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第6933・6934合併号

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第85回郵政記念日中央式典
永年功労 1万1234人


 第85回郵政記念日中央式典が4月20日、東京都千代田区の帝国ホテルで行われた。中央式典では、優秀な成績で30年以上勤務した役員や社員371人に永年勤続功労表彰が授与された。全国の支社でも記念式典が行われ、全国で1万1234人(30年が5598人、20年が5636人)が表彰された。中央式典には受賞者や長年支えてきた家族、関係者らが多数出席した。

 郵政記念日は、1871年4月20日(旧暦3月1日)に新式郵便業務が東京・大阪間で開始されたことを記念して1934年に逓信記念日として定められた。「通信事業特別会計制度」が制定され、同年に第1回の記念式典が行われた。その後2001年に郵政記念日となった。
 日本郵政の長門正貢社長は「昨今の経済の動きをみると、超低金利やeコマース、AIの投入や地方創生など劇的な変化の中にある。ゆうパックは市場の2割に迫り生活に欠かせないインフラとなりつつあり、投資信託はゆうちょ銀行の一大商品となり、社員のチャレンジと努力の証しである。かんぽ生命は新商品を発売しお客さまから好評をいただいている」と強調。
 「今後もトータル生活サポート企業として全国津々浦々にユニバーサルサービスを提供し、引き続きチームJP一丸となってお客さまにご愛顧をいただき、社員が意欲的に働くことができる会社として、継続的に挑戦し発展できるように取り組んでいく」とあいさつした。
 来賓の野田聖子総務大臣は「昨年は郵政民営化10年の節目を迎え、郵便局ネットワークは住民に欠かせない生活インフラとなっている。地域に根差し地域に寄り添った安心安全の拠点として、ますます郵便局の役割が重要になっている。ユニバーサルサービスは将来にわたり維持していく必要がある。郵便局ネットワークは国民の共有財産である」と述べた。
 衆議院の古屋範子総務委員長は「全国で公平に提供される郵便局ネットワークを生かしたユニバーサルサービスは必要不可欠となっている。これからも2万4000の郵便局が、地域や社会に根差した社会の発展や地域活性化の一翼を担っていくことを願っている」とあいさつした。
 参議院の竹谷とし子総務委員長は「郵便局でもみまもりサービスや買い物サービスなどを行いつつ、これからは国民が望むサービスや働きやすい職場を作ることで、深刻化する人手不足や低金利の中でも成長や充実につながるように尽力していきたい」と述べた。
 郵政民営化員会の岩田一政委員長は「現在、郵政民営化の進捗状況について、総合的な検証に関する意見の取りまとめが最終局面を迎えている。郵政事業を取り巻く環境を豊かにするために三事業一体でこれからも一層の発展を目指していく」と語った。
 日本商工会議所の三村明夫会頭は「地域の発展と中小企業の活性化の共通点から、日本郵政と日本商工会議所との縁を大事に、地方創生の取組みをより実効性のあるものにするため、日本郵政グループとの連携をさらに強化していく」とあいさつした。
 また、郵政民営化委員の清原慶子三鷹市長からのレタックスが披露された。
 日本郵政グループ各社の事業に貢献した5つの団体と3人の個人に各社の社長から感謝状が贈られた。
 日本郵便の横山邦男社長からは、日本郵便が主催する「手紙作文コンクール」「全日本年賀状大賞コンクール」の中央審査会の座長である冨安敬二さん、今年で33回となるエッセイコンテスト「小さな親切はがきキャンペーン」を毎年実施し手紙文化の普及に多大な貢献をした公益社団法人「小さな親切」運動委員会はじめ、小中学校や公共施設で絵手紙教室を開催してきた「絵手紙発祥の地―狛江」実行委員会、「宝塚歌劇2016年特製フレーム切手」の発売などで事業のPRに多大な貢献をした阪急電鉄(宝塚歌劇団)、「お年玉くじ抽選会」や「かもめ~る販売開始セレモニー」に所属タレントが出席した吉本興業に贈られた。
 ゆうちょ銀行の池田憲人社長からは、VISAプリペイドカードmijicaの発行でのビジネスパートナーであるクレディセゾンに、かんぽ生命保険の植平光彦社長からは多年にわたり査定審査会議長を務めた奥宮京子さん、50年以上ラジオ体操の普及推進に多大な貢献をした北海道地方ラジオ体操連盟の高崎正勝理事長にそれぞれ感謝状が手渡された。
 中央式典で30年の永年勤続表彰を受賞したのはグループ合わせて371人(日本郵政28人、日本郵便268人、ゆうちょ銀行51人、かんぽ生命24人)、各社の社長から代表者に表彰状が渡された。
 日本郵政はかんぽの宿奈良の髙間靖総支配人、日本郵便は熊本西原局の宮下民也局長、ゆうちょ銀行は淀川店の森誠店長、かんぽ生命保険は営業企画部の柳沢憲一担当部長が代表となった。
 最後にかんぽ生命鳥取支店の岩野亨支店長が受賞者を代表して「入社以来これまでのかんぽ生命人生は30年間とも人に恵まれて過ごせた。今まで支えてもらった家族や上司、先輩、同僚や後輩、部下には本当に感謝している。昨年で郵政民営化から10年が経ったが、組織として創業147年の歴史がある。これまで築き上げてきた信頼と安心を礎にお客様のより良い生活を支えるトータル生活サポート企業として社会が求める多様なニーズやきめ細かいサポートをしていきたい。今後は時代のニーズに応えるチームJPの一員として邁進していく」と答辞を述べた。


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