「通信文化新報」特集記事詳細

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第6958号

【主な記事】

女性の活躍は組織を変革
京都で全国女性局長の集い


 「第14回全国女性郵便局長の集い」が10月6日、近畿女性郵便局長の会(そよかぜ会=伊田正美会長/京都小久保)の主催により、ウエスティン都ホテル京都で開催され、会員650人が参加した。日本郵便の横山邦男社長、丸山元彦人事部長、全国郵便局長会の青木進会長、近畿郵便局長会の吉城和秀会長、野田聖子衆院議員、柘植芳文参院議員、徳茂雅之参院議員、京都府の山下晃正副知事、京都市の門川大作市長ら多数の来賓が招かれた。

 会場が薄暗くなり、「第14回全国女性郵便局長の集い」のフラッシュモブが始まり、平川尚子実行委員長(京都大宮松原)が開会宣言。小原克美局長(神戸松原)、安藤利美局長(芦屋南宮)、難波弘子局長(神戸港島中町)の3人が司会を務めた。
 伊田会長は「平成3年に岡山で第1回大会が開催されたのを最初に、今回で14回目を迎えることになった。前回の東京大会からタスキを受け継ぎ、近畿において2度目の開催となった。会員はもとより、多くの来賓の皆さまに臨席を賜り、お礼申し上げる」と感謝の意を表した。
 また「衆院議員の野田聖子先生、特別講師にアーティスティックスイミング日本代表へッドコーチの井村雅代様を迎え、皆さまと特別な時間を共有できることを楽しみにしている。この集いが全国の同志との交流を深め、有意義なものとなり、たおやかにそしてパワフルに未来を拓く力となることを祈念」とあいさつした。
 横山社長は「女性パワーの熱気がすごく押されそう」と述べるとともに、日々の奮闘、創意工夫、地域活動をねぎらった。また、「本年度上期の決算では、黒字という成果が出ている」と述べた。
そして、全国女性郵便局長の集いに話を転じ、「平成9年度に行われた第1回のときの女性局長は200人、14回目の今回は1700人で8倍強となっており、力強さを感じる。いずれは女性の全特会長が誕生するという時代が来るのでは」と期待を寄せた。
 また、今回のテーマは「『~たおやかにそしてパワフルに~』となっているが、困難に直面しても、しなやかに対応し、折れそうで折れない柔軟さと力強さを合わせ持つ女性の強みだと思う。ますます期待」と語った。
 山下副知事は「京都でも女性の活躍が目に見えており、女性局長の今後ますますの活躍をご期待」とあいさつした。
 青木全特会長は「女性はあらゆる意味で重要な存在。これからは女性活躍の時代である。全特としても女性局長の比率の向上に一層努めていきたい」と語った。
 そして、女性が活躍する企業には、大きく4つのメリットがあると言われていると紹介した。まず「女性が働きやすく、やりがいを感じる職場をつくることが男性を含めて、すべての従業員にとって、働きやすい職場を提供することになる。企業にとってより優秀な人材を確保するための有望な武器になる」。
 さらに「女性の目線で商品、あるいはサービスを開発から販売まで一貫して行うと、男性と違い顧客満足度度が更に増して良い結果を生む。女性の方が上下関係を越えたコミュニケーションができるので、立て割り組織の是正や社会全体のコミュニケーションの活性化につながる。経済産業省と東京証券取引所が共同で、女性活躍推進に優れた上場企業に対し、なでしこ名柄として選定していることから、イメージアップの向上につながる」と語った。
 そして「メリットがあるから取り組んでほしいと言うのではなく、女性に活躍してもらうことが組織の変革につながり、より良い社会をつくれる。今後も力添えをお願いしたい」と呼びかけた。
 吉城近特会長は「会社の営業は、皆さんの力なくして成り立たない。皆さんの頑張りが営業の成績を引き上げているといっても過言でない」とあいさつした。
