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第6947号

【主な記事】

青木全特会長 広島県を視察
西日本豪雨 義援金、支援物資を届ける

道路も駐車場も土砂に埋まった小屋浦郵便局(=広島県安芸郡坂町・7月28日)㊤、広島県芸南地区会の松井会長に義援金を手渡す青木会長㊨(海田中店郵便局)㊦


 全国郵便局長会の青木進会長は7月28日、西日本豪雨で被災した広島県の郵便局を視察し義援金を届けた。西日本豪雨は7月6日から8日にかけて広範囲にわたり大雨をもたらした。西日本を中心に多くの地域で河川の氾濫や決壊、土砂災害が発生し、220人を超す死者を出した。郵便局も岐阜、島根、岡山、広島、山口、愛媛、高知、福岡県の45局(簡易局を含む)が被災した。現在でも28局(8月3日現在)が業務を休止している。

 青木会長の視察には末武晃理事(中国地方会長)、三神一朗防災プロジェクトチーム座長(関東地方会副会長)、中国地方会の藤原伸一専務理事が同行した。
 広島県芸南地区会の松井知己会長の海田中店郵便局(安芸郡海田町)、田岡稔局長の小屋浦郵便局(安芸郡坂町)を視察した。
 芸南地区会では同日、時点で8局が営業を休止し、1局が郵便窓口のみの営業となっている。まず、海田中店局に入り、松井局長に義援金を手渡すとともに被害状況を聞いた。海田中店局も局舎の寸前まで水が押し寄せた。
 被災した郵便局には「局長も交代でボランティアに駆けつけているが、猛暑で作業はなかなかはかどらない」という。青木会長は「全特としても全力で対応する。必要な物資があれば遠慮なく申し出て欲しい」と伝えた。
 被害が大きかった小屋浦局へ向かう。JR呉線も不通、広島から呉に続く国道31号線も土砂崩れの跡が痛ましい。小屋浦地区は老朽化した砂防ダムが決壊、10人以上が犠牲となった。砂防ダムがあったのは地区を流れる天地川の上流。大量の土砂と濁流で決壊し、高さ約11メートル、幅約50メートルの砂防ダムがほぼ無くなった。
 地区には土石流が押し寄せ、郵便局の前の道は大量の土砂で埋まっている。郵便局の前に停めていた車も半分が土砂の中だ。郵便局の中へも泥流が流れ込み、ATMをはじめ機械類も水に浸かった。
 局内には押し寄せた水の跡がくっきりとついていた。また、お客さまルームからは50センチ以上も積もった外の土砂が見える。
 芸南地区会の立田敏明副会長(鮴崎)、進藤雅彦副会長(安宿)も駆けつけ、田岡局長らは局内の清掃に汗を流していたが、「まずは道路の土砂を取り除いてもらわないと車も通れない。機械を入れ替えて再開するまでには時間がかかる」と話す。
 青木会長らは支援物資も届け、局内を視察した。土砂を取り除き、泥水を流している田岡局長らを激励した。


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