「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6909号

【主な記事】

ゆうパック増収は管内トップクラス
浜松西郵便局(東海)
大竹 出局長

 浜松西郵便局は静岡西ブロックの幹事局である。大竹出局長は昨年に就任し、物流を増やし、特にゆうパックではトップクラスの増収によって、郵便物流部門の社長表彰に輝いた。顕著なことは全員でいろいろな企画を立て、全員で増収を図っている点である。短期間で営業方針が全員に浸透し、営業にまい進するようになったことが極めて注目される。

 大竹局長は昨年4月に就任したが、職場は埃っぽい印象を受けた。社員は素直な感じで、強調したのはあいさつと4S。これによって、雰囲気を変え、活気のある職場を目指すことにした。仕事を進めるため数字は見える化によって、共有化を図った。幹事局で、静岡西ブロックの社員にもあいさつと4Sを呼びかけた。この2点が社員に浸透し、成果に結び付いている。
 あいさつをすることで「お客さまとの距離を縮め、実績を上げていく。特に郵便サービスでは、もっと身近に感じてもらうことが大事。郵便はお客さまから“ありがとう”と言われる仕事だという。あいさつが成果につながっている。
 集配営業部の新人社員の勝間薫さんと山口真澄さんに聞くと、あいさつすることで「お客さまの方から話しかけてくれた。配達地域には優しい人が多い」と郵便配達の素晴らしさを味わっているようだ。また、集配営業部(期間雇用社員)の山田浩也さんは「普段からあいさつを徹底し、それもお名前を呼んであいさつなどをして、実績を大きく伸ばし、顕著な成果につながった」と語る。あいさつが効果的だったのかを物語る。
 営業ではほとんどが静岡西ブロックとしての取り組みとなり、同局には静岡西部営業統括本部がある。当初からブロックの躍進に向けて方針を打ち出した。
▽機能重視のマネジメントについて、目的は業績向上で競合他社に打ち勝ち、お客さまに選択してもらおう。
▽郵便・物流の課題では、利益率の向上(増収と生産性向上)に向け、自局ができることをやろう。加えてロジ(ロジとは郵便物として差し出される前の商品加工、包装や袋詰めにすること)、営業面ではお客さまとのつながりを重視、品質向上が同ブロックの課題。
▽ブロックは一致団結、各局はライバルであるとともに仲間である。お互いのウイークポイントをカバーし、全体の底上げを図り、そして「打ち込め魂、心に響け」の精神を訴えた。
 ゆうパックの引き受け個数は年間で718万個と東海管内でもトップクラス。大口引き受けの会社があることが大きく、1社で600万個に迫る勢いである。昨年度、ゆうパックが拡大をする中で増収を図り、損益の目標ではトップクラスだったことから、郵便物流部門で本社の社長表彰の栄に輝いた。
 ゆうパックが拡大する中で、大口ゆうパックサポートセンターを設置し、引受個数の拡大に対応している。
 地域はスズキ、ヤマハ、ホンダの発祥の地で、ものづくりの街として知られる。静岡県西部の方言で「とにかくやってみよう」という意味の「やらまいか」という言葉があり、チャレンジ精神を大切にする風土があるという。
 郵便局運営ではウイークリーマネジメントという仕組みをつくり、メリハリのある取り組みを行っている。毎月、担当局の局長と部長によるワーキンググループによって、いろいろな企画が真剣に話し合われ、施策を打ち出している。
 それをベースに、月曜日は安全推進、火曜日は郵便営業、水曜日は生産性向上、木曜日は金融営業、金曜日は業務品質について、担当の部長からメールでメッセージが発出されている。「これを原動力に損益改善とお客さま拡大を図っている」と大竹局長は分析している。
 特にゆうパックは昨年度よりも更に増収を図ろうと取り組んでいる。今、みかん・柿・柑橘類のゆうパック持ち込みキャンペーンを行っている。特設会場では、みかんの繁忙期(11月中旬~12月末)には、みかんの引き受けを無休で行っており、周辺や近隣のお客さまがみかんを持ってくる。
 静岡西部営業統括本部の須山健副本部長は「みかんの出来栄えなどの生の声を聞くのが楽しみで、みかんを送るならゆうパックと認知してもらうために頑張る」と土・日も詰めている。大竹局長は「サラリーマン的な農家が多く土・日の引き受けが多いのが特徴で、利用が多い」と更なる増収に大きな期待を寄せている。

