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2021年4月19日 第7088号

【主な記事】

ワクチン接種券を配達
山梨県早川町 峡南郵便局


 山梨県早川町(辻一幸町長)では、県内で最も早く新型コロナウイルスワクチンの予防接種希望券の配達が、65歳以上の老人を対象に3月23日に始まった。
 接種券が封入された郵便物は町内の配達を受け持つ峡南郵便局(鈴木一成局長)へ、前日に476通が持ち込まれた。
 峡南郵便局では、当日配達員が持ち出し通数の確認を念入りに行い、3人の配達員が郵便バイクに積み込んで出発。鈴木局長は配達員に、確実に配達するよう声掛けをしながらバイクを見送った。
 県内で最初に受け取った人は「やっと来たかという思い」と話しながら、配達された郵便物の中身を確認し、「接種券が届いても、まだ日程が決まっていないので不安ですが、ワクチン接種は受けようと思っています。ただ、接種したからといっても、今までと同じように、うがい・手洗いなどの予防対策は続けます」と話していた。
 鈴木局長は「早川町は先日、人口1000人を割り込み、日本一人口の少ない町となった。高齢化率が47%もあり、地域の行政も難しい上、地形的にも山間部が多く、人口の流失に歯止めがかからない状況にあるが、郵便局としてはその中でも行政と連携して住民のお役に立てるよう努力する」と話していた。
 さらに今回、接種券を県内最初に配達となったことについて、「この町の配達業務は、配達員が1軒1軒お客さまの顔がわかっていないと間違えてしまう。そういう取組みを社員は普段からしっかりやっている。コロナだから、接種券だからといって、特別強い意識を持つことなく、普段通りしっかりと丁寧な仕事をすることを心掛けるよう、普段から社員に話している」と、仕事に対する姿勢を強調した。
 峡南郵便局は早川町の他に市川三郷町、南部町、身延町の一部地域の配達業務を受け持っている。配達地域では高齢化が進んでおり、配達に際しては特に注意が必要なことがうかがえる。


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