「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6776号

【主な記事】

成長の輪、未来へ飛躍を
第82回郵政記念日中央式典
30年表彰6373人 4人・2団体に感謝状

 第82回郵政記念日中央式典が4月20日、東京都千代田区の帝国ホテルで開催された。1871(明治4)年4月20日(旧暦3月1日)の新式郵便制度の発足にちなみ、1934(昭和9)年に制定されたもので、郵政事業への貢献を称え合うために毎年行われている。
 今年は日本郵政グループの上場を控え、また、政府が掲げる地方創生などを背景に来賓の祝辞も“成長”と“地域性”を期待する声が多く聞かれ、歴史の転換を感じさせる式典となった。
 日本郵政の西室泰三社長は「郵政グループは創業以来、お客さまとのつながりを大切にしながら三事業中心に全国津々浦々まで“安心”と“信頼”のサービスを届けてきた。経営環境はめまぐるしく変化したが、我々の使命は郵便局ネットワークを維持し、発展させていくことに変わりはない。様々な活動を通じて郵政事業の発展を支えていただいた方々に御礼申し上げたい」と感謝の意を表した。
 また「本年秋の上場に向けて、日本郵政グループ中期経営計画『~新郵政ネットワーク創造プラン~2017』では、郵便局ネットワークと金融2社のユニバーサルサービスを有機的に結合させ、トータル生活サポート企業として発展を遂げるためにさらなる収益性の追求、生産性の向上、企業統治という課題克服を目指している。皆さんの豊富な経験と実績を活かし、けん引役としての活躍を願いたい。郵政事業は今、新しい歴史を刻み始める」と強調した。
 来賓の高市早苗総務大臣は「上場によって郵政民営化は新しいステージを迎えるが、公益性・地域性という国民から期待される役割は変わらない。多様な事業者と連携し、国民から求められるニーズを的確につかみ、“偉大なるサービスイノベーション(新結合)”を巻き起こしていただきたい」と期待を寄せた。
 式典では、30年以上業務に精励した社員に永年勤続功労表彰が贈られた。全国で6373人、中央式典には368人が出席した。郵政事業への貢献で感謝状が贈呈されたのは4人・2団体。
 受賞者を代表し、かんぽ生命東京エリア本部の伊藤満之エリア副本部長が「世田谷郵便局時代、目標が達成できずに悩んだ2月半ば、大雪の中、休みを返上して全員営業に臨んだ日が蘇る。その年度末の3日前に目標を達成し、喜び合う中で“チーム”での成長を学んだ原点となった。一人ひとりが働き甲斐を実感できる職場づくりに向けて、誇りと責任を持って精進したい」と決意を語った。



>戻る

ページTOPへ