「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6951号

【主な記事】

自らの成長を楽しみ「日本一の連絡会」へ
大阪府堺地区連絡会
南埜昭敬統括局長
堺浜寺船尾郵便局長

 大阪府堺地区連絡会の南埜昭敬統括局長(堺浜寺船尾)は、今や営業では管内トップクラスだが、「まだまだ全員の力はこんなものではない。余力を十分に残しているとみている。一人ひとりの社員が数字を上げることによって、人間力の上達につながることが大事だ」と強調する。本年度、これまでのうねりが大きなものとなって、まさに一大飛躍を遂げて、「日本一の連絡会をつくる」と期待は大きい。

 大阪府堺地区連絡会のスローガンは日本一の郵便局をつくる(日本一の連絡会をつくる)である。行動指針は「笑顔で挨拶」「5Sの徹底」「素直になる」「自分に厳しく」で、お客さまも社員も、地域も会社も満足するとしている。
 南埜統括局長は昭和63年に堺浜寺船尾局長となり、平成23年に統括局長に就任した。統括局長になって以降、スローガンと行動指針は当初から変えないで取り組んでいる。
 保険営業でいえば、9年ほど前の推進状況は112局中、未達成局が74局もあり、管内最下位に甘んじていた。しかし、今では達成局がほとんどを占め、保険営業は管内第4位と向上している。
 南埜統括局長によると、「日本一の連絡会をつくる」とは、一人ひとりの社員がつくるという意識を持つことだという。そのためには一人ひとりのスキル、人間力のレベルを上げていく必要があるとしている。
 営業は管内ではトップクラスである。ただ全国レベルに達しているのかどうか、まだ発展できるとする。長い間、少年サッカーチームの監督をしている。そこで、気づいたことだが、全国レベルに達するには、それ相応の全国レベルを維持するとの伝統が必要だという。憧れの先輩が後輩に指導していく伝統が必要だということだ。
 そうした伝統をつくるためには、「急激」ではなく「着実な」上達が必要で、一歩一歩伸びていくことが重要であると語る。そのためには一人ひとりが意識改革を行い、数字を上げることによって、人間力向上の成長につながるのが大切としている。
 営業では「お客さまとコミュニケーションを図った上、納得した商品を販売してほしい」と訴えている。
 大都市を抱える大規模地区連絡会である。同じ方向を向くためには約800人いる全社員との対話を行い、社員一人ひとりが抱えている悩みを解決することが鍵を握ると取り組んでいる。
 期間雇用社員については、全員を集めて3日間、社員対話を行ったところだ。これが全員、同じ方向を向くために必要であるとし、1月には正社員を対象に、全員対話を毎年行っている。
 堺旭ケ丘郵便局の高木美江さん(期間雇用社員)は全員対話の後、「良い郵便局をつくるため、自ら進んで掃除や整理整頓をしながら、笑顔であいさつすることが一番大切。これを継続することで、働いている人と一緒になって、良い郵便局、また来たいと思ってもらえる郵便局を創ることができる」と感想を語っている。
 平成23年以降、毎年、全体的に着実に伸びてはきている。現在、営業では、南埜統括局長はまだまだ伸びるとみている。社員一人ひとりの力はこんなものではない、伸びしろがあるし、余力が十分にあるとしている。
 特に目立つのは局長の意識であり、契約社員の意識の高さである。例えば、保険営業では昨年度、局長販売実績は約1000万円を超え、契約社員も約950万円と顕著な成績を上げていることである。社員も窓口最高優績者が管内56人中、堺地区は7人が誕生するなど、まさに全員が一丸となって全国レベルへと飛躍しつつある。
 本年度4月には南埜統括局長は「『挨拶と掃除』、当たり前のことを誇りを持ってちゃんとやろう」と指摘した。「本年度においても最先端の郵便局で働く社員の苦労は並大抵のものではないと思う。だからこそ、昨年度の笑う郵便局には福来るの笑いそのままで、誰もが出来る当たり前のことをちゃんとやろうよ」とした。
 ただし、それは「お客さまの予想を上回る挨拶、お客さまの予想を上回る掃除。郵便局で働いていることに誇りを持って自ら笑いながらやると楽しくなると思う。営業成績などの良し悪しにかかわらず全員ができること、全員がやれること。きっと、みんなの心に響くと思う」と全社員に呼びかけた。
 全員の力が大きなうねりとなって、ゆっくりと盛り上がり更に飛躍することが期待される。


  全員が同じ方向を
■総務担当―尾形晋一副統括局長(堺向陵東)
▽日本一の郵便局、日本一の連絡会をつくるとのテーマに社員一丸となって取り組んでいる。目指すのではなく日本一をつくるのである。大規模な連絡会だけに、社員が一丸となって同じ方向を向くことが大事だ。仕事だけで向かうのはしんどいから、大運動会、元気が出るつどいなどの施策で楽しんでいる。
▽局長が全員、何らかの役を持って、参加しないといけない状況にしている▽PTは法人、やりきり約束額PT、運動会PT、人事PT、CSPT、5SPT、勤務時間管理PTなどたくさんあるのが特徴で、活性化の原動力となっている。

