「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6861号

【主な記事】

全国トップのプライドを持って保険営業
兵庫県・明石郵便局
南本道寛局長

 平成26年4月に就任した明石郵便局の南本道寛局長は5Sの徹底と社員の営業のスキルアップを図ってきた。その結果、27年度の本社CS表彰で社長表彰、お客さま対応向上活動で本社表彰の感動サービス賞に輝いた。保険では26年度に12年ぶりの目標達成を果たしたのに続き、27年度では全国トップの推進率で全国制覇を成し遂げた。本年度は郵便では特に「〒マーク」を背負い誰からも見られていることを意識して業務に当たること、保険では全国トップのプライドを持って数字にこだわるように呼びかけ、更なる実績向上にまい進している。

 南本局長は就任以来、社員一人ひとりの育成に努め、根気よく丁寧に5Sの徹底に取り組んできだ。4Sの徹底には2か月ぐらいかかったという。今、総務部に入ると、全員が立ってあいさつする。
 「総務部はお客さまにとっては玄関に当たる」と石橋和裕総務部長。27年に就任した石橋部長は事業について精通しているベテラン。朝の総務部のミーティングでは社員全員がメモしていた。集配営業社員に対しては「〒マークを背負いユニフォームを着て赤いバイクに乗っている。誰もが注目している。誰からも見られている」と南本局長は強調する。
 26年度は「きれいな局舎でおもてなし!  お客さま第一 明石局」をスローガン」に「一礼運動の際はお客さまの目を見る」と「局周辺の清掃」(きれいな局舎の保持)に取り組んだ。清掃では局全体で取り組んでいる毎週火曜日の4Sデーには、各部および集配営業部各班から一人を代表者として選出し、局周辺や局前道路、植え込みなどの清掃活動を行っている。
 昨年度、お客さま応対向上活動で顕著な取組みをしたとして、本社表彰の感動サービス賞にも輝いた。また、注目されるのは交通事故防止を強力に推進するために、全社員が家族からのメッセージなどのタスキを付けていることである。

  リベンジ年賀で
  販売増へ
 集配営業部の朝のミーティングでは、南本局長は「郵便物量が多いが、この一つひとつが収益につながっている。この物量が減らないように営業によって増やすことが大事で給料にはね返る。年賀販売ではリベンジ年賀として、昨年以上、徹底的に注文を取ってもらいたい」と呼びかけた。
 保険では一昨年度、12年振りの目標達成。昨年度は意識改革した社員がスキルアップして、総合では全国トップとなり全国制覇を成し遂げた。石橋総務部長によると、年度当初から一番を狙おうと取り組んだ。赤道越えが暑い時で、100%達成すると、今度は2番目の赤道越えをしようと200%を狙った。その勢いで171.95%まで推進した。初めて見る高い数字に非常に驚いたという。
 前部長が社員個々のスキルアップが大事だと、研修に力を入れるとともに意識改革を図ったことが功を奏したと分析する。南本局長は「保険では日本一をとった明石保険。数字にこだわれ」と強調している。郵便には〒マークの重みを訴え、営業専担の社員を育成している。
 「郵便、貯金、保険に関わる全ての人がお客さまであり、全ての人から見られていると意識しながら取り組んでいる」と話すのは、第一集配営業部の古庄孝一朗さんで郵便営業専担である。
 本年度は株式上場後の実質初年度であり、損益改善に向けた基本的な取組みを強化している。具体的には営業リソースの育成・強化で、中小口事業所への営業開拓で、情報カードの強化、営業専担者の活躍が顕著である。保険では「守破離プロジェクト」によって更なる実績向上が図られている。下期では、南本局長は年賀販売をベースとした全員一丸の営業を呼びかけている。

  自慢の特産品
  いかなごのくぎ煮
■総務―石橋和裕部長
▽有名な特産物はいかなごのくぎ煮。漁の時期は1か月ほどで、小荷物など物量が約100万個あり、ゆうパック、レターパック、定形外などで差し出されている。2、3月がピークとなる▽全国にも自慢できる特産品であり、今以上に多くの人に利用してもらえるよう局を挙げて取り組んでいく。

