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2020年 1月13日 第7022号

【主な記事】

全員営業で全種目達成を目指す
地域の信頼に応えV6を
山辺郵便局(岡山県)
副統括局長 今野勉局長

 郵政事業を取り巻く環境は依然として厳しい状況だが、多くの郵便局では局長と社員が一丸となり、一人でも多くのお客さまに来局してもらえるように努めている。そのような中、郵便事業にとって最繁忙期の12月下旬、平成30年度実績で5年連続全種目達成を果たした東北支社管内の郵便局を訪ねた。山形県中部地区連絡会(沼尻明男統括局長/相模)の山辺郵便局(今野勉局長)である。同局のある東村山郡山辺町は山形県の南東部に位置し、産業はニットと農業。農業は稲作と果樹が中心で、特にやまのべの完熟さくらんぼは、市場の評価が高いことで有名。主な見どころは「大蕨の棚田」「玉虫沼農村の園」「ふるさと記念館」などである。       

 山形新幹線山形駅で左沢線に乗り換え、3駅先の羽前山辺駅で下車。駅舎を背に約100メートル西に進み、交差点を右折、県道168号線を150メートルほど進むと、左側前方に山辺郵便局が見えてきた。
 今野局長は昭和57年4月1日付で宮城県庁構内局に採用となり、数局転勤後、平成19年4月1日付で山形流通センター内局長に就任、さらに21年4月1日付で山辺局長に異動、10年目を迎えている。前年度4月から保険担当の副統括局長を務めている。
 スタッフは局長、課長2人、課長代理1人、主任5人、期間雇用社員3人の12人。利用世帯は約4300で、人口は約1万5200人、1日当たりの来局者は約300人前後である。
 局周は住宅街で、幹線道路の近くには商店や事業所も見受けられるが、その奥には田畑も多く混在している。金融機関は、地銀が2店、JAが1か所ある。最寄局は相模局で、約2キロの距離にある。

 人材育成に力入れる
 お客さまルームの入り口に一番近い郵便窓口は、比較的経験の浅い、若い社員がいることが多いが、逆に顔が広くキャリアのある期間雇用社員も担当する。郵便局のイメージ上、大事な場所と言えるので、その旨を社員に指導している。
 また、エリア局の社員は、幅広い仕事をしなければならず、必要な業務知識やカウンターセールスをスムーズに行えるスキルなどを身に付けるように指導している
 このほか、今野局長は「転勤のときには、自信を持って活躍したり、一つ上の役職をこなせられるよう、日ごろから人材育成に努めている」と語った。

 お客さま第一主義
 過疎化や少子高齢化が進む中、郵政事業を維持発展させていくためには、日ごろからお客さまや地域から信頼されることが大事。そのためには、笑顔と爽やかな声でお客さまを迎え、丁寧な対応に心掛け、気分よく、帰ってもらえるように努めることである。
 具体的には、できるだけお客さまの名前を覚え、名前で呼ぶように努めたり、時には「心のこもった対応」をはじめ、状況により「世間話」や「時の話題」などを話して親近感を持ったり、地域の人たちが困ったことや心配事など、どんなことでも安心して相談できるような郵便局を目指すことにしている。

  愛される局づくり
 「お客さまや地域から愛される郵便局づくり」を目指しており、一人でも多くの郵便局ファンを増やすとともに、目標はできるだけ12月達成を目指している。達成後も力を抜くことなく、少しでも上積みが図れるように努め、部会や連絡会の推進にも寄与できるよう取り組むことにしている。
 そこで、目標をいかに達成していくかを常に考え、支社や連絡会のガイドラインを目安に、月10%の推進を図るように心がけている。具体的には、朝礼で事業別に担当が推進状況を報告したり、月1回の販売会議を月初めに行い、全員が共通認識を持って仕事をするようにしている。
 
  朝礼や夕礼の活用
 渉外局で、投資信託も取り扱っている。毎朝15分間程度の朝礼(各種復命やテーマを決めての勉強会も実施)を行っている。進行役は渉外社員(主に課長、主任2人)が担当し、営業推進については各事業担当が報告、局長は各種の周知・伝達を行い、必要に応じてアドバイスしている。また、1分間程度の短いロープレも行っている。
 夕礼は内務が担当し、当日あったことで共通認識が必要なものを周知し、短時間で終了する。

  地域活動の実施
 今野局長は通勤だが、地元の自治会との連携をしっかり行い、年に数回は顔出しをしている(夏休みのラジオ体操カードの配布等)。また、お客さまルームのスペースを使ってボードを出し、地域の人が描いたり、作ったりした作品展を随時開催している。
 このほか、部会活動としてグラウンドゴルフ大会(5月)やゲートボール大会(11月)などを主催し、地域住民との関わりを大切にしている。


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