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第6832号

【主な記事】

ペーパーレス申込みを開始
渉外営業社員に携帯端末機

 かんぽ生命は渉外営業社員が携行している携帯端末機を活用し、新規契約を画面上で申込みができるようにした。こうした「ペーパーレス申込み」によって、サービスの向上や営業時間の創出、事務効率・事務品質の向上、環境への配慮を図っていく。4月からかんぽ生命の支店と渉外営業社員のいる郵便局に順次導入している。

 ペーパーレス申込みは「PT3」と呼ばれる携帯端末機の画面上で、加入者が契約内容の確認や操作を行う。画面に表示される文字の大きさや書体、配色、1画面の情報量などを工夫し、画面操作についてもボタンタッチを原則としており、加入者にとって分かりやすく使いやすいものとなっている。また、告知や署名では専用のデジタルペンを使用する。
 デジタルペンは、専用用紙に書いた文字がそのままデータとしてPT3に取り込まれるが、ペン先は通常のボールペンのため、記載に違和感はなく、高齢者にも利用しやすい仕組みとなっている。
 デジタルペンにはカメラ機能もあり、本人確認に必要な運転免許証などの書類も撮影でき、事前に本人確認書類の写しを準備してもらう手間がなくなる。
 新規契約の申込手続きがPT3画面上で可能となり、申込書や告知書などを加入者から受け取る書類が不要となる(保障設計書〈契約概要〉、注意喚起情報、申込書〈お客さま控え〉、保険契約申込受付証といった契約した人に交付する書類は従来どおり)。
 こうした「ペーパーレス申込み」では、申込内容のデータ入力や告知の記入に漏れがあった場合には、その場で画面上で注意を促してくれ、加入者の理解を高めるサービス向上や募集品質のアップに通じる。不備訂正に伴う再訪問時間が減少することで、その分は営業時間に回すことができる。
 また、申込内容のデータはPT3でシステムチェックしているため、内務社員が実施する審査の時間短縮にも結び付く。さらに紙使用量の削減で環境にやさしい営業活動にもつながる。
 かんぽ生命の営業企画部営業システム企画室の石川基課長は「お客さまサービスをはじめ事務効率、営業品質の向上が期待できる。郵便局に帰ってから不備に気付き再訪問している時間も削減できることになり、そうした時間を営業時間として活用できるメリットは大きい」と強調する。
 ペーパーレス申込みはかんぽ生命の支店、渉外営業社員がいる約3000の郵便局に導入される。
 支店は4月に導入されているが、郵便局へは5月下旬までに24局、7月中に約700局、8月に残りの局に導入する予定だ。



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