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2019年9月2日 第7003号

【主な記事】

全員営業で全種目達成を目指す
訪問活動を徹底、損益改善も
恩根内郵便局(北海道)
遠藤好晴局長

 5月には元号が平成から令和へと改元されたが、新たな中期経営計画2年目も4か月目に入った。各郵便局では局長と社員が一丸となり、引き続き全種目達成を目指しつつ損益改善にも汗を流している。連絡会内トップはもとより、支社管内上位を目指している北海道北上川地区連絡会(宮島貢統括局長/士別中央通)の恩根内郵便局(遠藤好晴局長)を訪ねた。同局が所在する美深町は、上川郡北部に位置し、稚内市と旭川市のほぼ中間にある。自然豊かな地域で、毎年夏場に2軒の養蜂園が恩根内で作業している。主な見どころは「トロッコ王国」「松山湿原」「美深チョウザメ館」「高広の滝」「森林公園びふかアイランド」などがある。

 新千歳空港から快速エアポート号で札幌駅に行き、特急宗谷で美深駅で下車。駅前道路から国道40号線に入り、14キロほど北上して右折、道道118号線に入る。約700メートル道なりに進むと、右手前方に恩根内郵便局が見えてきた。
 遠藤局長は旭川市出身で、平成2年10月1日付で旭川北門局に採用となり、北海道支社保険インストラクターとして3年の勤務を経て、21年4月1日付で恩根内局長に就任した。
 スタッフは局長、主任、期間雇用社員1人の3人。利用世帯は約110で人口は約260人。1日当たりの来客数は5~10人である。局周に他の金融機関はなく、最寄局は15キロ離れている美深局である。
 局長就任以来、営業や業務はもとより、地域活動を積極的に行っている。また、2018年度は本社営業表彰(複合部門の表彰)を受賞した。このほか、かんぽ営業窓口最高優績局を6回受けている。

 「郵便局が最後の砦」
 2018年度の北海道北上川地区連絡会のスローガン「進化し続ける北上川」を念頭に、「結果に原因あり、原因は我にあり」の想いを実践している。
 また、来局者が少ないことから「訪問活動の徹底」(来ないなら、こちらから行く)が基本スタンスで、社員と協力しながら目標の達成を目指している。
 また、「郵便局が最後の砦」として、地域や地域住民から頼まれたことや、誘われたときには断らないことを基本とし、できる限り地域や地域の人たちの生活を守る思いで汗を流している。
 毎年課題はあるが、解決に向けてチームとして社員と共に取り組むこととしている。

 100%達成は通過点
 目標は基本的に12月ごろまでに達成し、上乗せに努め、全体的に150%を超える推進を図ることができるようにしている。また、営業推進に当たっては、ガイドラインをしっかり把握するとともに、過去の実績なども勘案し、できるだけバランスの良い推進管理を行うこととしている。
 営業の基本スタンスは、お客さま本位の営業を心掛けることにしており、真に必要としている商品やサービスを提供するように努めている。
 このほか、セールスの心構えとして「4Sの推進」を徹底したり、接客マナーの徹底を図り、お客さまへの感謝の気持ちを忘れないようにしている。

 幅広い人材の育成
 限られたスタッフで、幅広いサービスを提供していかなければならず、社員の性格や得手不得手を勘案しながら人づくりに努めている。人材育成こそが営業推進や損益改善に向けての一番の早道で、重要であると思っている。
 社員と顔を合わせることは多く、形式的でなく、真のコミュニケーションを図り、郵便局のため、地域のために汗を流す必要性を理解してもらっている。また、局周活動の際は、必ず社員とそのお客さまとの想定問答を行い、真の要望であるかどうかチェックをしている。
 このほか、形式にはこだわらず、時には手すき時間を利用してOJTを取り入れるなど、生きた効果的な勉強会を行っている。
 
 朝礼や会議の充実
 スタッフが少ないうえ、お客さまも少ないので、決めた時間にミーティングをすることは少なく、手すき時間を利用して、ミーティングや対話(仕事、部会、連絡会のことや生活のこと)をその都度タイミングよく行っている。また、年に数回は場所を変えて情報交換を行っている。

 地域活動の実施
 過疎化が進み、20年前にJAが撤退、郵便局が唯一の金融機関であり、重要な任務を担っている。まさに「何でも相談所であり、心のよりどころ(安心スペース)」となるよう心掛けている。
 また、地域との触れ合いはごく自然と行われており、局長は「自治会の役員」「消防団」「ミニバレー大会」「パークゴルフ大会」「町民運動会」「神社祭の手伝い」「ライオンズクラブ」に関わっている。このほか、社員もいくつかの関わりを持っている。


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