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第6817号

【主な記事】

上場後初の郵政大学校総合科研修
第2期生21人が入校

 日本郵政グループ各社のフロントラインから総合職コース転換試験に合格した「総合科研修第2期生」21人の入校式が1月25日、東京都国立市の郵政大学校で行われた。
 本社で核となって活躍する人材を育成するもので、財務会計やパソコンの実務、マーケティング、経営戦略、コミュニケーションなど、多岐にわたる研修が36日間行われる。
 1965年の創設以来、多くの優秀な人材を輩出してきた郵政大学校だが、郵政民営化で一時中断を余儀なくされた。その後、2011年4月に新たな形で再スタートし、100人を超える社員が学び、グループ各社で活躍している。
 今回の研修は、日本郵便14人、ゆうちょ銀行4人、かんぽ生命3人が難関を突破してきた。実践的な研修を通じ、総合職社員として日本郵政グループの一体感醸成を図ると同時に、フロントライン社員としての経験を生かしながら、フロントラインと本社の風通しを良くしていこうという目的のもとで開催している。
 入校式では、小野寺敦子校長が「これまでの経験を生かしながら、今後グループ各社の総合職として活躍していくためのグループ合同の研修。21人の絆は、皆さん自身にとっても日本郵政グループにとっても大きな財産となる。大いに学び、議論し、楽しんで、悔いの無い研修生活を送ってほしい」と述べ、郵政大学校の歴史や沿革、意義を紹介。
 そして「皆さんは総合科2期生であると同時に、上場後の第1期生でもある。今後、グループの経営自由度がどんどん高まり、皆さんの知恵やアイデアが大いに生かされて発揮され、活躍する場が広がっていく。新しい歴史を作っていくという気概と思いで、しっかりと勉強して羽ばたいていってほしい。研修を受けられるのも、職場の人たちをはじめ皆さんを支えてくれた多くの人たちのおかげでもある。同時に、総合職を目指しながら思いを果たせなかった全国の人たちの思いも大事にしながら、志を新たにして学んでほしい」と呼びかけた。
 日本郵政の鈴木康雄上級副社長は、株式上場の持つ意味を説明するとともに、長い歴史の中で日本郵政グループがずっと研修に力を入れてきたことを強調。頭の中できちんと理解することの重要性を説き、「皆さんは高い競争率の中で厳選されてきた人たち。自信を持ってほしい」と話した。
 その上で、「本社で仕事をしていくにあたり、物を大切に考えることが一番大事。そのためには議論をすること。自分が思うことをはっきりと口に出して相手と話をしていく、議論をしていくことによって、自分の考えがどういうものかが分かってくる」と激励。「今後、本社で仕事をしていく際に、上司がいるから黙って聞くということではなく、自分が何を考えているのかを説明するためにも、自分の頭の中できちんと組み立てることが大事。研修は、そういう意味でも良い機会」とした。
 研修は仲間づくりの貴重な場でもあることに触れつつ、「上場したことで、多くの株主が事業の成長を期待していると同時に、事業の応援団でもある。その期待にぜひ応えたいので、皆さんも頑張ってほしい」と期待を寄せた。
 鈴木上級副社長をはじめ、日本郵便の吉澤尚美人材研修育成室長、ゆうちょ銀行の南迫康弘人材開発室長、かんぽ生命の衣川和秀専務執行役、郵政大学校の長瀬洋英副校長、余合清治総務部長らグループ各社幹部が見届ける中、研修生一人ひとりの名前が呼ばれて紹介された。
 代表で、日本郵便の淺沼美宇さん(九州・城井局)が「日本郵政グループ各社の第一線での業務運行や営業活動の推進役としての経験を生かし、よりお客さま視点に立った業務やサービスを企画することでお客さまから喜ばれ、地域の発展や会社の業績向上に役立つ人間になりたいと強く思っていた。念願が叶い、総合職コース転換試験に合格し、本社要員として必要なマインド、知識、スキルをしっかりと身に付け、当事者意識を持ち、一人ひとりが自立し、自ら考え行動する社員になれるよう、精いっぱい努力していく。全国から集まった21人が一丸となり、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指していく郵政グループの一翼を担っていく強い意志と覚悟も持って研修に臨む」と決意表明をした。
【総合科研修第2期生(敬称略)】
▽淺沼美宇(九州・城井局)▽今泉玉江(かんぽ生命本社)▽沖野貴史(かんぽ生命本社)▽越野聖登(東京支社)▽後藤美咲子(東京・中央湊局)▽坂井俊一(信越支社)▽佐々木稔(東北・弘前品川町局)▽柴田大輔(関東・ゆうちょ銀行船橋店)▽清水美栄(近畿・天王寺局)▽鈴木聡(東北支社)▽相馬咲子(ゆうちょ銀行東京貯金事務センター)▽園田千明(東京・荒川局)▽高畑晴香(北陸・かんぽ生命福井支店)▽田口貴之(東京・千歳局)▽冨樫亮平(南関東・ゆうちょ銀行甲府店)▽宮下あかね(信越・高遠局)▽森井友海(東京・荒川局)▽森田耕平(東海・名古屋港局)▽森山裕加(九州・ゆうちょ銀行博多店)▽谷田貝まり子(南関東・神奈川局)▽山口さゆり(関東支社)



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