  早めの対応で
  かもめ~る早期達成
■郵便・物販―永森淳第一集配営業部長、宮垣芳政郵便部長、第一集配営業部の古庄孝一朗さん
〈永森部長〉
▽昨年、マイナンバー郵便が差し出され、11、12月と配達を行い、その中で社員は責任感を持って取り組んでくれた。近畿管内でも多く、長期間にわたるオペレーションとなった。よくやってくれたと思っている。かつてない多くの書留を配達し、名前の確認、住所の確認と1軒ずつ確認しながら行った。緊張の連続であったと感謝している。
▽かもめ~るは早めのお客さまへのアプローチが効果を上げ、昨年と比べると2週間ほど早めの目標達成となった▽年賀販売も早めのお知らせ活動を行っている。年賀は年々減ってきているので、1枚でも多くの販売するため「声かけをしてもらいたい」と呼びかける。「お客さまが1枚多く年賀を出すことで、相手の方からまた1枚が返ってくる。これを広げませんか」と話している。
▽入社1、2年目の社員を対象に年賀状の始まりと歴史、年賀の取り扱いが始まった時期、くじ付きが始まった時期など、営業の声かけなどの予備知識を習得する研修会を行った。社員のモチベーションアップのために非常に好評だった。

  〒マークは
  日本一ブランド
〈古庄さんの営業の秘訣〉(営業専担)
▽午前中から昼過ぎまで、営業に取り組む。集荷を行いながら営業に回っている▽成功事例を挙げると、大学が集まった地域がある。大学内の生協でゆうパック、ゆうメールなどを利用してもらえるようになった。集荷での引受対応は、できれば郵便局まで行く手間をかけないで済むというのでスムーズに成約できた。これは配達担当の社員から情報を得て一緒に訪問し成果を上げた。
▽集荷する際にも制服を着ているので、常に見られているという意識を持っている。配達先では保険、貯金を利用しているお客さまもいる。全ての人から見られているという気持ちで接している。
▽〒マークは日本一のブランドであり、すぐに玄関へ入れてくれる。私自身、民間で働いていたので、どんなに凄いことなのかが分かる。配達する際にも営業意識を持って対応することが大切▽集荷業務を優先して取り組んでいるので、なかなか営業時間を作れないのが悩みで、ほかの班員の協力に感謝している。
〈宮垣部長〉
▽郵便物配達の量を調整して集配営業部に交付している。集配営業部の要員配置に応じた調整で通常郵便物を交付している。物数コントロールと呼んで、人件費の削減につなげている。業務を円滑にして生産性を向上させて人件費を減らす。また、品質が重要だというのは社員にはきちんと理解してもらうことが大事。

  高い目標に挑み続け
  保険は全国トップに
■保険(渉外)―碓井晃司金融渉外部長
▽一昨年度、12年振りに目標達成した。昨年度はV2達成となり、全国トップの推進率を上げ、10月26日に営業目標を達成し、最終的には171.95%の推進率を上げ、「かんぽ営業最高優績局」に認定された。本年度も11月10日を目標達成日として全員一丸となって取り組んでいる▽明石局で仕事をしていることにプライドを持ち、モチベーションが非常に高く、優績者が率先して若い社員を育成し、次の優績者を育てる良い環境が出来ている。
▽社員育成として金融渉外エリアで実施している「守破離プロジェクト」(局間相互研修)に5人の優績者を参加させている。守破離プロジェクトとはブロック内のトップクラスの社員を伸び盛りの社員在籍局に(月に3日)派遣し、実践で営業の社員育成を行う施策。当然ながら受け入れた局の社員はトップクラスの社員と行動を共にできることになる。学ぶところが多いが、派遣される社員である守破離メンバーが人に教えることでスキルを上げるというメリットもある。スキルを上げた優績者が自局で実践したり、座学での研修を重ねて若い社員を育成している。この良い循環を今後も継続して早期目標達成を図っていきたい。

  お客さまの不安を
  しっかり聞く
■保険〈窓口〉―渡辺和昭・窓口営業部長、窓口営業部の中原祐美主任〈中原主任の保険販売秘訣〉
▽お客さまに喜んでもらうことが大切、それにはお客さまの立場に立って考えることが重要となる▽私自身、入院したことでお客さまとの話題が豊富になった。なぜなら、入院して思ったことを話すと、お客さまの気持ちが和んで、率直に話してくれる。
▽ローカウンターに移動して話すと、お客さまとの距離が縮まり、いろいろな悩みや相談ごとを打ち明けてくれる▽息子さんの将来に不安を感じている人に、保険を勧め成功したのだが、お客さまの不安を探り、解消するために提案することが大事。
▽パンフレットを見ているお客さまには「ご希望に沿った商品と内容でプランをつくりましょうか」、見ていないお客さまには「お金の置き方を考えてみませんか」と声をかけて効果を上げている▽お客さまに入って良かったと思われることが一番で、同局で数字を残せたら、どこに行っても大丈夫だと思う。


>戻る

ページTOPへ