「通信文化新報」特集記事詳細
2020年 4月6日 第7034号
【主な記事】秋田駅トピコ郵便局が開局
農産物の出荷支援も
秋田市の秋田中通一郵便局が移転・改称し、秋田駅トピコ郵便局(髙貝嘉教局長/〒010-0001・秋田県秋田市中通7丁目1-2、秋田駅ビル「トピコ」1階)として3月19日にオープンした。日本郵便とJR東日本が2018年6月12日に締結した「地域・社会の活性化に関する協定」に基づき、東北支社がJR東日本秋田支社と秋田ステーションビル株式会社と連携し、準備を進めてきた。
秋田駅ビル「トピコ」1階のリニューアルオープンに併せて開局。開局セレモニーには、秋田県の堀井啓一副知事、秋田市の穂積志市長、JR東日本の木村英明執行役員秋田支社長、秋田ステーションビルの髙木浩一社長、日本郵便から東北支社の古屋正昭支社長、秋田県中部地区連絡会の嵯峨常信統括局長(太平)、秋田中央郵便局の木村昌裕局長、髙貝局長が出席したほか、東北支社、秋田県中部地区連絡会からも多くの人が激励に訪れた。
吉川健一秋田県中部地区連絡会エリアマネージャーが司会を担当。古屋支社長は「秋田駅トピコ局はまさにお客さまの利便性向上を目指している。郵便は365日取り扱い、土日に金融関係の相談窓口も開設する。地域の皆さんに愛される郵便局を作っていきたい」と強調した。
また「トピコ内の『みんなのやさい畑』と、物流関係の連携施策も行うので、買った野菜を郵便局で発送してもらえたらと思う。素晴らしい施設内の素晴らしい場所を提供いただいたので、県民や市民の皆さんにきちんとしたサービスを提供し、愛される、安心・安全の拠点になるようして取り組んでいく」とあいさつ。
堀井副知事は「地域の発展に多大な貢献をしている日本郵便とJR東日本が、こうして連携してトピコ内に郵便局を開設し感謝。秋田市、特にこの駅前が昨年に続いて土地の価格が上昇したと報じられ、話題となっている。こうした取組みを今後も秋田市と日本郵便、JR東日本、ステーションビルと一緒になって行っていきたい。そのきっかけとなるのが秋田駅トピコ郵便局の開設」と期待を寄せた。
穂積市長は「県・市・JR東日本秋田支社で協定を結びながら、駅前を中心とした中心市街地の活性化に取り組んできた。オープンスペースの中で郵便局が新たに開設され、大変うれしく思う。地域やオフィス街の人たちはもちろん、秋田を訪れる人たちにも利用していただける。土日祝日もオープンということで、ますます利便性も高まったと思う」。
木村JR東日本秋田支社長は「これまで賑わい創出や地域活性化に向け取り組んできて、トピコの1階が改修の最後の仕上げ。日本郵便と連携して郵便局を開局でき、本当にありがたい。これからも連携を深めながら、さらに地域の発展、賑わい創出、秋田の経済への貢献にも取り組んでいきたいと思う」と祝辞を贈った。
髙木社長は「トピコのリニューアルのコンセプトは、秋田の魅力を発信し、公園のように街とつながり、色々な人が入りやすい空間を作っていくこと。そして、利便性の高い拠点を作っていくことを目指している。その核となるのがまさに秋田駅トピコ局。秋田杉を使った秋田らしさや、壁を取り払った開放感、さらに土日祝日も営業という利便性で、まさに私たちが目指しているものを形にしていただいた。秋田の玄関口として、一緒に秋田駅周辺を盛り上げていきたい」と意欲を述べた。
髙貝局長が「お客さまに『ここに郵便局があって良かった』『この郵便局を利用して良かった』と思っていただけるようなサービスを1年365日、社員一同心を込めて提供していく」と決意を述べた。
郵便は平日・土日休日とも9~17時、貯金・保険は平日が9~16時で、土日休日は10~17時まで金融相談を行う。金融相談は、店舗や電話で、お客さまの都合に合わせて事前予約ができる。今後は専用Webサイトからの予約受付も行っていく。
ATMは平日・土曜が7~22時、日曜・休日が7~21時まで。なお、ATMは3台設置し、県内初となる通帳繰り越し機能が付いている。
また、東北支社と企業組合「みんなのやさい畑」、秋田ステーションビルでは、県内の生産者や加工品業者を対象として、ゆうパックを活用した農産物等の出荷支援も行っていく。
生産者が事前に指定した最寄りの郵便局(集配を行っている76局)に農産物や加工品を直接持ち込み、日本郵便は各局に集まった農産品等を秋田中央局から郵便集配車でトピコ1階の「みんなのやさい畑」に納入する。
これまでは、生産者が収穫した農産物を直接店舗に持ち込むことが多く、収穫期に貴重な時間が配送時間で費やされてしまうほか、遠隔地の生産者が店舗に直接持ち込むことが困難であるという課題があった。
今後は、高齢化が進む秋田の生産者の負担が軽減されることや、これまで出荷が困難であった遠隔地からの農産物等の出荷も期待される。
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