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2021年8月23日第7106号

【主な記事】

純利益は1597億円
郵政グループ 第1四半期決算

 日本郵政グループは8月11日、2022年3月期第1四半期決算を発表した。グループ連結の経常収益(売上)、経常利益、四半期純利益ともに前年同期比を上回る増収増益を達成した。ゆうちょ銀行の増益が後押しとなって、四半期純利益は倍増(102.7%増)の1597億円を実現した。先行き不透明感が強いことから、現時点における業績予想の上方修正等は行わない。

 同日、ウェブ上で記者会見に臨んだ日本郵政の浅井智範常務執行役は、決算の全体観を3点に絞って冒頭で説明した。
 1点目は前年同期での対比。昨年は初の緊急事態宣言下の経済活動停滞に加え、クレジットスプレッド拡大など金融市場の混乱に見舞われたが、回復反動もあり、グループ連携では増収増益となり、四半期純利益は前年同期比から倍増となった。
 2点目は通期業績予想との対比。主要3社が利益面に関して順調な滑り出しとなったことを受け、グループ連結の進捗率は47.0%。4分の1(クオーター)の25%を大きく上回る水準となった。
 3点目は今後の見通し。新型コロナ(デルタ型株)感染拡大に加え、米国の金融政策が経済・金融に与える影響の先行き不透明感が強く、必ずしも楽観できる状況にはないと考えられることから、現時点における業績予想の上方修正等は行わない。
 グループ連結の経常収益(売上)は、ゆうちょ銀行の増収により、前年同期比2.5%(710億円)増の2兆8640億円、主要3社いずれも増益となったことから経常利益は116.5%(1552億円)増の2884億円、日本郵便、ゆうちょ銀行の増益により四半期純利益は102.7%(8809億円)増の1597億円となった。
 連結ベースでの経常収益については、日本郵便が前年同期比2.6%(239億円)減の9039億円、ゆうちょ銀行が30.4%(1179億円)増の5056億円、かんぽ生命が1.8%(312億円)減の1兆6651億円となった。
 経常利益については、日本郵便が79.9%(153億円)増の345億円、ゆうちょ銀行が286.8%(1206億円)増の1626億円、かんぽ生命が31.6%(221億円)増の920億円となった。
 四半期純利益は、日本郵便が95.8%(159億円)増の326億円、ゆうちょ銀行が263.6%(875億円)増の1208億円、かんぽ生命が11.8%(55億円)減の412億円となった。
 今年の5月に公表した通期業績予想は、経常利益7300億円、当期純利益3400億円。1Q進捗率を見ると、経常利益は39.5%、当期純利益が47.0%となった。


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