「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6916・6917合併号

【主な記事】

“エリ単一丸”で全国トップへまい進
鹿児島県西部連絡会
冨永伸博統括局長
羽島郵便局長

 富永伸博局長が統括局長に就任したのは平成23年、副統括局長のときに工夫を凝らした多くの施策が現在、実を結んでいる。その一つ、ブーメランパックと呼び、窓口にゆうパックを差し出してもらうと、再び来ていただけるような仕掛けで、ゆうパックのPR、普及に力を入れた。ポイントカードを作成して記念品を贈るなど窓口ゆうパックを徐々に増やしてきた。過疎地では窓口へ誘致するための有効な施策で、ゆうパックの着実な増加によって、ゆうちょ、保険、物販増にも確実に結び付いている。本年度、総合営業では全国トップへとまい進している。

 昭和63年に冨永局長は羽島郵便局長になり、統括局長に就任したのが平成23年。地域に対して何をして貢献していくのか、「地域貢献を貫くことが郵便局の発展につながり、地域と郵便局は運命共同体」と社員には呼びかけてきた。
 営業では人口が減少している地域で、どうすれば成績を上げることができるのかと考え、地域の皆さんとの交流を深めていくことでしか郵便局の経営はできないとして、社員には地域に貢献すること、地域のために自分はどういう役割を果たすのかと訴えてきた。
 民営・分社化以降、他企業の競争などによって過疎地の郵便局は生きていけるのだろうかという不安が大きかった。実際に社員と共に走り、社員が一生懸命に頑張ってくれたおかげで、ある程度の好成績を収めることができた。総合営業ではC、Dグループの中で、全国トップの頂点を幾度か経験し、毎年、全国トップクラスを維持している。
 本年度の営業スローガンは、“先手でやりきるプロセス管理、気魄で実行!~エリ単一丸、窓口機能UP~”である。
 先手の例としては、年賀はがき販売でも事業所へのアタックを4月から事前で行ってきており、これが功を奏して現在、推進では管内トップを走っている。プロセス管理ではゆうちょの年金口座の獲得が顕著。毎日、全社員がコツコツと年金のサイクルシートに取り組んでいる。その結果、昨年は全国3位の成果を上げた。保険については活動量UPカレンダーによって、毎日、仕事の一つひとつを記録して、確実に実績向上を図っている。

 日々の“牛歩”を重ね
 こうした日々の取組みに対して、いみじくも“牛歩”と冨永統括局長は話す。長年の社員の牛歩がもたらした成果が、総合営業では全国のトップクラスの位置を確保しているのだ。まさに偉業と言えよう。
 連絡会独自の顕著な効果を上げた施策を2点挙げると、1点はゆうパックの取組みで、それも企業向けではなく、個人が窓口に持って来るゆうパック増である。これをブーメランパックと称して、PRや普及を図り、ゆうパック増を行ってきた。窓口ゆうパック増によって、ゆうちょ、保険、物販などの営業増にも貢献してきた。人口の少ない地域で来局者を増やす有効な施策として注目されよう。
 もう1点は郵便・物販では、販売する各商品をポイント制にして、しっかりと頑張っている社員に対して表彰を行い、褒めていることである。こうした頑張っている社員に光を当てたことが、他の社員のモチベーションも高めた。
 また、統括局長が全ての基盤と強調している10年間にわたる社員研修は、「社員に気付いてもらうための、気付きを与える研修」と高田政雄副統括局長は指摘する。本年度、エリ単一丸で窓口機能UPを図り、強力な冨永統括局長のリーダーシップの下、昨年度以上の実績を上げ、総合営業では全国トップへとまい進している。

  地域と交流を深める
■総務担当―高田政雄副統括局長(高田)
▽2人局が多く、郵便局の抱えている仕事が多い。それを一つひとつ、クリアさせていくのが総務の仕事▽全社員が真剣に取り組んでいるから、数字が上がってきたのだと思う▽人口が減少している地域で営業数字を上げるため、統括局長の強いリーダーシップの下、地域との交流を深める施策を講じてきたことが、成功した大きな要因▽全ての基盤として社員研修によって、10年間にわたって社員のスキル向上を図ってきたことも大きい。

  頑張る社員に光を
■郵便・物販担当―大迫雅彦副統括局長(南薩大川)
▽昨年、郵便は全国2位、物販は全国トップの成績だった。本年度は郵便・物販ともに、全国トップを確保することにしている▽郵便営業は効果的な取組みを具体的に指導しているのが成果につながった▽各販売商品別にポイント制を設けて、頑張っている社員に光を当てて、褒めてインセンティブを贈っている。これが全社員のモチベーションアップに結び付いた。
▽物販はカタログ商品にして、地域の特産品を都市部等へ発送している。これまで安納芋、さつまあげ、冷やし中華、ふるさと小包、さつまいも、鹿児島せごどんラーメン、喜界島の黒糖菓子セットなどを販売し、好調な売れ行きだった▽社員には苦手な商品の売り方を指導して、チャンスを与えている。
▽年賀はがき販売は事前準備によって、11月1日現在60%の推進率で管内トップ、11月末の目標達成を目指している▽ゆうパックは企業向けではなく、窓口に持って来てくれる個人向けの件数を増やすことに力を入れている。ゆうパックをブーメランパックとして、1回窓口に出すともう1回出すようにと名付けた▽ゆうパックのPRや普及に努め、ポイントカードを作成して記念品を贈るなど窓口ゆうパックを徐々に増やしてきた。窓口ゆうパック増によって、ゆうちょ、保険、物販の増加にもつながったと分析している。

