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第6866号

【主な記事】

全員営業で全種目達成を目指す
富田郵便局(福井県)部会長 利内建一局長
創意工夫で果敢にV3へ

 平成28年も余すところ2週間余りとなり、年賀はがきの引き受けが始まるとともに年末年始の最繁忙期を迎えた師走、V3を目指している北陸支社管内の福井県東部地区連絡会(嶋崎一哉統括局長/春江)の富田郵便局(利内建一局長)を訪ねた。同局がある大野市は福井県東部の内陸、北は石川県白山市、東と南は岐阜県高山市、西は福井市などと接している。総面積は福井県で最も大きく、9割は森林で人口は約3万4600人の城下町。見どころは「越前大野城」「福井県自然保護センター」「九頭竜スキー場」などで、「荒島岳」は日本100名山の一つである。

 JR北陸新幹線の金沢駅で乗り換え、福井駅を経由して九頭竜線の越前大野駅で下車。車で駅前の交差点を左折して国道476号線に入る。さらに新鮮館の交差点を右折して県道26号線に入り、富田大橋を越えて三差路を斜め右方向に進んで約1キロ直進すると左手前方に富田局が見えてくる。
 利内局長は昭和60年4月1日付で福井局に採用となり、その後、郵便局や北陸支社などを経て平成24年4月1日付で下穴馬局長に就任。26年4月1日付で富田局長に異動、3年目を迎えている。27年4月1日から大野部会長を務めている。

5つのキーワード
 利内局長は、局長としての約5年間を振り返り、郵便局を経営していく上で5つのキーワードを大事にしている。
①局の弱点を見極める。強みを伸ばし、弱みを強みに変える(改善する)、そして「なぜ」「なぜ」「なぜ」を繰り返し、局の弱点を追求し、改善策をみんなで考えて共有する。
②人材育成は社員とコミを図ること(詳細は別途)。
③5Sの徹底とスピード&アクション。「4S」とは「整理」「整頓」「清掃」清潔」のことであり、「ムリ、ムダ、ムラ」を排除し、仕事を効率良くするために必要なこと。5つ目は「しつけ」であり、「スピードとアクションの流れが不可欠である」と強調する。
④旬に応じた営業を展開。自分なりに強化すべき商品の年間スケジュールを立て、社員の意見も反映させて営業を展開する。
⑤「4K」を続ける。「行動する」「考える」「感動する」「共有する」を続け、高いモチベーションを保つ。

 強い意志と熱い思い
 局長として2局目だが、厳しい営業環境にもかかわらず、社員を巻き込み「与えられた目標や指標は必ず達成するんだ」という強い意志と熱い思いで営業推進に努めており、富田局としてはV3の達成に向けて、最後の追い込みに取り組んでいる。
 具体的な営業推進に当たっては、連絡会の方針と並行して旬に応じた商品販売に力を入れつつ、バランスの良い推進に心がけている。中でも、保険と物販は9月末までに目標を達成するように取り組み、他の目標もキャンペーンなどと関連付けて早期達成と可能な限りの上積みに努めている。
 例えば定定新規の場合は、日々の目標額を明確にして取り組む一方、達成まであといくら不足しているのか、今週はどのくらいの推進が必要なのか、社員と認識の共有化を図り、実現に取り組んでいる。
 
 情報の共有と
 意識統一
 定例的な朝礼は行わず、業務開始後の手すき時間を利用し、連絡会や部会に関する周知事項を伝えている。その後、全員が営業推進を把握するとともに、意見を出し合って共通認識を保つ一方、その日のやるべきことや営業推進の確認を行うことにしている。このほか、月初めには営業方針や取り組み方法を全員で共有し、一丸となって汗を流すことにしている。
 
 人材育成に力を注ぐ
 「少人数の郵便局は人材育成が重要であり、局長と社員の意思疎通や信頼関係を大事していくことが不可欠である」と力説する利内局長、適時適切な指導を行っている。局長のポリシーである「お客さまファースト」の営業を推進するためには、基礎知識や業務知識はもとより、スキルアップや相応の教養も必要で、来局者は高齢者が多いことから、「おもてなしの心」を持って対応するように指導している。
 このほか、社員を連絡会主催の研修などにも積極的に参加させたり、社員と気軽に話せる環境づくりをするため、折に触れて「仕事のこと」「家庭のこと」「趣味のこと」などについても、コミュニケーションを図ることにしている。

 スノーボードの指導も
 地域に根ざし、地域の郵便局として多くの人から信頼され、親しまれる郵便局づくりに努めている。
 また、JSBA(日本スノーボード協会)A級インストラクターやSAJ(全日本スキー連盟)スノーボード指導員の資格を活かして、週末には地元スキー場で指導員として活動したり、強化練習会や九頭竜カップの企画・運営に携わっている。
 このほか、1~3月は地元の尚徳中学校のスキー・スノーボード教室に講師として指導したり、大野市体育協会の副理事長として、2年後の福井国体や市内体育協会のイベントに参加している。


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