「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6955号

【主な記事】

西日本豪雨
全ての簡易局が復旧
安芸船木局(広島県)が再開


 「平成30年7月豪雨」によって中国地方を中心とした郵便局、簡易郵便局が被害を受けたが、このうち一時閉鎖の状態にあった広島県三原市の安芸船木簡易郵便局(吉田晃子局長)が9月18日に業務を再開した。これによって、簡易郵便局では被災した16 局がすべて再開した。 
 19日には全国簡易郵便局連合会の中島久治専務理事と中国地方簡連の山本孝会長(可部四日市簡易局長)が同局を訪問し、再開までの努力に対して感謝の意を伝えるとともに、簡易郵便局の全国の会員から寄せられた義援金を手渡した。
 平成30年7月豪雨では簡易郵便局も大きな被害を受けた。幸いなことに人的被害はなかったものの、郵便局舎が床上、床下浸水の被害にあった局は、京都、岡山、広島、愛媛、福岡、熊本の6県に所在する16局に及んだ。
 とりわけ、広島と愛媛の局が大きな被害を受けたが、広島県三原市の安芸船木局は近隣を流れる沼田川が氾濫し、辺り一面が水没に近い状態になる中、2メートル近く浸水し、長期の一時閉鎖を余儀なくされていた。
 地域の住居も大きな被害を受け、豪雨の爪痕が、まだ、あちこちに残っている中、住民の方々はこれまでの日常を取り戻すべく、現在も懸命の復旧作業を続けている。
 このような中、近隣で唯一の金融機関である安芸船木簡易郵便局の再開が強く待たれていた。
《全国簡易郵便局連合会、中島専務理事》
 地域の人が待ち望んでいた簡易郵便局が再開できて本当に良かった。これからも地域の身近な郵便局として活躍していただきたい。
《中国地方簡易郵便局連合会、山本会長》
 このたびの西日本豪雨災害により被災した簡易郵便局のうち、2か月あまり一時閉鎖していた安芸船木簡易郵便局が再開できたことを非常に喜んでいます。受託者、家族の方の努力、そして被災直後、土砂やゴミの撤去、清掃に協力いただいた中国支社の方、近隣の簡易郵便局長の皆さまに感謝申し上げます。
 全国どこにおいても、簡易郵便局は生活インフラの一つとして、なくてはならない存在であり、被災した簡易郵便局の地域の方はそれぞれの局の再開を待ちわびていたと思われます。今後も、簡易郵便局としての使命を果たしていきます。
 最後に、義援金に際しては全簡連の会員の方から多数の協力をいただ
き、皆さまの仲間を思いやり大事にする気持ちをさらに確認したところです。誠にありがとうございました。
《安芸船木簡易郵便局、吉田局長》
 7月の西日本豪雨により、自宅兼局舎が床上浸水の被害を受けました。
真夜中の出来事で、停電により携帯電話の灯りを頼りに、お客さまの顧客情報を屋根裏に運びました。
 沼田川の氾濫で、またたく間に家中が浸水していきました。停電の中、水、食料、トイレがない状況で、不安な中ただただ救助を待ちました。そして15時間後に、県警のボートで助けていただきました。
 周りを見渡すと、地域一帯が池のような有様です。流木と泥があらゆる所に散乱し、のどかな風景が姿を変えていました。家財は、ほとんどすべてを失いましたが、家族全員怪我もなく無事だったことが救いでした。
 水が引いた後、後片付けに取りかかりましたが、鼻を衝く臭いと被害
の大きさで途方にくれました。正直、家に住むことも簡易郵便局の再開も難しいと思いました。
 そのような状況の中、中国支社や県簡連の皆さま方が後片付けを猛暑の中、手伝っていただき、感謝してもし尽せません。そして、県簡連の皆さまに手伝っていただき、9月18日に局を再開することができました。
 また、全簡連、中簡連、県簡連の皆さまからは、お見舞いを頂戴し、心より御礼申し上げます。ご報告が遅れましたこと深くお詫び申し上げ、誠に勝手かと思いましたが、御礼に代えさせていただきたいと思います。


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