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第6869号

【主な記事】

第3期生17人が入校
郵政大学校で総合科研修


 郵政大学校(東京都国立市)で1月23日、日本郵政グループ各社のフロントラインから総合職コース転換試験に合格した17人の「総合科研修第3期生」入校式が行われた。
 総合職社員として活躍するために必要な知識・能力を習得するとともに、グループ一体感・連携意識の醸成に資することを研修の目的としているものであり、企業経営や財務会計、パソコン技術、マーケティング、経営戦略、コミュニケーション、郵政グループの業務知識など、多岐にわたる研修が行われる。
 郵政大学校は1965(昭和40)年に創設。前身となる逓信官吏練習所の時代から幹部候補生を養成してきた長い歴史があるが、郵政民営化で一時中断を余儀なくされた。2011(平成23)年4月に新しい形で再スタートし、本社スタッフ養成研修が実施され80人以上の社員が学んだ。2015年からは総合科研修として第1期生26人、2期生21人が学び、グループ各社で活躍をしている。
 今回の研修は日本郵便14人、ゆうちょ銀行1人、かんぽ生命2人が高倍率の試験を突破してきた。
 入校式では小野寺敦子校長が「各職場での経験を生かしながら、本社で総合職として活躍していくためのグループ一体での研修となる。17人の絆は皆さんにとっても、日本郵政グループにとっても大きな財産となる。大いに学んで議論し、大いに楽しんで、悔いの無い研修にしてほしい」と述べ、郵政大学校の沿革や意義を紹介。
 中庭に設置されている前島密像に言及し「郵便創業を建議した時の前島密は、皆さんとそう違わない30代半ばだった。皆さん一人ひとりが持つ、総合職としてのいろいろな決意をもう一度胸に誓ってほしい。研修を受けられるのも職場の人たちをはじめ、全国の多くの人の支援があったから。そのことも胸に刻み、同じように総合職を目指しながら叶わなかった全国の仲間たちの思いも胸に学んでほしい」と式辞を贈った。
 日本郵政の鈴木康雄上級副社長は、一昨年11月の株式上場以降の株式相場の流れや三事業の現況、今後の見通しなどを話すとともに、研修について「今までにやったことの無いことをやるので、なかなか厳しいと思うが、研修と併せて皆さんでぜひ議論をしてほしい。人間は議論をしていく中で、初めて自分の論理が得られてくる。相手の意見も聞くことができる。全員一緒の時でなくても、2人でも3人でもいいので、何かのテーマについて話をしていくことを続けていってほしい」と呼びかけた。
 そして「十分に勉強して、十分に議論をし、お互いに親しみと理解を深めていってほしい。『あの時の研修は良かったね』とみんなが思えて、先輩からもそう思われるようになってほしい」と期待を寄せた。
 鈴木上級副社長をはじめ、日本郵便の樋口良行常務執行役員、ゆうちょ銀行の牧野洋子執行役ダイバーシティ推進部長、かんぽ生命の奥山勝弘人事部長、郵政大学校の長瀬洋英副校長、余合清治総務部長らグループ各社幹部らが見守る中、研修生一人ひとりの名前が呼ばれて紹介された。
 代表で、日本郵便の浅野藍さん(本社経理・財務部会計センター)が「本社要員として必要なマインド、知識、スキルをしっかりと身に付け、当事者意識を持って一人ひとりが自立し、自ら考え行動する社員になれるよう、精一杯努力する。マイナス金利政策など、日本郵政グループを取り巻く環境は厳しいものがあるが、そのような中で持続的な成長と、中長期的な企業価値向上を目指していくのだと、鈴木上級副社長や小野寺校長から教えていただいた。17人が一丸となり、その一翼を担っていくという強い意志と覚悟を持って研修に臨む」と決意表明した。


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