「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6788・6789合併号

【主な記事】

“営業新時代”切り拓こう
大阪府豊能連絡会
池田部会
遠山経教部会長
池田栄本町局長

 遠山局長は平成9年に池田栄本町局長に就任し、地域に密着したナンバーワンの郵便局づくりに努めてきた。池田市は地域分権を進めている。例えば、橋が破損したりすると池田地域コミュニティ推進協議会が市と住民の間に立って予算確保などの折衝に当たる。遠山局長は推進協議会と連携・協力し地域貢献に尽力している。
 今年、池田部会長に就任し「誠心誠意をモットーに、地域の期待と信頼に応えるため安心・安全な商品を最高のサービスで提供しよう」と呼びかけた。部会を取り巻く環境は、少子高齢化の波が押し寄せ、市内小中学校の統廃合をはじめ一つ高校が廃校となった。地域の過疎化や特産だった植木産業の衰退などの課題を抱える。
 一方では日清ラーメン記念館、ダイハツ記念館、落語ミュージアム、逸翁美術館などといった観光資源も多く、廃校跡地の再開発事業や大型商業施設の誘致などへの対応と、地域における郵便局運営は過渡期にある。
 12局の池田部会は3名の少人数局が半分を占め、社員一人当たりの営業目標の割合が高いが、日常の業務に大半の時間を費し、局外活動の攻めの営業が難しい状況。また、局内での営業手法がマンネリ化、業績が頭打ちになる傾向にあり、営業成績はB、Cクラスに甘んじている。
 遠山局長は「新年度は上場の年であり、節目の年」と、部会の活性化を図るため副部会長、リーダーを中心に全社員がフレキシブルに活動できる環境づくりに取り組むことにした。
 本年度、古木学副部会長(保険担当/池田神田)が責任者となり、営業会議を通常の会議と社員を7クラスに分けた2種類にした。通常の営業会議では部会の代表が出席して、前月の評価から次月の目標を話し合ってきたが、それだけではなかなか社員の士気は高まらず、数字も頭打ちだった。工夫することが必要ともう一つの営業会議を設け、部会の活性化を図ることになった。
 通常の営業会議は上席社員(各局から1人)が参加して4半期ごとに行う。もう一つの営業会議(2か月に1回)は、社員を対象に23人の全社員を局や役職を超えて7チームに編成した。1チームは特別チームで、残りの6チームには特に前年度保険で顕著な成績を上げた6人をキャプテンに任命し、A、C、Eチームは7、10、1月、B、D、Fチームは5、8、11月に開催することにした。
 保険成績を中心に、実績を上げている社員、苦手な社員を平等に配置し、チームごとに営業成績を競い合う形にした。チーム内では忌憚なく話し合い、切磋琢磨しながら一人ひとりが力を発揮、営業力を高めるのが狙い。
 遠山局長は「全員が一丸となって成績向上を図り、営業新時代を切り拓こう」と呼びかけ、石切り場で働く二人の職人の例を挙げる。「一人はこの石を切るために日々、悪戦苦闘していると吐き捨てるように言う、もう一人は多くの人の心の安らぎの場となる素晴らしい教会の材料を生み出していることに誇りと生きがいを持っていると笑みを浮かべる。仕事を通して数多くのお客さまから受ける賞賛に思いを馳せると、郵便局も石切り職人も仕事の本質は同じ。後者の職人のように仕事の先を展望し、仕事の価値をしっかりと認識して取り組んでほしい」と訴える。
【古木副部会長が語る営業会議設置の理由】
▽部会内のコミュニケーションは固定化している。特に保険事業は個人の力に依存する傾向が強く、個人で頑張ってもらうことが必要で、中でも中堅社員のスキルアップが鍵となる。チームで個人的に営業について分からないことや悩みを打ち明けるなど、チーム同士で切磋琢磨しながらスキルアップできる場を設けることにした▽①個人主義②情報共有③競争意識の3本柱を掲げ、コミュニケーションを盛んにして、部会を活性化させるために、社員を対象とした営業会議を開催することにした。5月に開催されたB、D、Fチームでは、保険営業方法の話や顕著な実績を上げた社員が取組みの秘訣を披露した。会議に出席した社員の感想は「真剣に保険の話ができた」「白熱した話に展開して楽しかった」「営業意欲が湧いてきた」など好評だった。
