「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6841号

【主な記事】

全員営業で全種目達成を目指す
豊海郵便局(千葉県)
副部会長 行川 亨局長

 平成28年度も第2四半期に入り、各郵便局では支社のボーナスキャンペーンに合わせ、貯金の定定新規などの推進に取り組んでいるが、局長と社員が一丸となって営業推進に努め、V8を目指している関東支社管内、千葉県東南地区連絡会(長谷川英晴統括局長/山田)の豊海郵便局(行川亨局長)を訪ねた。同局のある山武郡九十九里町は、千葉県東部の九十九里平野のほぼ中央部に位置し、片貝町、九十九里町と鳴沢村の一部が合併して誕生した。片貝港はイワシ漁の中心地として栄えたが、少子高齢化が進み人口は約1万7000。見どころは九十九里浜のほか、本年1月に「海の駅九十九里」に設置された日本唯一の「青い丸型ポスト」、伊能忠敬記念公園などがある。

 JR外房線の東金駅で下車し、サンライズ九十九里ホテル行きのバスで豊海街道を約8キロ進み、不動堂の交差点を右折して約400メートル、豊海局のバス停で下車すると目的地である。
 行川局長は10年ほど民間企業に勤務した後、平成19年4月1日付で印西高花局長に就任、千葉仁戸名局長を経て21年4月1日付で豊海局長となり8年目を迎えている。九十九里町出身で、4月から郵便・物販担当の副部会長を務めている。
 スタッフは局長、課長代理、主任、期間雇用社員の4人で、利用世帯はは約700、利用者は約2000人、1日当たりの来局者は約40~50人である。
 2015本社営業推奨(総合表彰=窓口機能部門郵便局表彰Pグループ全国3位)、関東支社営業推奨(郵便局 〈3名局〉関東4位)、貯金部門営業表彰、ゆうちょ窓口社員優績者表彰(塚田美津子課長代理)などを受賞の予定だ。

 お客さま本位の応対

 「こんにちは、いらっしゃいませ。お元気そうですね」「おかげさまで」「今日はどんなご用事ですか」…。社員のさわやかで明るい声がお客さまルームに響き渡る。イワシ漁でにぎわった町にも少子高齢化の波が徐々に押し寄せ、大半のお客さまが高齢者となっている。
 そうした環境下だが、行川局長は「お互いに知恵を出し合い、お客さまは何を望んでいるのか、何を必要としているのか、よく考えて商売をしていこう!」と常々社員に語っている。
 お客さまが窓口に見えた際は名前で呼び、すぐに商品案内をするのではなく、日ごろの利用の感謝を表したり、世間話などをしながら話をよく聞き、意に即した案内や対応ができるように指導している。
 要は郵便局のためはもとより、お客さま本位のスタンスで対応し、満足して気分よく帰ってもらうように心がけている。

 情報収集に努める

 営業では全種目達成を目指して、バランスの良い推進に心がけているが、すべての目標を同じように推進するのではなく、月によって優先順位を決めて取り組むなど、時々でアクセントをつけて対応している。
 個人目標は決めていないが、各自がすべての推進状況を把握し、今日は何をどのくらい推進すればよいのかをしっかり認識し、カウンターに着くようにしている。
 また、オレンジファイルを重点的に活用するように指導しており、「来局する人数に限りがあるので、日ごろから積極的に情報収集に努めることが生命線でもある」と言い切る。
 このほか、ガイドラインに遅れないようチェックするとともに、万一遅れが続くようだと、局長のトップセールスで遅れを挽回することも時折あるようだ。

 力を入れる人材育成

 行川局長は「人に言われて仕事をするのではなく、やる気がなければことは始まらない。どうせやるなら、楽しくやることが大事で、自ら考え自ら行動してほしい」と強調している。
 お客さまは高齢者が多く、カウンターセールスに当たっては、幅広い日常会話が行えるようにアドバイスし、自己啓発も促している。また、取り扱いや制度改正に関しては、業務終了後に研修会を行って理解してもらい、全員が共通認識を持って対応ができるように努めている。
 また、社員の性格や得手不得手を考慮し、良い点は積極的に誉めるとともに、改善すべき点はコメントし、時には個別対話をして成長してもらえるようにアドバイスしている。一見放任主義のようだが、社員は局長の背中を見てしっかり学んでいる。

 積極的に地域と連携

 日ごろから地域との連携を大事にし、自らも積極的に体を動かしている。行事に関しては8月の「ふるさと祭り」に関わったり、町内会の防犯見回りなどにも参加し、地域住民とのコミュニケーションにもそつなく努めている。
 このほか町役場、商工会、漁業組合などと常に話し合って連携を深める一方、今年の1月24日には、海の駅「九十九里」にマリンブルーの「丸型ポスト」を設置し、地元の活性化にも寄与している。


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