 来賓紹介がスクリーンにより行われ、日本郵便の髙橋亨会長はじめ多くのレタックス紹介が行われた。
 野田衆院議員は「女性活躍について」のテーマで特別講話を始めた。
▽20年前は郵政大臣、10年前は内閣府の特命の消費者庁の大臣、そして総務大臣と内閣の支持率が低いときに登板している▽女性活躍を語る場合は、看板だけでなく、地に足が着いたものにしたい▽高齢者対策は、女性対策であり、自分の最後をみじめなものにしてはならない▽健康保険のお金が「禁煙対策」や「メタボ対策」にかなり使われている▽がんの発症(乳がん、子宮がん)も、女性は早い▽「ピル」は女性にとっては大事なもの▽自覚を持ち、女性だけのネットワークをつくり、経験、実績、知見を集積させて、職場を良くし、社会的知見をすることが大事である―などと述べた。
 続いて、井村アーティスティックスイミングクラブの井村代表理事が「『人を育てる』~愛があるなら叱りなさい」のテーマで講演した。
 まず「日本ではシンクロナイズドスイミング」の名称が、「アーティスティックスイミング」に変更になったいきさつを説明した。また、2004年のアテネオリンピック後、中国の指導者になり、相当厳しい非難を受けたが、2014年に日本の力を元に戻したいとの要請があり「何とかメダルを取れるようにしたい」という一途の思いだけで、現在に至っているとの説明をした。
▽復帰し、日本の選手の指導を始めたが、日本人なのに真意が伝わらない。
▽競争したり、議論することを嫌う(議論は喧嘩だと思っている)。
▽チームワークと絆が大事なのに、みんなと一緒が好きで燃えない。
▽人間には限界がない。決めているのは単に自分である。
▽練習を徹底的に行った。1日の練習時間は10時間前後。
▽プールの中での消費エネルギーがすごく、食事はしっかり取らせた(1日約5000カロリー)。▽大会直前の練習は50%ぐらい。
▽練習はうそをつかない。
▽練習でしか強い選手はつくれない。
▽日々(かなえられる)の目標を持つことが大事。
▽一匹狼という言葉は死語になった。
 1部が終了して休憩に入り、この間に代表者会議が開催され、次回開催(2020年度)は信越地方会、その次(2022年度)は東北地方会と決まった。
 2部に入り、平井理恵子局長(奈良中野)と田中朋子局長(加古川北野)が司会を務め、オープニングアトラクションとして祇園囃が披露された。
 京都市の門川市長は、前島密の偉業や郵便局長の奉仕のすごさを語るとともに、歓迎のあいさつを行った。
 柘植参院議員は「多くの女性局長が集い、華やかさはもとより、企画力のすごさに驚いている。女性局長のいる部会や連絡会の営業成績は素晴らしく、これからも輪を広げてほしい」と期待を込めた。
 徳茂参院議員は「女性活躍がいろいろ話題になっているが、大企業でこれだけ多くの女性リーダーがいるところはないのでは」と語るとともに、「来夏の戦いでは、柘植先生の後援会の会長を務めることになった」と語った。
 近畿支社の安達章副支社長の乾杯の音頭で懇親会がスタート、アトラクションとして祇園の舞子踊りが披露された。
 地方会代表あいさつでは、九州地方会「結九の会」の持田久美子会長が「女性の進出とか、女性活躍という言葉が話題になっているが、とにかくこういう場所に参加すること、切磋琢磨することが大事」と呼びかけた。
 近畿地方郵便局長会の理事、京都市南部地区会の長谷部好紀会長(京都東洞院仏光寺)が中締めをし、伊田会長から、次回開催地である信越地方会「あじさいの会」の星野勢津子会長に「全国女性郵便局長の集い」のタスキが手渡された。
 最後に、そよかぜ会の会員によるアトラクション(希望の歌の合唱)が行われ、閉会のことばが述べられた。


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