【総務担当―池田正文副部会長(池田北豊島)、河野愛CS推進リーダー(池田伏尾台局主任)】
▽7月に週1回のポストの清掃を行い、地域のお客さまとの距離を縮めようと呼びかける▽「お客さま感謝ウイーク」を設け、プラスワンのあいさつ。立って迎え、笑顔で帰ってもらうようにする。「暑い中、お越しいただきありがとうございました。気をつけてお帰りください」とプラスワンのあいさつをすると効果的。
【郵便・物販担当―吉永努副部会長(池田井口堂)、溝下佑子営業推進リーダー(池田宇保局主任)、澤田和宣業務推進リーダー(池田北豊島局主任)】
▽前年度、かもめ~る・年賀はがきは池田局との連携によって取組強化を図り成果を上げた▽新年度、物販は頒布会の販売が鍵。前年の利用者には引き続き勧奨し100%の再吸収を図り、プラス新規1件獲得するようにと呼びかけている▽カタログ販売では個人のインセンティブを行い、上位20人を報労するので頑張ってほしい▽ATMコーナーにかもめタウンメールのチラシを貼るとともに、窓口では来局者全員にかもめ~るの声かけをする。
【貯金担当―坂田博副部会長(池田畑)、岩藤徹営業推進リーダー(池田栄本町局課長代理)、前沢愛美業務推進リーダー(池田井口堂局主任)】
▽前年度、営業指標では年金給与以外は未達成、ただデータを活用した営業活動が軌道に乗りつつある年であったと分析▽本年度、窓口ではニーズをとらえた商品の提供とシステムを活用したデータ営業に徹して目標を達成しよう▽キャッシュカードを持っていない人、満期の預け替えをしていない人を検索して、手書きのDMを発送し、業務上のお知らせ活動で効果を上げた。
【保険担当―古木学副部会長(池田神田)、小山博史営業推進リーダー(池田畑局課長代理)、宇都宮真理業務推進リーダー(池田神田局主任)】
▽前年度、新学資のスタートダッシュは良かったが後半が厳しかった。部会目標は達成したが全局全完ができなかった▽3月の課題だったキャッシュレスの推進は、4、5月と順調に推進し成果を上げた▽前年度の活動量と比べると、提案書の活動量が減っている。前年度以上の活動量が期待されており、局を越えた「情報共有」や「競争意識」を高め、活動量を増やすことが大切▽ライフプラン相談会に力を入れるので、予約活動は活発に取り組んでほしい▽目標額は社員一人当たり38万円以上、四半期ごとでは約9万5000円以上となり、全員が一丸となりスキルアップに心がけ、成績向上を図ろう。
【小山営業推進リーダーの保険販売話法】
▽新学資は前年度の同時期と比べ、販売件数は約6割程度となっているが、相変わらずかんぽ生命の主力商品の一つ。若年層の保険離れが進む中、保険の必要性を感じてもらうきっかけになってくれればいいと思っており、販売のさらなる拡大に取り組んでほしい▽学資の販売のポイントは「先送りしないで、今から始めることが大切」と強調する。学資の未加入者には明確な理由がないことが多い。しかもそのほとんどが一度は資料をもらっている。子育ての多忙に追われ「落ち着いたらそのうちに」と思っている間に時間が過ぎてしまったケースが多い。今始めないと損をすることを理解してもらうのが大事▽契約者30歳男子・子0歳の場合、12歳払済18歳満期学資(払込免除有)300万円で、基本契約の月払払込保険料の総額は274万7520円、これが子4歳男性の場合には281万880円になる。子どもが幼稚園に行く年齢になると子育てにもゆとりができるが、保険料総額では6万3360円の差になる。少しでも節約しようと日々やり繰りしている女性には十分に響く金額である▽提案してから、直ぐに申し込みがなければ、必ず電話アポによって利用するかどうかの返事をもらうことが肝心だ。


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