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2022年8月8日第7156・7157合併号

【主な記事】

ササニシキ復活プロジェクト
お米のプリン「しろいしたっぷりん」
ゆうパックで全国へ(宮城県南部連絡会)


 宮城県南部地区連絡会(大沼芳則統括局長/柴田)は7月1日、地元の銘柄米・ササニシキを利用したスイーツ「しろいしたっぷりん」のゆうパック第1号便の出発式を、おもしろいし市場(宮城県白石市)駐車場で開催した。

 「しろいしたっぷりん」は、白石産ササニシキ復活プロジェクトの古山豊さんの娘・彩由さんが、父が丹精を込めて作ったササニシキを広く多くの人に知ってもらいたいと考え、大学の卒業論文として取り上げ、ササニシキの関連商品を作ってみたいとの思いから事業がスタート。
 ㈲竹鶏ファーム(志村竜生代表取締役)からの全面的な支援と協力で新商品が誕生。パッケージのデザインに地元の高校生たちの意見を取り入れ、オール白石産のプリンを完成させ、このたびゆうパックによる発送が実現した。
 第1号発送便の出発式には、宮城県南部地区連絡会の大沼統括局長、石田幸徳副統括局長(丸森)、白石郵便局の堀丈二局長、白石市の山田裕一市長、宮城白石産ササニシキ復活プロジェクトの鈴木健一副代表、竹鶏ファームの志村代表取締役らが出席した。
 大沼統括局長は「2万4000のネットワークを通じて、全国一律の料金でお届けする商品。郵便局の店頭に備えているチラシで申し込みできる。また、QRコードを読み取るとネットでも販売している。チラシの表面には竹鶏ファームの美味しい新鮮たまごも掲載しており、こちらもネットで申し込みできる。このような形で郵便局は白石市の皆さんと地方創生のために様々な形で連携していく」とあいさつ。
 さらに「『しろいしたっぷりん』ゆうパックを通じて、白石市のササニシキ復活プロジェクトの認知度がますます向上し、白石市の名産として今後、光り輝く商品となることを心から祈念している」と期待を込めた。
 山田市長は「『しろいしたっぷりん』をゆうパックで、全国に届ける機会を作っていただいた日本郵便に心から感謝。地域振興、地方創生を郵便局が積極的に取り組み、地域の特産物を全国一律の料金で届けている」と連携に感謝を述べた。
 そして「平成元年に白石産ササニシキは全国1位になったが、冷害に弱く、県内ではひとめぼれにシフトした。そのような中でも白石市ではササニシキを大切に守っていただいた。改めて関係者の皆さまに心から感謝申し上げる」とあいさつ。
 鈴木副代表は「全国への発信力のある郵便局に、ササニシキを使用した商品を取り扱っていただけることはとても嬉しい。ササニシキは長く宮城を代表する品種として親しまれていたが、今では栽培する農家がない、銘柄自体を知らない若い世代も多くなった」と語った。
 また「こんな中で、当時大学生だった古山さんが、若い世代に父親が作っているササニシキを知ってほしいという思いで企画したのが、ササニシキを使った『しろいしたっぷりん』という商品」と説明。「古山さんが願ったとおり、皆さまに知っていただける機会ができたことは、郵便局の力添えがあってこそ」と感謝を述べた。
 志村代表取締役は「一昨年の今頃、古山さんの娘さんから手紙をいただいた。『何か白石市に貢献できるようなプロジェクトをしたい。自分の父親が丹精こめて作った、ササニシキを使ったスイーツを作りたい』というもので、そのような発想は今までなく、話をいただいた時、一緒に貢献できるような白石のプリンを作りたいと、その場で決断した記憶がある」ときっかけを話した。
 「『しろいしたっぷりん』とはどのようなものか、何度も試作を重ねながら、メンバーで喧々諤々しながら試作品を作ったのを覚えている。『しろいしたっぷりん』は私どもの卵、白石の牛乳・ソースを加えている。ササニシキをここに加えてでき上がった」と製作の苦労を語った。
 そして「この商品が白石市を盛り上げてくれるものとなればと思っている」と期待を込めた。その後、大沼統括局長、堀局長から白石郵便局の担当者に「しろいしたっぷりん」ゆうパックを渡し、出席者たちに見送られて第1号便が出発した。


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