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第6899号

【主な記事】

郵便窓口マイスター
発表大会で金賞を受賞
大阪府・泉佐野部会


 第3回郵便窓口マイスター全国大会が9月16日に開催され、予選を勝ち抜いて13支社から選出されたマイスターによる発表の結果、近畿支社管内代表である大阪府南部地区連絡会(阪本行緒統括局長/岸和田城内)の泉佐野部会(木村泰之部会長/旭生江)が見事金賞を受賞した。
 郵便窓口マイスターは、郵便窓口営業の重要施策である「一体営業」の取り組みを強化するため、窓口社員に対し、奪還営業に関する知識・技能を付与し、「郵便窓口特約マイスター」として、2013年度から育成を始めた。
 また、2016年度からは、機能重視のマネジメントの取り組みにより、部会内のエリアマネジメント局及び単独マネジメント局の郵便窓口は共に連携を図るために、各部会に配置している郵便営業推進リーダーを「コアマイスター」とし、コアマイスターを軸とした郵便窓口の活性化、部会内の取り組み等の浸透・強化を図っている。
 発表大会後1か月が経過したが、金賞、銀賞、銅賞を受賞した部会を訪ね、発表テーマの設定理由、苦労話、今後の取り組みなどをうかがうこととした。
 8月14日、金賞を受賞した泉佐野部会の泉佐野鶴原局を訪ね、巽要輔局長(補助者)と竹之内貴子主任(発表者)に話を聞いた。
 発表テーマは「手紙文化普及から始まる〝年賀はがき・ゆうパック〟獲得までの長い道」で、巽局長は、局長就任早々の12年前、近くの幼稚園と小学校に出向き、手紙文化に興味を持ってもらえるようにと説明し、責任者の賛同を得られ出前授業がスタートした。
 きっかけは、地域や地域の方々に郵便局の役割や使命などを認知してもらいたいと考え、スライドを作って園児や児童に見てもらい、手紙やはがきを出してもらえるようになった。
 同局の実績を見て、部会内でも16局中、5~6局が活動を始め、2012年には近畿地方郵便局長会主催の「地域貢献発表会」で発表を行った。
 その後、手紙文化の普及については、地域の教育委員会でも認知されるようになり、2013年には単独マネジメント局である泉佐野局の部長と連携し、泉佐野市のゆるきゃらである「イヌナキン」の小型日付印を作成することに至った。
 また、泉佐野市と共に作成した「イヌナキン」のポストカードを300枚ぐらいもらい、子どもたちに、「イヌナキン」宛に年賀状を出してもらうように取り組み、ポストカードを使って差出人に返事を送るなど、かなりきめ細かな対応を行い、「良い結果が出るようになった」と語った。
 一方、ゆうパックの引き受け拡大を考えていた巽局長は、2015年には「ふるさと納税」のお礼品に着目した。「牛肉」や「泉州野菜」よりも、全国的に有名な「タオル」に着眼し、市役所と打ち合わせを何回も行い、紆余曲折はあったが、ふるさと納税のお礼品の一括発送契約を獲得した。
 しかし、巽局長は満足せず、本丸はほかにもあると考え、部会が連携してふるさと納税お礼品の産直企業訪問に取り組み、その結果、5社のゆうパック奪還契約を成功させた。
 このほか、「ふるさと納税」お礼品にラインナップに「オリジナル年賀はがき」を提案し2016年には5万4000枚、2017年には17万枚と飛躍的な需要拡大を図り、2018年は何と30万枚の城下町(広告付)年賀の獲得となり、その活用を現在も営業を行っているところである。
 竹之内主任によると、苦労した点や今後について、
①一体営業と聞くと、「局長さんの仕事」的な考えは正直あったが、郵便局の窓口でも取り組めること、また役に立てることがあるのだと改めて感じ、噛みしめながら、チームで取り組んできました。これからもチャレンジしていきたい。
②分からないことばかりでしたが、営業担当や局長さんに聞きながら、1つひとつ解決してきました。
③常にコストとの闘いを行っている局長さんの姿を見ていると、これからも窓口で情報提供できる案件を探しています。
と語った。
 これらの成功の裏には、局長のかなりの苦労や努力があると推測するが、「事業に携わっている者として当たり前のこと」と語る巽局長、社員を含み、人材の育成にも更なる期待をしたい。


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