「通信文化新報」特集記事詳細

 年/月

第6799号

【主な記事】

ベクトルを合わせ一丸で大躍進
愛知県中尾張連絡会
枇杷島部会
三宅司修部会長
清洲局長

 昨年度、営業目標額の高いAグループで、愛知県中尾張地区連絡会(岡本和裕統括局長/春日井市役所前)の枇杷島部会は全国2位と大きく躍進した。成績が好順位にあるとの情報が入ってきたのは今年1月頃、残された2、3月で全員がベクトルを合わせ、部会一丸となって取り組んだ結果だ。本年度に部会長に就任した清洲郵便局の三宅司修局長は、部会は14局と多く目標額も高いことから、度重なるスキルアップの研修などによって全局が懸命に実績アップを図ったことが大きいと評価する。目標額が高いことに全社員が誇りを持って取り組んだ。本年度も社員一人ひとりに達成感を味わってもらおうと、さらに研修を継続、“笑顔で走る”をキャッチフレーズに全国一を目指そうと呼びかけている。

 三宅部会長は平成13年に4代目の清洲局長に就任。昔から地域に深く溶け込んだ忙しい局で、お客さまが並んで待っていることも多く目標も高かった。連絡会内でも最も多い目標を持ちたいという気持も強いが、民営化以降に手続きが複雑化したことなどから、利用者が減少したことが大変惜しまれるという。
 今年、愛知県中尾張地区連絡会枇杷島部会長に就任した。14局あり名古屋市より目標が高い部会だ。昨年度、本社総合営業表彰でAグループ2位に輝いた。目標が高いところから全社員がプライドを持って、懸命に取り組んだ結果と高く評価している。
 営業成績がいい位置にあると支社から連絡を受けたのは1月頃、その後の2、3月の取り組みが顕著だった。保険、貯金を中心に全員がベクトルを合わせて懸命に取り組み、全国2位へと躍進した。前部会長の二ツ杁駅前郵便局の水越孝正局長は「営業では局間の差があり、これを縮めることが課題で、各副部会長が臨局してきめ細かくアドバイスしたことが大きい」と話す。特に、保険で効果を上げたのはライフプラン相談会。「スキルの高い社員と低い社員とが交流することで、効果的な話法などの気づきがあり、意欲的にスキルアップを図ったことが全体の底上げにつながった」。
 三宅部会長は本年度、さらに自主研やスキルアップ研修を継続させ、全社員一人ひとりに達成感を味わってもらうため“笑顔で走る”をキャッチフレーズに全国トップを目指している。笑顔は「お客さまに対する笑顔、社員同士の笑顔」。笑顔を忘れず取り組もうと呼びかけている。
 岡松康仁副統括局長は「全員でベクトルを合わせ団結力が強いのが部会の特徴」と語る。三宅部会長は「部会は6人局1、5人局5、2人局1、残りは4人局と利用者数では差が大きく、社員一人ひとりがスキルアップし、達成感を味わってもらうことが大事」と研修を継続的に行うことにしている。
 枇杷島郵便局の猿渡久人局長は、ある社員が保険の優績者から話法に関するアドバイスを聞き、それを実践して実績を上げた例を挙げ「自ら工夫して実績を上げることが社員の自信となり、全体の底上げに結び付くのではないのか」と言う。
 「一生懸命」が好きな言葉という三宅部会長は、各局が精一杯取り組んで本年度、部会の成績をさらに伸ばして、全国トップを目指そうと訴えている。

  劇団ポストを結成
  詐欺防止を呼びかけ
 また、同部会のエリアではオレオレ詐欺など特殊詐欺が発生している。その防止策として局長14人で「劇団ポスト」を結成、特殊詐欺防止を呼びかける寸劇を行っている。猿渡局長は「電話機などの小道具も自分たちで作って、寸劇により特殊詐欺の手口や被害実態を分かりやすく説明、詐欺防止を訴えている」と話す。
 最近では豊山町で寸劇を行い、高齢者を中心に詐欺防止を訴えた。高齢者の多くは、自分だけは絶対に大丈夫だと思っているところがあり、身近で実際にあった話を寸劇によって伝えることで、他人事ではなく自分にも及ぶかもしれないと意識してもらえ、詐欺防止に大いに貢献している。

■水越孝正・前部会長(二ツ杁駅前)
▽2、3月では全員が同じ方向でまとまり、取り組んだことが成果を上げた要因。結果は2位と躍進し、本当にスリルがあって楽しかった▽局間の格差を縮めるのが課題だったが、各副部会長が遅延局に臨局してアドバイスしたことが効果的▽保険はライフプラン相談会によって、レベルの違う社員が交流し、話法などの気づきがあり、社員の実績向上につながった。

