「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6888号

【主な記事】

ラジオ番組に出演、思いを語る
地域に根ざした日本郵便
多様性を活かし貢献
[四国支社]丸山支社長


【業務内容について】
 3事業のほかに物販や不動産も扱っていて、私どもの一番の特徴でもある、地域の郵便局を通じて皆さまに提供しています。中でも、カタログ物販は地域おこしにもつながるので、非常に力を入れている分野の1つです。幅広い事業分野とともに、地域に根ざしていて多様性があることが日本郵便の特徴です。 
 経営理念の具体化については、「全国津々浦々」「トータル生活サポート企業」という2つの大きなキーワードがあります。皆さんそれぞれニーズが違うので、それらを総合して提供するような企業になりたいと考えて取り組んでいます。
 支社長になり、金融機関が郵便局しかないようなところに数多く伺い、いろいろな人たちの役に立てるよう頑張らなくてはいけないと改めて思っています。
【支社長としてのこだわり】
 一番はやはりコミュニケーションです。フェイストゥーフェイスでできるだけコミュニケーションを図ることにこだわっています。今はメールやLINEなど情報通信技術が発達していますが、直接相手の顔を見て話すことに勝るものは無いと思います。
【理念や支社長としての思いを伝える術は】
 自分が思ったことをしつこく何回も言っていくことです。昔は上司に同じことを二度言わすなとよく言われました。私もそうしていました。しかし、1回や2回言ったところで相手には伝わらないのだから、繰り返し言い続けることが大事ということを経営者の本で読むなどして、それからは理解してもらえるまで何度でも言うように心がけています。
 さらに、仕事の上ではやりっ放しにせず、チャレンジをしてその評価・反省をして次に向かう、PDCAサイクルということを言っています。加えて、資料の簡素化ということで、資料は枚数が多ければ良いというものではなく、要点を1枚に簡潔にまとめてもらう、自己満足ではなくて相手に伝わるやり方をするように話をしています。
【トップとして諸問題への対応は】
 郵政省に入省後、起こった物事に対しては、それを自分の都合の良いように考えろということを教わり、実践しているつもりです。物事は見方によってマイナスでもプラスでもあります。自分の都合の良いようにプラスに考え、迷ったらとにかく行動を、という風に考えています。
【日本郵便の最近のトピック】
 9月30日から始まる愛媛国体を盛り上げようと、フレーム切手を作成、県のイメージアップキャラクター〝みきゃん〟とゆうパックのコラボののぼりも作製、加えて6月からは県内の郵便局で社員が週2回程度、みきゃんのロゴ入りの赤いポロシャツを着てお客さまを迎えます。
 3月にまつちかタウン入口にはこぽすを設置して、通販や再配達の荷物を受け取れる体制にしています。
 昨年11月から地元農家とコラボし、東予の丹原局で周辺農家に野菜を持ち込んでもらい、大阪など近郊の市場で販売する取組みを始めました。地域活性化にもなり、私たちも利益を得られます。
 また、日本郵政グループ4社はイクボス企業同盟に加入しました。四国では女性局長・社員も多くいます。郵便局利用者の7~8割は女性で、そのニーズの点からも女性活躍推進に力を入れています。
【はがきの値上げについて】
 郵政事業は法令でユニバーサルサービスを課せられています。ただし、税金の補てんは一切受けず、株式会社として税金を払っています。収益性と公益性という2つの命題を果たしていくべく、経営努力をしていかなくてはなりません。値上げは皆さんに負担をかけて申し訳ありませんが、年賀はがきは引き続き52円のままです。発行枚数は減少傾向ですので、皆さんにますます年賀状を書いてほしいです。
【郵政に入ったきっかけ】
 大きな組織を動かすので、経営面からも面白いと思いました。郵政省は郵政事業をやっていて、当時から全国津々浦々に郵便局を持っていたことに非常に魅力を感じてこの世界に入りました。
 初めは国家公務員、途中3年間は外交官としてスイスの日本大使館に勤務し、日本に戻って郵政公社を経て現在に至っています。スイスでは原子力や科学技術、農業、捕鯨など、日本では未体験の分野にも携わり、勉強になりました。
 スイスから帰国後、国家行政組織に残るか、郵政事業の道に進むか考えて、郵政事業の道を選びました。これは仕事上のターニングポイントの1つです。行政的なことよりも、郵便局と接する仕事がしたいという気持ちは今も強いです。
【民営化の流れの中で】
 民営化して10年、新しい血も入り、仕事のやり方や組織・体制も変わって、色々な意味で激動だったと思います。民間の人が入ることで、普段の仕事のやり方や発想、知識もさることながら、国家行政組織や民間の進め方のそれぞれ良い点・悪い点が身近にわかりました。
 また、民営化以上に分社化が非常に大きなテーマでした。一体でやっていたものを分社化しなくてはならず、各地の集配所の統合もせざるを得ませんでした。当時、その担当もしていて全国各地へ説明して回りました。サービスやレベルの維持が大事で、何といっても地域の皆さんあっての郵便局ですし、皆さんの理解を一番に考えて取り組みました。
【趣味や今後やりたいこと】
 昔はハンドボールをやっていました。今はテニスが好きで、四国に来てからもよくやっています。他には野球やサッカーなど、スポーツ観戦も好きです。インドア系では将棋が一番好きです。
 奈良県出身ということもあり、人生とはどんなものか、仏教的なことの研究や勉強をしてみたいとずっと思っています。四国はお遍路や歴史もあって素晴らしい所で、今はすごく良い環境で仕事が出来ています。今後も末永く四国と付き合っていきたいです。


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