「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6862・6863合併号

【主な記事】

全員が一丸となって高い目標に挑もう
岐阜県東美濃連絡会 春田宣康統括局長
多治見市之倉局長

 春田宣康局長は平成27年に岐阜県東美濃地区連絡会統括局長に就任した。地域貢献では全国をリードしている連絡会で、郵便、ゆうパック、物販では顕著な実績を上げつつある。本年度、社員には目標に「挑む」ことを強調している。一人渉外局が多く目標額が高いところから、貯金、保険ではスキルアップを図り、全員が一丸となって高い目標に「挑み」、推進率では管内上位を果たそうと呼びかけている。

 春田統括局長は平成3年に多治見市之倉局長に就任した。多治見の陶磁器産業をはじめとした地場産業を活性化したいとの強い思いがあった。郵便局の商品を活用し地域を活性化するための地域貢献には、特に力を入れてきた。地域密着によるフレーム切手などは、率先して手がけ実績を上げてきた。
 平成27年に東美濃地区連絡会の統括局長に就任した。営業では郵便、ゆうパック、物販と連動させて取り組み、着実に実績を伸ばしてきたが、貯金、保険ではなかなか厳しい。過疎地と多くの小規模渉外局(一人渉外)を抱えていることが大きい。
 これまで小規模渉外局を再編しないできたのは、将来、見守りサービスなど、渉外社員の機動力を使ったお客さまサービスを展開できることが可能だからとしている。
 貯金、保険では「動いた分、成績が伸びる」として、局数が多いのでみんなで一丸となって力を発揮すれば成績は伸びると考えている。昨年度はみんなで動こうと「動」を訴えた。本年度は動くためには目標を持つことが必要で、目標に向かって挑むことを重視、「挑む」を強調した。
背景には自ら考えて行動する社員を育てたいとの思いがある。営業推進では郵便・物販は管内上位。貯金・保険は厳しい状況だが、収益を安定的に伸ばす体制づくりが定着しつつある。貯金・保険でも管内上位になるように、研修などによってスキルアップを図り、本年度は社員に「自らの目標に挑み、責任を持って推進管理を図る“数字の見える化”の徹底」を呼びかけている。

郵便、ゆうパック、 物販を連動した営業
■郵便・物販―安江良広副統括局長(田瀬)
▽昨年度、郵便・物販の営業では郵便・ゆうパック・物販の目標達成ができた。特にゆうパック、物販では全部会で指標を達成。郵便営業収入は2部会が未達で、あとわずかのところだった。とりわけ、物販は12月中に達成できた。地域貢献や地域密着を最優先して、郵便、ゆうパック、物販の三つを連動させる営業が成功したのが大きい。
▽フレーム切手で切手の買い取りが成功した事例があった。ふるさと納税の返礼品として山之上の梨や柿が選ばれ、大幅に個数を伸ばしたことも好調の要因。いずれも日々のお客さまとの深い関わりがないと獲得できないもので、改めて地域活動の重要性を再認識した。
▽昨年度は新入社員が多かったので、研修に力を入れた。統括局長が率先して士気を高め、営業会議や自主研によってスキルアップした▽特徴的なのは他地区会とのバーターなどで物販に取り組んでいること。美濃の名産として定着している山之上の梨、柿に加え、「黒ニンニク」のように業者と一緒になって新たに特産品を作り上げた例もある。
▽中元、歳暮は一番の稼ぎ時、集中して取り組むが、年間を通してコツコツと推進を遅らせないようにすることが物販のコツと呼びかけている▽本年度、特に力を入れているのは、ふるさと納税ポータルサイト「ふるさとプラス」に自治体を導入させること▽地域の経済振興のために自治体と緊密に連携していくのは、郵便局の経営基盤の強化には不可欠で、スピード感を持って対応していきたい。