   目立つ法人
   PTの活躍
■郵便・物販・広告ビジネス担当―田畑紀已治副統括局長(泉北宮山台)
▽求められた8商品の目標・指標を全達成できた。8冠V2を目指す▽かもめ~るは7年連続達成で管内第2位、120局全局全完である▽年賀はがきは6年連続達成で管内5位。全局全完である。
▽営業収入(窓口)は3月31日に達成。営業収入(一体営業)は10月30日に達成、ゆうパック(別後納)は12月27日達成、ゆうパック(一体営業)は9月30日に早期達成。注目されるのは一体営業の9月30日早期達成である。これは法人PTの成果である。物販は近畿管内トップで目標を達成した。広告ビジネスは近畿管内トップの実績。
▽8商品達成のために効果を上げたのは①推進管理の徹底―毎日報告と1日当たりの必要額の明確化②フィードバックの徹底③新商品・新シェアの開発である▽フィードバックは局別にランク付けをして、Aランクになるように訴えた。
▽物販では毎日1個以上は販売しようと呼びかけた。新商品・新シェアの開発は法人PTの活躍が目立っている▽年賀はがきでは臨時出張所が効果を上げた。約80か所を超える出張所を開設。約150万枚を販売している。
▽百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録PR年賀は、堺市の区役所のロビーで販売、3万枚を即日完売した▽平成19年度より堺市が開催している美術部の全国大会(アートの甲子園)に昨年度、全国中学校約1600校が出展、約4000点が応募されている。全国約1万1000校の中学校へ出展案内にかもめを使うことに決定。約9400枚をゲット予定。
▽フェニーチェ堺(旧市民会館)のオープンに向けて、近隣住民へのご理解かもめタウンを提案し、5000枚ゲット予定▽堺商工会議所が認定した堺ブランド「堺技衆」の事業所へ、商工会議所自らが「堺技衆ロゴ」を使用した「暑中見舞いかもめ」を使用するよう提案し、約1000枚の申し込みがあった。
▽サカイ引越センターとのつながりができた。3月末で約1000万円の物販の収入。暑中見舞いのかもめ約3000枚をゲット▽約800人の社員の名刺の有効活用。名刺に「私から年賀はがきを買ってください」「私からかもめ~るを買ってください」のハンコを押している。
▽「法人営業PT」は、昨年、副部会長と各部会から一人の17人がメンバーだった。5年前から活動している。約8000社の会社にどんな郵便を利用しているかなどのアンケートを行った。約7割近く返ってきた。これを基に郵便から他の事業へも広げており、着々と成果を挙げている。一体営業が顕著な成果を挙げたのはこのPTが原動力となっている。

  集中満期の一点集中
■ゆうちょ担当―玉井義也副統括局長(泉北御池台)
▽集中満期の一点に集中して、大きな成果を挙げた。再預入率に力を入れた▽再預入率は最終的には80.18%と、80%を超えた。この結果、期中お得意様化を除く投資信託等の商品は目標を突破した。
▽再預入率を上げるために取り組んだのは①「せめて80%以上はやってんか」、再預入率80%以上の割合が多い上位3部会にインセンティブ、80%以上を目指すのは当たり前と競争意識を煽った②上乗せファックスによって、上乗せ再預入を重点的に行った③ゆうちょ好取組ニュースで、好取組事例を発信し、成功例を知ることでスキルアップにつながった▽単月再預入率80%未満局は挽回策として、営業時間終了後に架電・訪問を行った。
▽架電NIGHT回避しようを合言葉に、全体の底上げを図った▽各局の担当顧客ベースの満期状況が確認できる「集満管理くん」で推進管理をしたことが効果を上げた。
▽投資信託は基盤ポイントに力を入れ、口座をたくさん開設してもらい、裾野を広げた▽堺の目標額は管内3番目と大きく、それだけに一点集中で取り組んだことが成果を挙げた。全社員に感謝したい。

  局長、契約社員の活躍
■保険担当―伊左治達也副統括局長(堺東駅前)
▽昨年は窓口、単マネを含めて104.58%。管内第4位の成績。窓口局は管内第8位。単マネ局が第4位と、単マネ局の躍進が目立っている。都市部では唯一のかんぽ目標達成となった。
▽効果を上げた取組としては、ライフプラン相談会の成果が顕著。2月17日、2月24日、2月3日の延べ3日間でかんぽ約390万円。がん保険約54万円を挙げた。成功の要因は単マネ局、部会が連携を図り、行動したこと、副部会長を中心に役割機能を発揮したことが大きかった。
▽月別に支社で行われた全局1件の販売インセンティブを9回、受賞した。全局が月1件販売に取り組んだ成果である。
▽営業実績向上の施策で特に目立ったのが局長販売実績額(約1074万円)と契約社員の販売実績額(約950万円)である。
▽効果を上げた研修では優績者養成研修、採用1年目、2年目、3年目の研修を年間各4回。採用年度別社員研修(採用4年~10年目)は年間2回、志願制研修、ホップ・ステップ・ジャンプ研修は年間3回(低販売実績社員を対象にした研修を毎回約100人に対して)行った。契約社員研修の基礎コース、応用コースは年間各3回行った。研修を幅広く行っているのが特徴で、着々と成果を挙げている▽本年度、力を入れている施策は社員育成研修、早期1件販売、ライフプラン相談会である。
〈認定された近畿管内の最高優績者(窓口社員)は56人、そのうち堺地区連絡会の最高優績者は次の7人で最も多い人数を誇る〉
▽松下弘樹主任(堺中局)▽惣崎由紀子さん(浜寺局)▽早川威一郎課長代理(堺金岡局)▽高橋和也主任(泉大津局)▽中尾充さん(堺永代局)▽檜山由美さん(忠岡局)▽松田一矢課長代理(美原局)


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