「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6837号

【主な記事】

全員営業で全種目達成を目指す
工夫を凝らし3年ぶりのVへ
門前道下郵便局(石川県)
副部会長 万砂 覚局長

 株式上場に伴い業績向上が求められているが、平成28年度第1四半期も後半に入り、各郵便局では局長と社員が一丸となって営業目標の達成に向かっている。このような中、3年ぶりのVを目指している北陸支社管内の郵便局を訪ねた。石川県能登地区連絡会(前村正治統括局長/上熊野)の門前道下郵便局(万砂覚局長)である。同局がある輪島市は、能登半島北部の奥能登の中核都市。人口は十数年前から微減を続け、現在は約2万7000人となっている。見どころは朝市、御陣乗太鼓、白米千枚田などで、伝統工芸品の輪島塗は全国的にも有名である。

 能登空港から県道303号線に入り穴水方面へ約9キロ進み、穴水インター入口手前を右折する。県道7号線を道なりに約10キロ直進し、門前のT字路を左折して県道249号線を西に4キロ進み、一般道路を左折、さらに右折して約300メートル進むと、右手が門前道下局である。
 万砂局長は昭和53年6月24日付で高岡局採用。数局転勤後、輪島局の担当課長を経て平成22年4月1日付で門前道下局長に就任、7年目を迎えており、26年4月からは保険担当の副部会長を務めている。
 スタッフは局長、主任、期間雇用社員の3人で、利用世帯は約260、利用者は420人ぐらいで、1日あたりの来局者は10~20人となっている。

  お客さまとの
  触れ合いが大事
 「おはようございます。いらっしゃいませ!」「ありがとうございました。気をつけて!」。社員の明るく、さわやかな声が心地よく聞こえてくる。お客さまのほとんどは高齢の面識者で、徒歩で来局する人が多い。
 お客さまが窓口に見えても、すぐに商品案内をするのではなく、日ごろの利用の感謝を表す一方、世間話など日常会話をしながら話をよく聞き、その後に商品案内をするようにしている。
 万砂局長によると、お客さまの立場で対応し、気分よく帰ってもらうように心がけており、「温もりのある接遇」が感じられる。

  まずは保険の達成を
 営業推進に当たっては、基本的には全種目達成を目指してバランスの良い推進に心がけている。
 個人目標は特に決めていないが、全員が前向きに考え、積極的に汗を流している。万砂局長が保険担当の副部会長をしていることから、まず保険の目標を早めに達成し、その後、貯金、郵便、物販の順で目標達成に取り組んでいる。
 局周にはJAを含めて他の金融機関はないものの、商店や事業所もほとんどなく、ゆうパックの引受目標達成に苦労しており、ここ数年、わずかなところで全種目達成を逃している。
 万砂局長によると、今までは農産物を内容とするゆうパックが相応に差し出されていたが、高齢化のために歩いて持って来ることが難しくなり、解決策を模索していると言う。

  力を入れる人材の育成
 日々窓口に来られるお客さまは高齢者が多く、カウンターセールスにあたっては、季節や天気の話をはじめ、話題に事欠かないよう幅広い日常会話ができるように取り組んでおり、制度改正や取り扱いに関すること以外は、自己啓発に努めてもらっている。
 また、形式ばった研修は特段行っていないが、営業に関する知識の習得やスキルアップに関しては、手すき時間を利用してロープレや貯金・保険の切り替えし話法の実践練習を行っており、時にはOJTを取り入れるなど臨機応変に対応している。
 このほか、社員の性格や得手不得手を考慮し、良い点は積極的に誉めるとともに、改善すべき点はその場でコメントし、時には個別対話を行っている。また、社員には仕事が楽しくでき、やりがいを感じてもらえるように配慮しており、風通しの良い職場環境づくりにも努め、できるだけ社員の意見を聞くようにしている。

 地域活動の実施
 日ごろから地域との連携を持とうと積極的に努めている。また、子どもの人数が減少傾向にあるが、小学校との関わりとして入学・卒業式へ出席し、先生や親たちとの情報交換に尽力している。
 例年7月に行われている町内の「夏まつり」に関しては、スタッフの一人として協力しており、社員の参加についても検討中のようだ。また、1月に行われる消防団の出初式にも顔を出し、積極的に情報交換を行っている。
 このほか、保育園児が年賀状を書いて局前ポストに投函してもらったり、お客さまルームの片隅に傘を置き、急な雨降りのときには自由に使ってもらうなど、小さな親切にも配慮している。


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