■総務担当―佐野秀二副部会長(師勝高田寺)
▽部会エリアは特殊詐欺の被害が多い。そこで警察の協力を得て、被害を未然に食い止めるため、劇団ポストを作り高齢者を対象に寸劇を行い、身近に感じてもらい防止に役立っている▽昨年度の2、3月は保険と貯金の営業に力を入れたが、特に貯金営業がベクトルを合わせて一丸となって取り組んだのが推進力となった。

  スキルアップ研修で実績アップ

■保険担当―岡松賢通副部会長(西春西之保)、押切吉博営業推進リーダー(二ツ杁駅前局課長)山下敬太営業推進リーダー(豊山局課長代理)米永里史業務推進リーダー(清洲丸之内局課長代理)
〈岡松副部会長、押切リーダー、山下リーダーの話〉
▽昨年度は185.59%の推進率を上げた。今年は200%に上げたいと意欲的に取り組んでいる▽連絡会では年間50万円を目指す社員と100万円にチャレンジする社員との研修を行っている。部会から2人が受講している。部会からの受講生が50万円を目指す研修会と、100万円にチャレンジする社員のスキルアップ研修会の講師役を担っている。これが社員には身近に感じられる研修となっており、実績アップに効果を上げている。
▽年5回のスキルアップの研修やきめ細かな指導が原動力となっている▽優績者2人とルーキー賞1人を始め高実績者が全体を引っ張っている▽昨年度は部会の成功事例だけではなく、他の部会からの成功事例を聞いて情報の共有化を図ったのが大きい。
▽8月の盆と1月の正月休みには、普段会えないお客さまとの接点を増やすため積極的に全局で取り組み、顕著な成果を上げた。DMを出して家族の子どもの帰省等の予約を取って局周活動を行った▽徹底させたのは、12人に声かけて4件の設計書を作成すると1件の成約ができるということで、12人以上の声かけを徹底させた▽本年度、11月には目標達成する予定で推進している▽一生涯の安心、死亡保障、入院保障を付けることができる終身保険の獲得を呼びかけている。

  つらい営業に良く効くビップエレキバン

■貯金担当―筧逸郎副部会長(清洲丸之内)、増田英夫営業推進リーダー(清洲局課長)、水野博司営業推進リーダー(師勝坂巻局課長代理)、加藤拓江業務推進リーダー(西春西之保局課長代理)
〈増田営業推進リーダー、水野営業推進リーダー、伊藤智裕CS推進リーダー(須ケ口局課長)の話〉
▽昨年度営業では2、3月に特に純増の追い込みを図った▽各局1日100万円と設定して取り組んだ。午前10時、正午、午後2時と小刻みに、各局に今どのくらい実績が上がっているのかを聞いた▽3月に行った効果的な施策は、しばらく利用のない通帳を対象に水曜日に検索して、金曜日にDMを発送、月曜日から電話をかけた。各局とも同じ条件で検索させ、発送、電話を同じサイクルで徹底させた。全局が同じ方向に向くように“面”でとらえたことが効果を上げた。
▽前年度は指令書として各局に発信したのを、本年度はつらい営業に良く効く“ビップエレキバン”として発信、水曜日に使用するテンプレートなども発信した。これには効能・効果やDM発送日、電話での依頼などの日時を用法・用量として記載。使用上の注意として、各局のDM発送後の事実確認、TELアポの進捗状況を検証する旨を記載した。また、DMにはキャンペーンチラシを同封するなど、決して営業色を出さないように、また架電はあくまで窓口誘致を目的とすること、検索データが50件満たない局はリーダーまで知らせることなどきめ細かな指示が効果的だった。あくまでもユーモアを交え、笑顔で取り組むように配慮された“ビップエレキバン”は、増田リーダーがVIPから考えたアイデアだった。
▽本年度効果的な施策は、総純増の増加を図るため他行資金を獲得する連絡会施策“ゲット・ニューマネー”で、8~9月の期間、他行の帯封が2ポイント、封筒0.5ポイントで競い合い、社員のモチベーションの向上に貢献した▽リーダー局の目標が高いところから、2人のリーダーは気合を入れ、けん引役を果たしている。

■郵便・物販担当―佐藤重美副部会長(西春九之坪)、三村浩二営業推進リーダー(枇杷島大和局課長代理)、牛田良成業務推進リーダー(西春九之坪局課長)
〈佐藤副部会長の話〉
▽昨年度、郵便は102.75%、物販は113.00%と目標を突破した。物販では顧客をリストアップしていたのが功を奏している▽郵便は個人の需要から大口の事業所へ力を入れている▽単マネ局との良好な関係を築いているので、一体営業の成績は上がっている▽本年度、かもめタウン1件〈歯医者から〉の成約ができた▽本年度9月から、三越とタイアップしたJPセレクトに取り組んでいる。通信販売であり、パンフレットをお客さまと一緒に見ながら勧めてほしいと訴えている。


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