  名前を呼んで
  あいさつが秘訣
【第一・第二集配営業部】
〈高実績を挙げた期間雇用社員の山田浩也さんの秘訣〉
▽今年の年賀販売では配達地域を中心に約1万枚販売した。販売のコツは普段から仲良くしていること、名前を呼んで親しくあいさつをするように心がけて、「おかえりなさい」「行ってらっしゃい」と家族のように接するようにしている。もちろん、郵便物を濡らしたり、誤配はしないようにしている。
▽かもめ~るは目標が500枚だったが2500枚販売した。新しくできた店舗や学習塾など、かもめタウンを紹介した。学習塾では先生の顔写真を入れることなどをアドバイスしたことが販売増につながった。

  お客さまから親しく声がかかる
〈新人社員の勝間薫さんと山口真澄さんの感想〉
▽かなりの人数の人がいて、素早く仕事をこなしていたのに驚いた。知らないことが多く、郵便のことをもっと知りたいと思っている▽地域のお客さまは優しい。あいさつするとお客さまの方から話しかけてくれるので驚いた。楽しい職場で早く指導する側になりたい。
▽最初、一人ひとりが仕事に専念しており、、新人には無関心なのかなと思っていた。結構、声をかけてくれたり、アドバイスをしてくれたり、温かい職場と思っている。
【郵便部】
〈効果を上げた年末年始の業務運行について―市川仁和部長、椙山猛総括課長〉
▽年末年始の業務運行では年賀が各局から上がってくる、それを大事に取り扱い、各局へ間違わないように発送することが大事▽郵便物の量やタイムリーな注意事項を浜松西局情報として配信して情報の共有化を図っている▽夕方から朝方の3時頃までに郵便物が到着する。43エリア11局2パス作業を行っている。

  無休のみかん引受所を設置
【静岡西部営業統括本部】
〈成果を上げた秘訣等について―山田健人本部長、須山健副本部長、曾我竜也チーフマネージャー〉
▽みかんゆうパックは昨年度15万5000個と伸びて、16万個を目指している▽エリアの局長と生産農家を一緒に回り成果を上げた▽みかんと言えばゆうパックになるようにPRに力を入れたい▽浜松みかんは地元の特産品であり、全国に届けたい。
▽兼業農家が多く、土・日に発送するところが多いので、みかん繁忙期(11月中旬~12月末)は特設のみかん引受所で、無休で行っている。周辺、近隣のお客さまがみかんを持ってくる。引き受け所でお客さまの生の声やその年の出来栄えを聞くのが楽しみで、みかん発送の大変さを感じている。

  大口事業所のフォロー体制が有効
【ゆうパック部】
〈多くのゆうパックをどうように取り扱っているのか―池田靖部長〉
▽お米頒布会発送のロジ作業をしており、丁寧に一つひとつしっかりとやることが大切▽小包区分機を使って、小荷物を分け、慎重に配送している。
◎効果を上げた郵便営業、生産性向上の取り組み
○大口事業所のフォロー体制(大口サポートセンターの設置)―同局のゆうパック部ではスクロール360、ティーライフ等のゆうパックの大口引き受けを行っている。ちなみにスクロール360(発送代行)は昨年度の引き受けは約519万個で、更に荷物の増加が想定されている。円滑なオペレーションの維持及び大口事業所との関係を更に強固にするため設置された.
○やらまいか(とにかくやってみよう)ボードの取り組み=当日の物数、作業のボード化、社員の出発の目安時間、帰局時間が見える化で分かるようにしたもの。
○ロジの新規事業が拡大=郵便局ロジの取り組み。「スズキロジ」「お米ロジ」「浜松シティマラソンロジ」。浜松シティマラソンロジでは、スタートラインとゴールラインが別となっている。そのため、スタートラインに立つ人の持ち物や着替えなどもゴールラインまで送る便が必要になる。こうしたロジ作業も新規事業にしている。
○DMP(ドリームメッセンジャープログラム=マイカスタマーの拡大)。営業関係でDMを送り、お客さまとの連携強化。法人約600社及びマイカスタマー3700人向けに行っている。春夏秋冬の4回のペース。
○直虎応援コーナー=大河ドラマの舞台として浜松市内全局に設置している。かわいい直虎スタンプが人気。
○私のオンリーワン年賀状展=自慢の年賀状の展示作品を大募集している。年賀状を書いてもらう文化を広めようと11月末まで募集し、12月から作品を展示する予定。
○盛り上げ施策として昨年度から、ご当地ポスト写真家の鎌田良隆さん、丸型ポスト写真家の庄司巧さんの協力を得て写真展を開催。11月は静岡県のご当地ポスト写真展を開催。
○みかんゆうパックの取組み=昨年度、「浜松みかんゆうパック」は目標14万5000個に対して、実績15万5804個(推進率107.4%)で、対前年1万8455個増となった。持ち込み誘導キャンペーンで、個人顧客が対前年比214%を超える実績を挙げた。また、次郎柿もある。昨年度実績は2465個だった。


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