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2021年11月22日第7119・7120合併号

【主な記事】

子ども食堂を支援
58局にフードドライブポスト
埼玉県中部連絡会


 埼玉県中部地区連絡会(安田三樹人統括局長/大宮日進)と一般社団法人埼玉県子ども食堂ネットワーク(本間香代表)は、さいたま市のラフレさいたまで「フードドライブ及び子ども食堂事業の協力に関する合同協定締結式」を10月28日に開催した。埼玉県中部地区内の73局のうち58局に、持ち寄られた余剰食品などを集める「フードドライブポスト」を設置、地域の子ども食堂を支援する。

 日本郵政グループにおいても推進しているSDGs(持続可能な開発目標)の達成に向け、食品ロスの削減と生活格差の縮小を目指した地域貢献活動。埼玉県子ども食堂ネットワークと連携し、埼玉県中部地区内(さいたま市5区、上尾市、桶川市、北本市)の73局のうち58局に、余剰食品や備蓄品を収納するための「フードドライブポスト」を設置する。賞味期限内の余剰食品や備蓄品を持ち寄ってもらい、集まった食材等を地域の子ども食堂への支援に活用する。
 締結式には、関東支社の関係者はじめ取組み実現に尽力した来賓、埼玉県子ども食堂ネットワーク、各市区の子ども食堂代表者が参加した。
 出席者紹介に続き、地域貢献・地方創生を担当する竹内剛副統括局長(与野駅前)が「郵便局も子ども食堂も、地域との絆が基本。地元の郵便局として、子どもたちのための活動を支援したい、役に立ちたいという思いで企画を進めてきた。郵便局らしさを表現し、かつ親しみを持ってもらえるように、箱ではなく丸ポストをイメージした形にして『フードドライブポスト』と名付けた」と趣旨を説明。
 埼玉県子ども食堂ネットワークから本間代表、日本郵便から安田統括局長、竹内副統括局長が契約書に署名。続いて各地区の代表者も署名した。
 本間代表は子ども食堂関係者に「郵便局に寄せられた食品が、子ども食堂や家庭にわたる。これからの事業がたいへん楽しみ。県全域、全国へ活動を広げるための助走。さらに頑張ろう」と強調。
「半年前の面談からスタートした企画で、打合せを重ねてきた。局長の皆さんは運営のメンバーとたくさん話をして、より良い方向で長く続けて欲しい」と期待を示した。
 また「私が約6年前に活動を始めた時は孤軍奮闘、バックアップもなかった。どこでも冷たい対応をされ続けた中で、初めて話を聞いてくれ、ポスター掲示の許可をくれたのは郵便局長さんだった。一番大好きで心強い郵便局とタッグを組める喜びは大きい。楽しく、元気に、全国の模範となる活動にしていきたい」と締結に謝意を表した。
 安田統括局長は「郵便局では常日頃から地域に貢献できること、何かお手伝いできることはないかと考えている。最近のフードロス問題についても考えていたところ、子ども食堂とのコラボについて話が持ち上がった。郵便局は小学校と同じくらいの数があるので、地域の方々に食品を持ち寄っていただき、子どもたちの健全な成長と育成に寄与できる」とあいさつ。
 さらに「先日、若い男性が、宛名の書き方が解らないのか、大きい封筒に小さく住所氏名を書いてきた。メールが主流になっている昨今だが、心配になった。我々は手紙文化の普及に努めている。今後は地域子ども食堂において、手紙文化振興を目的とした、手紙の書き方教室やワークショップなどのイベント開催も視野に入れ、ウィン・ウィンの関係を築いていきたい」と希望を語った。
 藤井県議は「地域に根差した郵便局と子ども食堂ががっちりとスクラムを組んで行う活動は有意義。本日、大きな一歩が踏み出せたと思う。様々な困難もあると思うが、モデルケースとなるよう願っている」。
 大熊課長は「子ども食堂の応援で一番大事な事は、地域の方に子どもたちについて考えてもらうきっかけを作っていただくこと。ポストの設置により、広く一般の子ども、また困っている子どもの生活にも思いを馳せることで、大きな力になる」と期待を示した。
 閉式後には各代表者と局長たちが、さっそく打合せをする姿も見られ、本格始動に向けた双方の意気込みが感じられた。
 フードドライブポストは大小2種類で、業務に支障がない場所に局状に合わせたサイズを設置。寄付食品は未開封で賞味期限が1か月以上あるインスタント食品、レトルト食品、缶詰、調味料、米、乾麺、菓子などが求められている。各市区の代表子ども食堂が、月2回程度、窓口業務営業時間内に寄付食品受入局を訪問して回収する。ポストの容量を超える受入があった場合には、連絡調整の上、必要に応じて対応する。

【出席者】
〈関東支社〉経営管理部地方創生室・岩本悟地方創生担当課長
〈来賓〉藤井健志県議、埼玉県福祉部少子政策課・大熊誉隆課長、古川泰之副課長、熊谷渉主幹
〈代表〉埼玉県中部地区連絡会=安田三樹人統括局長(大宮日進)、竹内剛副統括局長(与野駅前)、埼玉県子ども食堂ネットワーク・本間香代表
〈各地域代表(紹介順)〉
▽大宮区=新井敏史局長(大宮浅間)、和氣朋宏局長(大宮三橋四)、楽しく食育・小阪玉枝代表(代理出席/渡辺愛子さん)
▽中央区=有馬英子部会長(さいたま中央部会/与野大戸)、桑波田喜寛局長(与野鈴谷)、みな風子ども食堂・山田ちづ子代表
▽見沼区=高濱敦志部会長(さいたま見沼部会/東大宮西口)、岩杉浩二局長(大宮大谷)、なないろきっちん・吉川佳代子代表
▽西区=村川透局長(大宮プラザ)、さしおうぎこども食堂・前島千代子代表
▽北区=曽雌裕之部会長(さいたま北部会/大宮日進三)、髙橋光局長(大宮吉野町)、土呂子ども食堂・島野真帆代表
▽上尾市=梅津希世志部会長(上尾部会/上尾愛宕)、遠山将央局長(上尾二ツ宮)、ホットほっとタイム・池田弓子代表
▽桶川市=雨宮恒美部会長(桶川北本部会/川田谷)、桶川社協子ども食堂・岩井一樹代表
▽北本市=石原学局長(北本駅西口)、きたもと子ども食堂・邨山真理代表


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