商品への思いを 知ってもらう
■櫻戸(さくらと)美由紀さん(瑞浪局)が販売の秘訣を語る
▽11年目。カタログ商品の中からラ・フランス、サクランボ、サンマ、文旦などを販売。効果を上げているのは紙や布を使って作った大きなPOP。ロビーやカウンターには卓上サイズを置いている▽シラスを宣伝するため、めくって楽しいカレンダーのような工夫を凝らした。POPの文章の文字は意識的に小さくした。商品への思いをじっくりと知ってほしいからで、それとともに声をかける時間ができ、会話が弾み楽しくなる。
▽今の時代、ものを安く買える方法は他にいくらでもある。郵便局で買ってもらう一番のメリットは、届いた品が不出来であった場合に、社員に文句を言えること。申し出を受けると生産者と連絡を取り、代替の品の手配などをし、「やっぱり郵便局で買って良かった」と満足してもらえるよう精一杯のことをしている。この安心感が何よりのメリット。
▽「おいしいものを食べると幸せな気分になる。おいしく食べてほしいと作られたものを食べると心が豊かになる」。お客さまにも同じように喜んでほしいと思っている▽「あなたが勧めてくれたから、おいしいものを味わえた」と言ってもらうことが最高の喜びで、意欲につながっている。
▽カタログの中からこれだというものを見つけると、生産元に電話して話を聞く。電話の向こうから作り手の自信や思いが伝わってくる▽サクランボの場合、早朝に収穫して午前中に発送するが、収穫時に雨が降っていると傷みが出る場合がある。お客さまには購入時にその旨を話す。また、生産者には連絡してくれるように話している▽果物などを買ってもらうには、お客さまと販売員、販売員と生産者、双方の信頼感が大切。
▽DMにはチラシと手書きのあいさつ文に加え、紙で作った果物やサンマなどのクラフトを添えている。これも独特なもの。文旦では「文旦を食べたのは子どもの時以来で、今まで見向きもしませんでしたが、これがなんとも言えずおいしい」とのコメント▽サンマはPOPやレシピの紹介文によって視覚的に訴え、効果を上げ一番の売れ筋となった。

リーダー会議で 施策を決める
■貯金―白澤睦副統括局長(西可児駅前)
▽冬と夏のボーナス期はリーダー会議で施策を決め、リーダーの活動によって成績が上がるのが連絡会の特徴▽昨年はリーダーインセンティブ施策としてグループ別に取り組み、上位3位までインセンティブの商品を贈った。目標と局数が同じぐらいをグループ別にして効果を上げた。
▽集中満期の強化策では、満期を担当する社員を決め、責任を持って取り組むことにしている▽本年度12月はたすき掛けリレーに取り組んだ。リーダー会議で決まった施策で、部会内を3~4局に分けて、定定新規0・6%を達成したら、次の局へたすきを回している▽年金自動受け取りの拡大は総貯金純増を増やすために重要な取組み。年金知識を向上させ、年金相談会などを開催できるようにするため、1年間を通して研修会を実施している。対象者は研修に出席したいと申し出た社員全員で、成果が期待されている。

期間雇用社員の 活躍が目立つ
■保険―馬島直樹副統括局長(恵那長島)
▽昨年の課題は①小規模渉外局が多く20局あった。1人渉外局が12局。ここ3、4年は渉外局の目標を達成していないので達成に取り組んだ▽②窓口局の販売力も年間30万円はできる社員を育成したいと思い、期間雇用社員に保険の資格を取らせることにした。この研修に26人が希望して、23人が資格を獲得、戦力化に成功▽③昨年は16人の新人社員が入った。本年度も13人、保険では1年目の社員同士の交流の場を作るのが目的で、年3回ぐらいの研修を行った。
▽この結果、期間雇用社員の実績が上がった。資格を取ると募集手当も出るので、意欲向上につながった。お客さまとの接点が多いのが期間雇用社員、それも実績向上の大きな要因。渉外社員のスキルアップのため、年4回ぐらい研修。一堂に集めての情報交換によって、モチベーションアップにつながった。
▽昨年は推進率で112%と目標達成▽窓口は自主研を盛んに行い、スキルアップに取り組んでいる。本年11月、連絡会の自主研には150人が集まった。保険のスキルに対する関心は高く、東白川局の渡辺淳課長代理の意欲的な自主研への働きかけが功を奏している。

過疎地でも 頑張れば高実績
■東白川局の渡辺淳課長代理が語る保険販売の秘訣
▽経験13年▽過疎地にいるのだから、保険はこれぐらいしかできないと思い込んでいた。同じような過疎地で、とんでもない数字を上げる社員がいて、自分も頑張れば、数字を上げることができるのではないかと取り組んだ。昨年は窓口で100万円を突破した。過疎地でもやればやれるのだとの自信につながった。スキルアップを図りたいと、多くの自主研の開催を企画している。
▽実績を上げるには具体的な目標を持つことが大事▽過疎地には高齢者が多く、死亡に対する不安が大きい。「子どもたちに平等にお金を遺しませんか」と話し、スムーズに成約に結びついた▽過疎地の部会を引っ張る存在になりたい。


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