  100%は通過点
■ゆうちょ担当―南鶴清人副統括局長(芹ヶ野)
▽年金は58歳~65歳までの8年間のお客さまをターゲットに毎年、獲得に力を入れ、順調に件数を伸ばしている。58歳、59歳の人に対して、60歳で年金を受給するまでの1、2年間でお得意さま化するように取り組んでいる。これが成功して退職金、年金獲得に効果を上げている。連絡会独自の年金サイクルシートを活用して、統一的に作業活動を記録して報告している。予約票を年間で200%、実績は150%以上を目標に取り組んでいる。昨年度、年金口座は153%を上げ、全国第3位だった。本年度は更に年金口座獲得を徹底し、全社員が一人20人のお得意さま化を図る。
▽昨年、定定新規は130%を上げ、全国トップの成績を収めた▽あくまでも100%は通過点であることが合言葉になっている▽ゆうちょが全国トップクラスの高成績を上げた要因は、年金口座の獲得に全局が目標を100%達成したことが大きい。58、59歳から1、2年間でお得意さま化を図り、「あんたがいつも来てくれるから、ボーナス、退職金を少しでも郵便局に預ける」とするお客さまが多い。
▽集中満期は「100%が基準」として、再預入率では最低80%以上に取り組んでいる。これまで6部会の全部会が毎月、連続で80%以上の推進を上げ、連勝記録を続けていたが、前回、惜しくも連勝記録が消えた▽基本動作にコツコツと徹底して取り組み、「決めたことは必ず、やる。言い訳はしない、実績が答え!」をスローガンに本年度、全国トップへまい進している。

  活動量アップを
■保険担当―田中渉副統括局長(十町)
▽昨年度は成績が厳しく、目標達成は3月28日だった。保障話法の転換ができなかったため▽今年は声かけを増やして活動量アップのカレンダーを作って全員に配布した。窓口社員は毎日3件以上の声かけを行い、DM、架電、アポ件数などをカレンダーに記録した。こうした毎日のプロセス管理によってしっかりと身に付けていくことが鍵を握るとしている。
▽効果を上げた取組みでは、平成22年から行っているカウンター研修。単マネの社員を含めてA、B、Cのクラス別の研修。Aは昨年実績が40万円以上、Bは20~40万円、Cは10万円~20万円を対象に、意欲のある社員を選抜して、AとBが各8人、Cが12人を定員に実施している。渉外局では24人を対象に毎月、渉外営業会議を開催している。
▽カウンターの社員はそれぞれライバルがいるので、切磋琢磨しながら取り組んでいる。本年度の推進は厳しい。法人コラボに力を入れて目標達成を目指す▽カウンター社員の11月20日現在の個人実績で注目されているのは、3年目の新人で、串木野局の飯村咲子さんが対前年度比537.85%を上げ、顕著な伸びが目立っている。
▽ライフプラン相談会は各部会が毎月2回以上の取組みで効果を上げている▽これからは全局週2人以上の「来局誘致」の確保。「新規契約件数」を意識して取り組む。「新特約」に関する勉強会及びロープレの実施を行う。渉外局は「特則対象契約」を12月までにすべて訪問する。ライフプラン相談会は事前準備の徹底によって成果を上げる、がん保険は12月末の目標突破を目指している。

  提携金融の実績向上
■連携担当―筒江剛副統括局長(伊集院)
▽統括局長の強いリーダーシップによって、連携担当の役割が明確になった▽提携金融のがん保険、自動車保険、変額年金保険、投資信託を担当する▽投資信託は、全社員を対象とした研修を行った結果、単マネ局の取扱局では紹介制度を活用して、順調に実績を伸ばしている。

  プロセス管理を徹底
■渉外担当―兼光英也渉外担当サポート局長(知覧)
▽渉外社員はいかに行動を管理していくかが大切で、保険の活動量アップカレンダーに1日の活動量を記録して、プロセス管理をしっかりすることが鍵を握るとしている。毎日、面談できるお客さまを4人作り、1日3軒の飛び込み訪問をするように呼びかけている。

【2016年度】(連絡会のみの表彰歴)
◎本社営業表彰―団体総合表彰―地区連絡会Dグループ3位
▽本社営業表彰―団体個別表彰・郵便―Cグループで2位
▽本社営業表彰―団体個別表彰・物販―Dグループでトップ
▽本社表彰―団体個別表彰・貯金―Dグループで2位
【2017年度】
▽本社営業表彰―団体個別表彰・物販―Dグループでトップ
▽本社営業表彰―団体個別表彰・郵便―Cグループで2位


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