく本社表彰式典が開催された。社員が表彰の栄に輝いた近畿支社管内の和歌山県紀央地区連絡会(橋本雅己統括局長/湯浅栖原)の藤井郵便局(鳥居倫明局長)を訪ねた。同局のある御坊市は和歌山県の中部、紀中・日高地域の中核都市である。熊野古道が地域を通っており、それにまつわる文化財も多い。人口は約2万4500人と微減傾向にある。名所旧跡は郵便局の近くの安珍・清姫で有名な道成寺などがあり、本願寺別院と境内のイチョウは、県指定の天然記念物になっている。また「金山寺味噌」が特産品で、麻雀牌の生産は日本一である。

 JR東海道新幹線の新大阪駅から紀勢本線の特急くろしお号で御坊駅で下車。駅舎を背に左折、約1500メートル東に進み、県道27号線の交差点を右折、100メートルほど南に進むと目的地の藤井郵便局に着く。
 鳥居局長は平成元年6月1日付で東淀川局に採用となり、数局転勤後、近畿支社の貯金インストラクターを経て21年4月1日付で藤井局長に就任、8年目を迎えている。25年4月1日からは貯金担当の副部会長を務めている。
 スタッフは局長、課長代理、一般、期間雇用社員の4人で、心を込めたお客さま対応をしている。利用世帯は約2600、利用者は7000人ほどで、1日当たりの来局者は70~80人である。

 また来たい場所
 民営化以降、郵便局は金融機関の一端として地域やお客さまとの連携を密にし、幅広いサービスを担っている。鳥居局長は郵便局ならではの持ち味を出すため、「また来たい場所」としての郵便局づくりに努める一方、「笑顔」「元気なあいさつ」「目配り、気配り」などに配慮し、お客さまのニーズに応えるようにしている。
 社員に対しては、「笑顔」「優しさ」「自己啓発」がいかにできているかを求めるようにしており、それぞれ切磋琢磨している。その結果、相乗効果として職場が明るくなり、活気も出て業務品質や接遇の面でも向上が見られた。地域のお客さまの評判も良くなり、営業推進にも好影響を与えている。
 取材時も「いらっしゃいませ!」「ありがとうございました!」という社員の明るく元気で、さわやかな声が心地よく聞こえてきた。

 V3を目指す
 企業である以上、目標を達成するのは務めで、V3を目指している。局長と社員が連携を密にし、情報の共有化に努めつつ「一所懸命」を明示することにしている。鳥居局長によると、具体的には「今、会社から求められている商品は何で、どのくらいなのか。その理由は何かを社員に分かるように説明している」と言う。
 営業推進に当たっては、推進率や年間目標などの大きな数字を認識するのではなく、種類ごとの順位や1か月程度の期間目標を達成するなど、身近に考えながら取り組むことにしている。
 また、目標達成までの残金額や残件数を事務室内に掲示し、仕事をしながら、自然と目に入るように配慮している。

 接客は「瞬発力」で
 30~40代のお客さまも多少いるが、高齢者の来局が多いことから、あいさつや日常会話を行ってから商品説明に入るようにしており、社員の人柄はもとより、気配りなどが大事となる。
 社員に話をする際の心構えやスタンスとして、「明るいこと」「横柄でないこと」「分かりやすいこと」「肯定的であること」を配慮するようにしている。接遇面に関しても十分気を付けるようアドバイスし、お客さまから信用・信頼される社員を目指すように指導をしている。
 このほか鳥居局長は社員の将来性を考え、いろいろなことを委ねており、自身の判断で考え行動できるようにアドバイスしており、FPなどの資格は可能な限り取得するようにしている。
 「接客の良しあしは『瞬発力』と強調する一方、日ごろから培った『インスピレーション』で決まる」と語る。

 朝礼や会議の充実
 局長が不在になることも多々あり、毎朝8時50分から輪番制の司会により朝礼を行っている。一方通行の聞くだけの朝礼ではなく、自らが司会になることで、日ごろ感じていることや、時事ニュースなどに関心を持ち、内容を知るだけでなく、自分の考えや主張などを表現する絶好の機会となっている。人づくりのためだけでなく、いろいろな考え方に接するチャンスで、OJTの一環としても大事にしている。
 営業推進や各種行事の周知はもとより、連絡会や部会の連絡事項などを伝え、情報の共有化を図り、全員が同一認識を持ち同一方向で効率的に仕事をするように心がけ、最後にコメントなどを行っている。

 大事な地域活動
 地域に根差し、郵便局の持ち味を生かしながら、地域の人から信頼され、親しまれる郵便局づくりに努めている。
 具体的には自治会に加入し、1年に2回ある地域の清掃(土又は日曜日)に社員を含め、全員が郵便局のジャンパーを着て参加したり、11月に開催の文化祭に顔を出したりしている。
 また、局長が小学校の運動会に粗品を出したり、入学式や卒業式に出席、又はレタックスを送っている。


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